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ニュースリリース

シリア危機:ヨルダンの難民キャンプに逃れた新婚カップルのストーリー

[ 2015.5.20 ]

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イブラヒムとファティマ夫妻

イブラヒムと妻のファティマは、シリアからヨルダンのアズラク難民キャンプに逃れ、暮らし始めてからたった15日しか経っていません。難民キャンプでの生活は夫婦にとって初めてですが、ヨルダンでの生活はイブラヒムにとってはまったく新しいものではありません。「ヨルダンの2カ所の農場で働いたことがあり、かつてヨルダンとシリアを行き来して暮らしていました」と26歳のイブラヒムはいいます。「この危機が始まってからは、ヨルダンに2年半ずっと住んでいました」というイブラヒムは、真実の愛のためにシリアに戻りました。

イブラヒムによると、「この夏、他の人からファティマが求婚されたと聞いた時、ファティマとは7年間付き合っていました」「ファティマは2つ下で、幼なじみで同じ村で育ちました。ずっと結婚したいと思っていて、シリアの状況が落ち着くのを待っていました。でも、他の誰かにファティマをとられてしまうと知った時、命の危険をおかしてでも彼女と結婚するために帰国しました。ファティマは私が生涯をかけて愛する人です」といいます。しかし、イブラヒムのシリアへの帰国は決して簡単なものではありませんでした。「トルコ経由でシリアに入りました。2日間以上かかり、多額の費用もかかりましたが、その価値は十分にありました。」

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少しでもキャンプ内に明るい雰囲気を
もたらそうと工夫するCAREの職員

イブラヒムとファティマは、半年間、イブラヒムの家族が住む、シリアのハマというところで過ごしました。彼らの地元の村の状況は悲惨だといいます。「町は絶え間なく爆撃があり、空爆されており、希望が持てない状況です」と新婚夫婦はいいます。「私たちの村では、村人は去ってしまい、家々は焼失か爆撃により破壊されていました。ヨルダンに入国できるまで、家族と滞在しました。爆撃や銃戦の中、すいかを運ぶトラックに隠れてハマまで移動しました。この旅は、私たちにとって忘れ難いものとなりました。」

ファティマは、アラビア文学の学士を有しており、「アラビア語の教師として働いていた」といいます。「昔の生活がなつかしく、家族に一番会いたいです。離れる時、しばらく会えなくなると思うと、心が張り裂けそうでした。でも、それ以外何ができたでしょう。去るしかなかったのです。」

ファティマとイブラヒムは、たった2つのスーツケースを携えて、ヨルダンに来ました。それは、自分たちだけで運べる量だったのです。「とても寒い中、国境付近に3日間滞在しました」とイブラヒムはいいます。「たった1枚の毛布を二人でかぶり地べたに眠りました。それでも、私たちは、他の何千の人たちに比べると、ましな方で、数日しのげるパンがありました。飢えをしのぐために雑草を食べている人たちもいました。とても多くの人が国境に集まっており、私たちは、同時に入国した700人以上からなる集団にいました。障がい者、高齢者、病気の人、単身女性が優先されました」とイブラヒムはいいます。

イブラヒムとファティマは、二人だけでアズラク難民キャンプに来たのではなく、ハマの近所の住民のシャムサも一緒でした。「兄と一緒に来る予定でしが、途中で断念しました。その代わりにファティマとイブラヒムと来ました」とシャムサはいいます。「今、難民キャンプの女性4人用の部屋にいますが、まだ一人だけなので、寝るまでは、終日ファティマとイブラヒムと過ごしています。私たちは一緒に育ちとてもよく知っているので、一緒に避難し、道中わずかな食糧と水を分け合い、野宿し、困難な状況の中、励まし合いました。」

難民キャンプに着くまで、夫婦は、キャンプ生活に対し違うイメージを持っていました。「シリア人の難民キャンプについて、組織化されていないとか混乱しているとかいろいろなうわさを聞いていました」とイブラヒムとファティマはいいます。「でも、アズラク難民キャンプに着いた初日から、予想していたよりいい状況であると感じました。明日、CAREのボランティア活動に登録したいと思っています」とイブラヒムはいいます。

イブラヒムは、CAREが難民キャンプ内で提供しているサービスについて、CAREの職員からだけでなく、隣人からも情報を得ています。「スマホの充電をどうしようかと思っていたら、CAREに行けば、スマホの充電ステーションがあるよ。何か困ったことがあれば、CAREに行けばいい、絶対助けてくれるから」といわれ、隣人たちからはこのような言葉しか聞かれないといいます。

イブラヒムとファティマの願いは、他の難民と何ら変わりはありません。「私たちが願うことは安全だけです」と夫妻はいいます。「シリアが安全な場所になって、攻撃されたり、車が盗難されたり、家が空爆されたり、家が強盗されたりする心配がなくなって欲しい」とイブラヒムは付け加えました。

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シリア危機:ヨルダンの難民キャンプ開設から1年

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