生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
東日本大震災ブログ

支援の手の届きにくい場所へ [木村雅子のブログ]

[ 2011.10.18 ]

「もう学校の再開は無理なんじゃないか。あの時は正直、そう思いました。」

被災地域の生活支援活動の一環として、岩手県立宮古工業高校バレー部にネットの支柱一対とボール籠を届けに行った時、バレー部の顧問を努める岩澤利治先生は震災当時を振り返り、そう語ってくれました。

地震が起きた時、高校ではちょうど部活動の真っ最中でした。校舎の安全そうな場所に避難した先生と生徒たちは、周囲の建物や自動車など全てを呑みこみながら押し寄せて来る津波を呆然と見つめたそうです。津波が引いた後の学校周辺一帯は、瓦礫に覆い尽くされて無残な姿になっていました。体育館も、建物自体は残ったものの、土砂や瓦礫が流れ込んで、到底使える状態ではなかったといいます。ご自身も宮古工業高校のバレー部OBである岩澤先生の冒頭の言葉は、母校の無残な光景を眼の前にした無念さや無力さから頭をかすめた想いだったのかもしれません。岩澤先生は瓦礫の中から使えそうなボールなどを探し集め、部員たちがそれらを丁寧に洗ったそうです。

岩手県立宮古工業高校バレー部の皆さん

岩手県立宮古工業高校バレー部の皆さん

4月以降、宮古工業高校の生徒たちは県内の2つの高校に分かれ、授業を受けてきました。バレー部も2つの高校の体育館を間借りし、足りない道具を借りて練習を続けてきました。

校舎の修復が完了したのは、震災からおよそ半年後の8月29日。体育館の床も新たに張り替えられ、この日から宮古工業高校の生徒たちはようやく自分たちの学校に戻ってくることができました。しかし、クラブ活動を本格的に再開するには、ユニフォームや道具など足りないものが多く、まだ万全とは言えない状況でした。家庭では目前の生活を整えていくことが、学校では滞りなく授業を行える環境を作ることが先決であり、クラブ活動の実施にかかる環境整備などは、どうしても後回しにせざるを得ないのが実情です。

そうした状況を受けて、CAREでは、支援の手が届きにくい部分に焦点を当てた活動として、部活動を対象とした支援に乗り出しました。

バレー部に新しく届いた支柱を初めて組み立てた時、部員たちからは「軽い!」、「カッコいい!」という元気な声が上がりました。岩澤先生も、「1試合でも多く勝つことが、支援してくださった皆さんへの恩返し。いい結果を出して、復興への弾みをつけたい。」、と力強くおっしゃってくださいました。その時、こうした声や支援対象者の明るい笑顔こそが私たちの活動の糧になると、改めて感じました。

支援の手が届きにくい場所は、いろいろなところに潜んでいると考えます。CAREは毎日の活動の中で、そうした場所を見逃さないように、もどかしい思いを抱えたままの人が少しでも減るように、目を凝らし耳を澄ませていたいと思います。そして被災した方々の心に沿った活動を実現していけることを願います。

支柱を組み立てるバレー部員

支柱を組み立てるバレー部員

関連リンク
CAREの活動を支援する
東日本大震災被災者支援事業

本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
広報担当
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
e-mail:info@careintjp.org

  • CAREパッケージ
  • CARE支援組織
  • ジェンダーハンドブック
  • フォトギャラリー
  • お名前

    ふりがな(かな)

    登録メールアドレス(半角)

  • accountability2012.jpg