生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
ニュースリリース

パキスタンからのリポート
「生き残りのための奮闘」

[ 2009.5.17 ]

ケア・パキスタン パートナー団体、Rural Development Project(RDP)
エグゼクティブ・ディレクター、Ahsan Khan

自ら

自らの体験について語る男性たち
© Rural Development Project

(2009年5月17日)
以前は「パキスタンのスイス」として知られたスワート渓谷の多くの住民は、今回の紛争によって家から立ち退かざるを得ない状況になっています。明確な将来の展望も手がかりもないまま、スワート渓谷から、Mardan、Swabi、Charsada、Haripur、Mansehraなどの地域に避難しています。これらの人々は、最後の拠り所として、公式あるいは非公式の避難キャンプにたどり着いています。さまざまな地域に身を寄せる避難民の置かれた状態は、彼らの窮乏という極めて見通しの暗い状況を表しています。多くの避難キャンプではすでに収容の限界に達しており、Mardan やSwabiの避難キャンプのように緊急の支援を必要とする避難民たちで溢れています。しかし、人々の流入は止まらず、日々、ますます多くの避難民が到着しています。

新たに到着した人々は、人的および物質面での未曾有の損害に苦悩しています。これらの人々は、母親や父親、息子や娘たちを亡くしました。彼らは何も持っていません。すべての持ち物は故郷の村に置いて来たままです。しかし、苦しい状況はそれ以上のものです。避難キャンプには、これらの見捨てられた避難世帯を収容し、守るための十分なテントも部屋もありません。この問題の性格や規模を正確に把握するために、ケア・パキスタンのパートナー団体であるRural Development Project (RDP)のチームは、避難世帯が身を寄せているいくつかの非公式の避難所を訪れました。以下はそのときの話です。

スワート渓谷、Barikotの避難民

Barikotの避難住民は、地方行政官により、座るビニールシートすらないような人里離れた場所に移されました。ある年配の男性は、次のように話しました。「私たちは容赦なく続く爆撃を恐れ、故郷を離れました。故郷を去るとき、利用できる交通機関がなかったので荷物を一切持って来ることができませんでした。ただ歩くしかなかったのです。丸一日歩き、Khwazakhelaという場所にたどり着きました。そこからHaripurに着くまでにさらにもう1日かかりました」。男性がこの苦しい体験を話しているとき、別の男性がやって来て言いました。「私の家族の6人が激しい爆撃により殺されました。私たち家族は6人を一カ所に埋葬し、すぐにその場所を離れました。爆撃は、祈りを捧げている間も止むことはありませんでした」。

存在を認知されていない避難民

RDPのチームは、避難所の状況について調査している際に、Haripur 地区のHattarという村の近くにある非公式の難避所を訪れました。Hattar近辺では、大半の人々が非公式の避難所に身を寄せています。彼らの存在は地方行政府に認知されておらず、そのため、彼らはまだ避難民として公式に登録されていません。

過酷な状況が生んだ犠牲者

Iqbalは、20歳の青年でHattar村の農民です。彼はスワート渓谷の出身で、彼の家族は、Hattarで新しい仕事を見つけて生計を立てるために何十年か前にスワートの村を離れました。彼は、スワートにいる家族の命を助けるために行った勇敢な行為について話してくれました。「今、続いている戦闘の最中に、私はスワート渓谷に出かけ、いろいろな場所に孤立し取り残されていた親戚の3家族を助け出しました。私たちは、安全な場所にたどり着くまでに2~3日以上も歩きました。私は、常に気を遣いながら、必死でみんなの命を助けようとしました。しかし、この過酷な脱出は、荷が重過ぎました。数日経ったときには自分の体力は消耗しきっていました。そのため、少女を自分の腕で抱きかかえることもできなくなり、か弱い少女は、地面に落ちて腕を骨折してしまいました。そこには、適切な治療はもちろんのこと、救急措置をしてくれるところさえありませんでした。そこで、診療所に着くまでの道のりをずっと、腕を怪我して泣いている少女を抱きながら、歩き続けました。それからようやく彼女の怪我した腕に包帯を巻いてくれる人を見つけたのです。現在、小さな泥でできた私の家で親戚3家族、合計15人を受け入れています。私には彼らにあげられる食糧はありません。外からの支援を待ち望むしかないのです」。

  • CAREパッケージ
  • CARE支援組織
  • ジェンダーハンドブック
  • フォトギャラリー
  • お名前

    ふりがな(かな)

    登録メールアドレス(半角)

  • accountability2012.jpg