生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
女性企業家 x CARE事務局長 武田勝彦 リレー対談

第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

[ 2015.12.21 ]

CAREは「女性と女子」に焦点をあてた活動を行っています。
社会で活躍されている女性企業家の方から、彼女らが日常どのように国際協力について考え、また実際に関わっておられるのかを探っていきます。

駒崎クララさんのご紹介

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第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

兵庫県生まれ。5歳から9歳まで両親とともにヨットで世界中の海を航海。 2005年より約7年半客室乗務員として勤務。 2012年に株式会社KoLaboを設立、代表取締役社長に就任。客室乗務員経験者専用のSNS「CREW-WORLD」を開始。現在は「CREW WORLD」の運営とともに、客室乗務員の転職や再就職等のセカンドキャリアを支援するビジネスを展開。経営者向けコーチングの普及にも努めている。マスタービジネスコーチ。

人のためになる生きた方を模索する駒崎クララさん

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ヨットの全長は、大人の足で29歩分。これは、駒崎さんが5歳から9歳まで生活したヨットの大きさです。このヨットで、駒崎さんはご両親とともに世界中を航海しながら幼少期を過ごしました。
「航海中は、多くの人に支えられていました。到着予定の港に物資を送ってくれた祖父母。到着した港で出会った人々。幼い頃から多くの人に助けられて育ったため、自然とその恩返しがしたいと思うようになりました」と駒崎さんはいいます。

小学4年生で日本に戻り、小学校へ入学。その後、大学で学び、航空会社に就職。7年半、客室乗務員(以下、CA)として、キャリアを積みます。
「CAのお仕事は、ルールがいっぱいで楽しかった」という駒崎さん。航海中は、常に危険と隣り合わせ。その反面、壁がなく障害がなくルールもありません。だから、自分で線を引いて、ルールを決めなければなりません。その反動で、駒崎さんには、ルールがある日本の学校生活やCAの業務がとても充実していたそうです。

「自分ごと」として客室乗務員の転職支援
そんな充実した7年半にわたる客室乗務員のキャリアに終止符を打ち、「人のためになる」生き方を模索し始めた駒崎さん。まずは、「人のためになる」ということは、「自分ごと」にならないと長く続かないと考え、ご自身が慣れ親しんだ業界である航空会社でキャリアを積んだ人たちの支援を始められました。

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「客室乗務員経験者の多くが、小さい頃からCAを目指して夢を叶えた人たちばかり。ですので、就職活動時も脇目も振らず航空会社の採用試験に取り組んできたという方が多いです。また、空の上という特殊な職場環境であるため、仕事で他の業界と関わる経験も少ないのです」と、駒崎さんは指摘します。一見とても華やかに見えるCAの業務。意外に、国内社会との接点が限られ、客室乗務員の間で会社の枠を超えた情報共有が少ないのが現状だそうです。

「例えば、週末にパリに行こう!というようにグローバルな移動は簡単にできるけれど、いざ国内で、じゃ隣の会社に行ってみよう!というと、その会社のことを何も知らないということが多い」とのこと。客室乗務員にとって、世界は近いけれど、日本の社会との接点が限られており、意外と国内社会が遠いといいます。

また、「CAの社会では、CAを辞めた後のセカンドキャリアが注目されることはあまりありません。CA以外にどのような職業的選択肢があるのかイメージできずに多くのCAが悩んでいる」といいます。
そのような現状を変えるために、航空会社の枠を超えたCA同士の情報交換の場を提供する、CAのための情報交換サイト「CREW WORLD」を開設。2012年には、株式会社KoLaboを設立。現在は、「CREW WORLD」運営のほか、CAのセカンドキャリア支援のための人材紹介事業「KoLabo Crew Concierge」やコーチングも行っておられます。その中でも、CAが持つ能力やスキルを一般社会でも通じるよう「言語化」し、CAとCA経験者を採用したい会社との橋渡しをすることも、駒崎さんの重要な業務の一つとなっています。

エンパワメントされ、エンパワメントする
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もう一つ、今回の対談を通じて、明らかになった客室乗務員の業務で意外な点は、CAは保安業務のプロだということ。客室乗務員は、1回のフライトで多くの人と出会うものの、その一人一人と接する時間は実はとても短いといいます。具体的には、「乗務中にサービスやおもてなしなど接客に要する時間は、全体のたった10%で、残りのほとんどは危機管理に費やしている」とのこと。
客室乗務員は、自助・保安についての潜在能力が高く、転職する際に、危機管理や保安の分野でその能力が大いに発揮されるのではないかと考え、今後、そのような分野においてもCA経験者が活躍の場が見いだせるよう支援していきたいと駒崎さんはいいます。

駒崎さんは、幼い頃から多くの人に支えられ、また今もユーザーの方や多くの方々に助けられ客室乗務員の転職や再就職を支援するビジネスに取り組んでおられます。「たくさんの方からエンパワメントされたから、私も多くの女性をエンパワメントしていきたいと思っています」と明るく語ります。
CAREも、ベトナムで実施している社会的に排除された女性のエンパワメント事業などを通じて、引き続き、女性の自立を支える活動に注力していきます。

駒崎さんから女性たちへのメッセージ
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多くの女性の悩みを伺ってきました。ほとんどの方が、周りに相談できないとおっしゃっているのが印象的でした。一人で悩みを抱え込んでしまうのは、女性ならではかなと思いましたが、一人で解決することが難しい時は、周りに助けを求めることに躊躇しないでください。悩みを共有することで、自身のどう生きていきたいかという軸が見つかることもあります。周りと一緒に見つけていくという選択肢も常に心にもっていてください。

お仕事中の駒崎さん

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アシアナ航空時代に大好きな先輩と

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母校にてキャリアセッションに参加

事務局長のコメント

CARE事務局長 武田勝彦


幼少期に大海原をベットにしていた駒崎さんはとても大らかな考えや斬新な視点を持った方でした。対談していて印象的だったのが、国境についての話です。難民と国内避難民の問題に数十年にわたり関わってきた私にとって、国境はとてつもなく大きな存在でした。しかし、駒崎さんは国境をあまり感じない海での生活体験から、国境の存在感について私とは大きく異なる考えを持っていました。この認識の大きな違いを提供してくれた駒崎さんに感謝です。「職業柄〜」と考えてしまう職業病というか固定概念。多様で柔軟に考えなければならないという教訓を得た対談でした。

第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

第13回対談 母里比呂子さん 株式会社hirondelle 代表取締役

第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

第11回対談 神宮司希望さん 株式会社eggcellent取締役最高執行責任者(COO)

第10回対談 古橋あや香さん SHY FLOWER PROJECT 代表

第9回対談 西出博美さん NPO法人 ぱぱとままになるまえに 代表

第8回対談 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

第7回対談 黒田幸さん 株式会社KARAFURU 代表

第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

第5回対談 林民子さん ダブルツリー株式会社 代表取締役

第4回対談 新舘祐子さん NPO法人「KIDS CHEER プロダクション」理事

第3回対談 山本麻理子さん プライベートフォトスタジオ「HOME」経営者

第2回対談 田中葉月さん 国際教育関連会社 理事

第1回対談 上野沙也加さん 有限会社ロイヤルガーデン代表取締役

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