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ケア・インターナショナル ジャパンは、レソトにおいてプロジェクトを実施します

レソト写真
レソトのマセル県Phomolong村のエイズ孤児の子どもたち。CAREレソトがサポートする現地NGO「Phomolong Support Group」が子どもたちに対する支援活動を行っている。写真は、同NGOの事務所にて
この一見平和なレソトでは、いったい何が問題なのでしょう。まず、HIV/エイズの問題が大変深刻となってきており、危機的状況にあります。HIV感染率は23%もあり、世界でも3番目に高い数値となっています。実際、村に行ってみると、「近所の人たちがどんどん亡くなっていきます」という話を聞きます。同時に、HIV/エイズで親を失った孤児が増えており、その数は現在8万人と見られています。レソトでは孤児院が少なく、伝統的に親類縁者や隣人が子どもたちの世話をしています。ある村に行きましたが、本当に孤児が多いのに驚きました。孤児を抱えるお宅を何軒か訪問しましたが、孤児3人だけの家庭もありました。お兄ちゃんが世帯主で、妹二人が一緒に住んでいます。寂しい目をした男の子でした。親類縁者などの保護者がいる孤児たちとは、明らかに違う苦しさが伝わってきました。村の有志がボランティアでこのような孤児を助けており、何とか生活しています。エイズは小さな村々までまん延し、家庭を崩壊し、子どもたちの未来をもむしばんでいます。

エイズにより弱っている人々と村を、2007年の冬(南半球のレソトでは夏)に大干ばつが襲いました。過去30年で最悪のものでした。レソトでは、年間降雨量の85%が雨季である10月から3月に降り、主要作物であるメイズ(白とうもろこし)に恵みを与えます。そして、4月から5月に収穫を迎えます。しかし昨年は、1月から3月まで日照りと高温が続き、メイズが育ちませんでした。食糧危機により、人口の3分の1にあたる約50万人が被害を受けています。政府は、昨年7月に食糧危機を宣言し、国連も緊急アピールを発表しました。

政府と支援機関による食糧配布は行われていますが、主食のメイズに偏っており、人々の栄養状態は改善されていません。また、アクセスの悪い山岳地においては支援機関の緊急支援が十分に届いていない状況です。さらに、コミュニティの回復力を早期に高めることにも支援が及んでいません。そこで、ケア・インターナショナル ジャパンでは、支援の届いていない山岳地において、脆弱層の家庭(主にHIV/エイズ感染者の家族を支える女性や未亡人、エイズ孤児が世帯主となっている家庭)を対象に家庭菜園支援事業と栄養改善事業の実施を計画中です。

レソト写真レソト写真 菜園には円形菜園と地表型菜園があり、写真は円形菜園の様子。身の回りにある石や土などで作れることから、各家庭に広まりつつある
これまでに、CAREの現地事務所(CAREレソト)では、各家庭が菜園を自分たちで作り、農作物を手軽に収穫するように支援してきました。身近にある石で周りを囲い、家畜の糞(ふん)・サボテン・灰などを天然肥料として土壌を作ります。これらの菜園で、にんじんやセロリなど5種類くらいの作物ができるよう、コミュニティの中から選ばれたボランティアさんが指導します。コミュニティ・ボランティアは、CAREが実施する研修を通して農業普及員となり、各支援家庭を回って、指導にあたります。本来、農業普及員は政府職員がするものですが、政府の予算や人材不足からコミュニティが補完するしかない状況になっています。この家庭菜園、誰でも簡単に作れることから、支援されている家庭で成功すると、近所の人たちが真似をしてどんどん周辺家庭に広がっていきます。村々を車で移動中、緑が美しい家庭菜園をもつ家庭を実にたくさん見かけました。

ケア・インターナショナル ジャパンでは、この度、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの資金協力を得て、家庭菜園を広げるための活動を支援すると同時に、コミュニティ・ボランティが住民に対して栄養改善研修などを行う栄養改善事業を実施する予定です。さらにその後、HIV/エイズ関連事業も予定しており、今後、多くの支援が必要とされています。私たちの支援が、エイズで苦しむレソトの社会を勇気づけ、自然災害にも立ち向かうことのできる社会へと変えていくことができるよう、皆様からのご理解・ご支援をお願いいたします。

●レソトにおけるプロジェクト「センク川渓谷における干ばつ被災者の栄養改善事業」の詳細はこちらから。



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