CAREの国際協力活動

日本のCARE(ケア・インターナショナル ジャパン)が実施する支援プロジェクト

■パキスタン
「カイバル・パクトゥンクワ州初等教育向上事業」
(北西辺境州からカイバル・パクトゥンクワ州に名称が変わりました。)

期間
2009年1月~2010年12月 
地域
カイバル・パクトゥンクワ州アボッタバッド県アボッタバッド郡6地区
対象者
20校の小学生1,700名が直接の対象者。間接的には、これらの学校の近くに住む児童とコミュニティ約21,000名も含む。
連携機関
政府諸機関、国際機関、現地NGO
ドナー
国際協力機構(JICA) 、(株)ラッシュジャパン
事業規模
約5,000万円

背景
カイバル・パクトゥンクワ州アボッタバッド県は、首都イスラマバードの北部に位置し、2005年10月に発生した地震で甚大な被害を受けたところです。教育省によると、2005年の震災前にアボッタバッド県には公立小学校が1,227校あり、その541校が女子小学校でした。地震で約800校が損傷を受け、そのうち男子校133校と女子校76校が全壊しました。アボッタバッド県における成人男性の識字率は74%、女性は39%です。男性の識字率は比較的高いですが、女性の識字率は県内でも都市と地方で大きな開きがあり、都市では64.7%、地方は34.1%です。

問題点
パキスタンは、識字率が低い(特に女性)、教育へのアクセスが悪く就学年齢の子どもたち数百万人が学校に通っていない、男女格差が大きく女子教育への理解が低い、公立学校の教育の質が低い、など初等教育に関するさまざまな課題を抱えています。これらの問題を解決するためには、ハード(学校建設など)、ソフト(教員育成やカリキュラム改善など)に加え、根源的な解決を目指すための包括的なアプローチが必要となります。

パキスタンの教育制度のすべての局面において、女性は男性の陰に隠れています。貧しい家庭では特に、女子よりも男子の就学を優先します。女子の就学率の低さの要因には、経済的な障害以外に、女子教育に対する否定的な社会文化的背景、政府やコミュニティの支援体制の不整備なども挙げられます。パキスタンにおける教育へのアクセスのジェンダー格差は、歴史的に根付いている社会的通念や社会的構造(権力構造)から来るものです。女性が教育を受ける意義を本事業の活動を通して伝えていく必要があります。  

パキスタンは地方分権化に基づき、県教育局を中心とした教育体制になっていますが、体制が十分に整わない段階で、地震の影響を受けました。Parents Teachers Association(PTA)は学校の運営・管理を行うグループとして法律で制定されており、学校長の推薦に基づき教育局から任命されたメンバー(校長、教師代表、保護者会代表、コミュニティ代表、村長、宗教指導者等を含む)から成り立っています。しかし、PTAの責任と役割が周知されていないこと、また、メンバーに対する研修がほとんどないことから、十分に機能を果たしていません。また、親の教育に対する意識が低いことに加え、コミュニティの間で教育の質とアクセスの向上に果たす行政の役割や責任が理解されていないのが現状です。

事業目標
カイバル・パクトゥンクワ州アボッタバッド県アボッタバッド郡の6地区における20校で、コミュニティ(特に女性と女子)がフォーマル及びノンフォーマル教育にかかる諸問題に対して自ら行動を起こせるように力をつける。

主な活動
・ PTA(20組織)への能力向上のための研修の実施
・ 父母グループ(20組織)の結成および能力向上のための研修の実施
・ PTA(20組織)への強化研修の実施
・ 各PTAとコミュニティの年次集会の開催
・ 教室内で教師と生徒を支援するコミュニティ・ボランティアへの研修の実施
・ 各PTAと各父母グループの四半期会合の開催
・ 政府関係者を含めた年次教育会議の開催
・ 政府関係者を含めた事業終了時ワークショップの開催

■関連情報
「パキスタン地震緊急支援事業」終了報告へ




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