生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。

アフガニスタン:遠隔農村地域におけるコミュニティ運営による初等教育事業

期間
1期:2011年3月~2014年12月, 2期:2015年1月~2016年3月
地域
アフガニスタン パルワン州及びカピサ州
対象者(数)
小学校が遠く通学できない就学年齢児童  1,693名(女子1,185名507名) 地域住民:180名、教員:62名
関係者
教師、コミュニティの地域住民、地方教育行政機関 アフガニスタン政府教育省
主ドナー
1期-JPF,支援組織等 / 2期-米国フリーズ財団、個人支援者 等
事業規模
1期-約3億円 / 2期-約3,900万円

事業の背景

afg_class_room.jpg

教室の風景

アフガニスタンは20年以上にわたる国内外の紛争の結果、現在も、世界の中で社会的、経済的指標が最も低い最貧国のひとつとされています。紛争下、子どもたちは質の高い教育を受けることができず、1990年代半ばからは、タリバン政権下において女性に対する権利は抑圧され、学校へ通えた女子はわずか5%と推定されます。5~24歳の女子の識字率は18.4%でしかありません。また、アフガニスタンの教育システムは紛争以前からも非常に脆弱である上に、人材の不足(教師、特に女性教師)や財政面、行政の体制面での弱さなどから、教育システムの改善と発展は現在も非常に困難な状態にあります。
今日、何らかの学習を行うことができている子どもは約600万人と言われていますが、ほとんどが初等教育レベルであり、女子が占める割合は、その40%程度にすぎません。特にアクセスの悪い遠隔地においては、子どもたち、特に女子への教育機会は少なく、また継続も非常に困難な状況にあります。
アフガニスタンは今、子どもたちの初等教育を受ける権利に応えるため、包括的な支援が急務とされています。

課題

山岳地帯にあるパルワン州とカピサ州は、アクセスが困難なため、これまで支援が行き届かなかった地域です。公立学校は山岳地の中に点在し、多くの就学対象児童は、山道を何キロもかけて通学しなければなりません。また特に女子は、社会的・文化的背景により移動が制約されているため、より困難な状況に置かれています。

事業目標

アフガニスタン遠隔農村山岳地域において、コミュニティが運営する学習教室を設置することにより、子どもたち(特に女子)が初等教育を受ける機会を得られるようになることを目指します。

主な活動

afghan2.JPG

1)教室の設置:公立学校が近隣にない地域で、村人が無償で提供してくれた民家等を利用したCBS(コミュニティ運営による学校)62校を設置しました。

2)初等教育の提供:生徒はCBSで公立学校と同じ内容を履修し、約1,762人(うち女子7割)が公立学校就学と同じ資格を得ることができました。

3)学校運営委員会によるCBSの運営:各CBSでは、男性3名と女性3名の運営委員の両方が運営にあたりました。

4)CBSの教師の育成:62校のCBS の62名の教師のうち17名は女性。教師の選考には村の人も参加しました。

主な成果

1)1,762人(うち女子7割)に就学機会を提供し、女子の就学を促すように工夫し多数の女子の就学が達成されました。
2) 女子の就学機会が確保された以外に、その母親が学校管理に携わる機会や女性が教員として社会参画する機会が確保できました。
3) 学力が向上した児童が家族を助けていることで、家族の中で子どもへの教育の大切さが理解されるようになりました。
4) 経済的に貧しい家庭の出身者が教師として活躍することで、児童や住民の教育を重視する姿勢が向上しました。

成果発言のための様々な工夫

1) 女子が学びやすい環境作り
①女子が自宅から5~15分程度で通える民家で学べるように配慮しました。
②父・母・長老・教育行政・公立学校教師・イスラム教指導者など村の人たちと事業の開始前から相談し、女子教育活動の了解を得た上で、彼らと一緒に活動に取り組みました。
③女性の教師を積極的に採用しました(62人の教師のうち3割の17名は女性)。
④女性の学校運営委員も配置しました。
⑤女子のピアグループ活動を課外活動として実施しました。

2)地域の人々や家族への働きかけ
アフガニスタンの遠隔地において女子の行動の決定に大きな影響力を持つのは家族と地域です。教育は男子も女子にも大切、権利は男女ともに平等であることについて周囲の家族、地域住民の理解が深まることが女子教育と女性の社会参画のためには不可欠です。

今後の課題

1) 女子の教育の大切さや男女平等であることの人々の認識と行動の変化は一日では成りません。よい変化が起こるまで忍耐強く女子教育を促し続けることが大切です。
2) そして、一旦起こったよい変化を継続させることが大切です。地域が長期に亘って教育を大切にする姿勢を保ち、学習が継続されるように促し続けることが今後の課題です。
3) コミュニティが運営する学校をすでに卒業した女子同志の交流・励ましのネットワーク作りも今後の課題です。

  • CAREパッケージ
  • CARE支援組織
  • ジェンダーハンドブック
  • フォトギャラリー
  • お名前

    ふりがな(かな)

    登録メールアドレス(半角)

  • accountability2012.jpg