第4日目
夜通し降り続いた雨で私は目が覚めた。ありがたい、雨の水にはお金がかからない。
でも水を集めるには容器が必要で、それを買うにはお金がかかる。私が使うのは、大きな赤いプラスチックのバケツ。13ドル相当するものなので、既にこれを持っていてよかったわ。
私たちは水なしでは生き延びることはできないけれど、水は途上国の多くの地域で問題となっている。中央オーストラリアで旱ばつが深刻化していくにつれて、水不足が私たちの生活にどんな影響を及ぼすかを、みな目の当たりにしている。
水は0.5リットルのボトルで500リエル。東南アジアの暑さの中では、少なくとも毎日3リットルの水を飲む必要がある。つまり3000リエル(75セント)かかる。貧しい人がきれいなボトル入りの水を買えるわけがない。
水をうまく「確保」できている地域でさえ、女性が飲む水の量は最も少ない。妊娠中や授乳期でさえ飲む量は少ない。まるで飲む量を故意に制限しているよう。この理由はいたって簡単で、用を足すことのできるプライバシーが得られにくいから。この状況は「昼の光の下の過酷な暮らし」と呼ぶことができる。男性は壁や木に用を足すことに何らやましさを感じないから、都市には公共トイレと化した、あまりのにおいで避けたくなるような場所がある。でも、女性にとっては別問題だわ。
CAREは水を安全なものにする活動を行っている。まず始めに、コミュニティが泥からできた巨大な水がめを作るのを支援して、それで屋上から雨水を集める。そして、砂ろ過器を導入するの。2007年には、アイルランドのダブリン大学と連携して、太陽光による浄水を導入する予定だわ。
さしあたっては、私は与えられた水に感謝している。そして朝食のためのゆで卵にも!
昼食には野菜スープとバゲット半分を食べた。東南アジアに残るフランス植民地時代の名残の明らかな例ね。昼食に500リエル払うと、小さなリエルの束はすぐになくなってしまう感じがする。そのとき、救いがやって来た。食事への招待だ!
仕事があるということは素晴らしいことだわ。おかげでパプアニューギニア政府の代表に会うというAusAIDからの招待を受けることができた。男性の高官(全員で10名)と女性の高官(たったの3名)が南アフリカ、ウガンダ、カンボジアを訪れるスタディーツアーを行っている。そのツアーはHIV/AIDSのまん延に対処する成功事例が見られるもので、代表団はとても熱心なグループ。HIV/AIDSのまん延がどのようなことを起こし得るのかを直接目で見ており、パプアニューギニアでのまん延の影響を抑制するために「政府のオーナーシップ」が重要であることを理解している。そして、このことを彼らは議会へ明確に伝える強い意思をもっている。
ところで、頭がクラクラしてきた感じがする(これは食事不足のせいよ!)のだけれど、彼らに会って最初に考えたことは、「彼らは“大きな人々”だから、そのサイズを維持するのにたくさん食べなければならないに違いない!」ということだ。
イギリスの貧しい人々について思いを巡らせた。私はイングランド北部で育ち、ケルトを祖先とする10人の子どものうちの1人だった。そこでの食事時のモットーは、「早いか、空腹か」。「太っている」のは貧困のためとされた。なぜなら、貧しい時にありつけるのは炭水化物だけだから。安い食べ物と言えばファーストフードで、フライドポテトとスパム、フライドポテトと卵、フライドポテトとまたフライドポテト。でも、栄養失調に陥るわ。
レセプションは、春巻き、アモックとご飯、スープ、果物といったささやかなものだった。アモックは魚をココナッツで調理したとてもおいしいクメール料理。一口食べて、出ている分ほとんどを平らげてしまえると思ったほどおいしかった。だけど、パプアの高官が先に料理をとってしまったの!こんな小皿料理では彼のカロリー欲求を十分に満たさないということを彼自身、知っていたようね。彼は急いで料理をよそっていたわ。もしかしたら彼の祖先もケルトを祖先に持っているのかしら?