生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
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ハディザさんの話(37歳/ニジェール)

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「何が変わったって?どうしてそんなことを聞くの?すべてが変わったのがわかるでしょう?自分の家の裏に井戸ができたら何が変わったのかを聞かれるわ。ほんの少し前まで、私は水汲みにディンガビまで行かなければならなかったの•••」。 ハディザは、新しい掘削が彼女に何をもたらしたかという質問に驚きながらも熱心に答えました。違いは明快すぎて、この質問が馬鹿げているようです。

ハディザは、ニジェールのマダワ市から約30キロ東に位置するゾングドン ブンドゥンコエにあるトゥアレグ族の村に住んでいる37歳の女性です。

乾燥したターカの谷は、昔は緑が豊かで湿気も高く、まだ豊かだった過去の名残が見られます。ほとんどが白い砂の砂漠で 、そこにはラクダの群れが残す糞すらほとんど見られません。砂の下には固くて日に焼けた岩があり、筋肉の中の骨のように大地から突き出ています。真昼の太陽の下でこの固い岩は美しく輝いていますが、この地に住むハウサ族、 フラニ族、トゥアレグ族にとっては農業や畜産をするには厳しい、やせた土地であり、魅力がありません。ハウサ族は農業で、 フラニ族は畜産で生計を立てています。 トゥアレグ族は、農業、畜産や工芸をしています。彼らはみな数少ない水源で生活しなければならいという困難を抱えています。水は数少ない貴重な資源で、コリ川沿いに広がるため池だけで、この汚く小さなため池は非常に必要とされています。毎日、村から女性たちがラクダの群れを連れた飼い主と一緒にこのため池にやって来ます。そこで女性たちは歌い、からかいあったり、笑ったり、怒鳴りあったりとにぎやかにしています。そして時にけんかも起こりますが、いつも見守っている村の長老がすぐに解決してくれます。いくつかの村や集落は幸運にも川底に近く、 伝統的な掘削方法によって地下水にアクセスできますが、高原や山腹にあるその他の離れた村は、家畜や村人のための水を確保するのにとても苦労しています。ブンドゥンコエも後者の村です。20リットルの水を汲むために、ハディザは少なくとも9キロの道を往復しなければなりませんでした。家畜のためにため池に行ってもそこが枯れたり、泥状になっているときは、彼女はさらに11キロから12キロを移動しなければなりませんでした。

マハマドゥとハディザは結婚して17年で、5人の子供がいます。最年少のジャミラはわずか7ヶ月です。 「 10年間、家で使う水をため池に汲みに行くのが私の日々の仕事でした。1日2回、40リットルの水を持ち、18〜24キロ以上の道のりを歩きました。女性はそれ以外のことは何もできませんでした。」とハディザは回想しています。水へのアクセスは、村にとって、全ての議論、提言、個別あるいは全体的な計画の議題になるほどの根本的な問題でした。

「数年前に、ある事業がブンドゥンコエに掘削機械を導入しようとしましたが、機械が脆く、圧力に耐えることができませんでした。機械は、数ヶ月後に壊れました。」とハディザは言いました。その後、家族が成長したため、 ハディザは夫から支援を受けてロバを買いました。これで一日につき80リットルまでの水を運べるようになりました。ハディザは様々な理由で健康を害していたため、すぐにロバが必要だったのです。彼女は都度重なる出産や、水汲み、しかも頭の上に水を載せて長時間歩くこと、貧しい水質や水不足から体調を崩していました。ロバを購入して以来、ハディザの生活は少し楽になりました。そして彼女は週に1つか2つの麦わら帽子を作る時間がもてるようになりました。この活動で、収入が週に750から1,000セーファーフランに増えました。もう少し時間があれば彼女はもっと帽子を作ることができるでしょう。マハマドゥにとっては、過去数年間にわたり収穫が減っていたため、 7人の家族の生活費は余りにも高くなっていました。これはすべての女性にとってとても厳しい状況でした。なぜな ら多くの女性たちは水を運ぶためのロバを飼っておらず、飼っていたとしてもため池の汚れた水をきれいにすることはできなかったからです。

2010年10月、水資源総合管理事業が始まるという良いニュースが入りました。ニジェールの水資源の使用率は、地上にある水源では1%未満、地下水では20%未満です。ニジェールで水にアクセスできる人は、飲料水にアクセスできる6百万人を除けば、たった50%です。それゆえ、ニジェールは国の水資源を総合的に管理するツールとして戦略的にこの事業を認めたのです。この事業の目標は、「事業の実施を通じて、ターカ渓谷の人々のために持続可能な形で長期的な生活改善を行う」ことであり、これは国家計画に貢献することでしょう。

この事業は、ハワード•ジェラード財団から資金を得て、2009年10月から2012年9月まで実施されます。これは、CAREを含む国際援助団体によるパイロット事業のフォローアップであり、これによってニジェールの水資源管理の主要な課題を特定します。ニジェール政府などの関係者との調査と意見交換の後、ターカ川渓谷に水を供給している盆地を含む一帯が事業地に選ばれました。

掘削工事は2011年4月2日に始まり、ハディザとゾングドン ブンドゥンコエに住む全ての人々に計り知れない喜びと安堵をもたらしました。「掘削機が修復されてから一週間ですが、すでにたくさんのことが変わっています。私たちは十分な水を確保できているので、衛生状態が改善されました。 私たちは清潔な服を着ることができるし、清潔で衛生的な水があります。私たちの家から20メートルのところに水源があるのです。麦わら帽子に加えて、私はすでにもっとお金を稼ぐために組み紐を作り始めました。」とハディザは説明しています。

彼女は腕の中に赤ちゃんのジャミラを抱いてこう締めくくりました。「井戸を掘って何が良かったのだというなら、そういう人は私の娘を見ればいいわ」と。

          

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