基本情報
| 期間 |
2005年5月〜2006年7月(15カ月間) |
| 地域 |
インドネシア共和国東ジャワ州 (マドゥーラ島) および中央カリマンタン州(サンピット県) |
| 対象者(数) |
民族対立により避難民となった約1万世帯のマドゥーラ系住民と避難民受け入れ地域の住民 |
| 関係者 |
インドネシア政府(公共事業省)、WHO、UNICEFなど |
| ドナー |
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
※「イチロー・スターバックスカード」キャンペーンの売上金の一部をご寄付いただきました。 |
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背景−地域が抱える紛争の傷あと
中央カリマンタン州で2001年に発生した民族紛争 (先住者・ダヤック民族 対 移住者・マドゥーラ民族) により、マドゥーラ系住民のおよそ17万人が国内避難民となりました。その多くは州内の難民キャンプに収容されたり、マドゥーラ島に避難しました。紛争発生から数年が経ち人道支援が次々に終了していくなか、2004年の国連の調査で住民の生活状況の悪化が確認されました。地域の最貧困層にあたるマドゥーラ避難民に収入源はなく、生活に必要な水・衛生の確保や保健サービスを受けられない状態にあります。
活動の内容と成果
ケア・インターナショナル ジャパン (以下 CIJ) はケア・インドネシアとの協力により、マドゥーラ島および中央カリマンタン州の避難民約1万世帯と避難民受け入れ地域の住民に対し、水や衛生、保健、食糧などの基本的ニーズを満たすことで生活の保全をはかることを目標に、主に以下の活動を行ってきました。
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水と衛生施設の整備および保健衛生のトレーニング
清潔な水の確保を実現するために、給水活動ならびに井戸・給水塔・水道栓・トイレ・水を貯蔵するためのドラム缶などの設置、水の浄化剤の配給を行いました。またこれらの施設の安定した使用を可能にするため、管理方法のトレーニングを住民に対して実施しました。 |
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農具提供などによる収入向上活動の支援
安定した収入源がないことが自立した生活を難しくしています。そのため収入向上活動もこのプロジェクトの大切な一端を担っていました。収入につながる物資についての調査に基づき、約8,800世帯に対して、紛争により失われた、生活を立て直すために必要な農耕具と種を提供しました。 |
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機能していなかったポシャンドゥにおけるシステムが回復し、5歳未満児の成長測定も可能になった ©Harsha Da Silva |
母子への保健サービスと保健教育の普及
特にCIJが力を入れてきたのが、この保健サービスの質の向上です。インドネシアには、妊婦や授乳中の母親、5歳未満児へ保健サービスを提供する「ポシャンドゥ」という施設が各コミュニティにあります。母子以外の人々も病気予防などに関するアドバイスを受けられる身近な施設なのですが、機能していない場合が多く見受けられます。そこで保健省と協力し、約100箇所で母子手帳、体重計などの資機材の提供や予防接種などを実施し、成長測定システムの回復を行いました。この結果、母子を中心とした対象者の90%以上の避難民およびコミュニティの人々が利用できるようになりました。
この活動で留意したのが、コミュニティが本来持っている能力とシステムを生かすことにより、プロジェクト終了後もその効果を持続可能にすることです。もともとポシャンドゥは保健ボランティアによって運営されていましたが、今後もそのような運営が可能となるよう、200名以上のボランティアに対して保健と栄養についてのトレーニングを行いました。 |
生活改善と避難民の帰還に向けて
このプロジェクトは、民族紛争という複雑な背景のなか、人々の強い関心と積極的な参加によって無事に終了することができました。プロジェクト終了後も、トレーニングに参加したボランティアや自治体関係者などによって、活動が担われていく予定です。またCAREは、一部で民族間の緊張が継続している中央カリマンタン州において、異なるコミュニティが融合して生活改善していくことを目的としたプロジェクトを予定しており、マドゥーラ島に移った避難民がカリマンタン州に帰還できるよう支援を続けていきます。