生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
女性企業家 x CARE事務局長 武田勝彦 リレー対談

第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

[ 2016.12.14 ]

CAREは「女性と女子」に焦点をあてた活動を行っています。
社会で活躍されている女性企業家の方から、彼女らが日常どのように国際協力について考え、また実際に関わっておられるのかを探っていきます。

猪熊真理子さんのご紹介

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第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

東京女子大学文理学部心理学科卒業。認定心理士の資格取得。
2007年(株)リクルートに入社。「ゼクシィ」や「Hot Pepper Beauty」などの事業で事業戦略、ブランドプロモーション戦略、マーケティングなどに携わる。 会社員の傍ら、「女性が豊かに自由に生きていくこと」をコンセプトに、講演やイベント、セミナーなどを通じて女性支援の活動を行い、3,000人を超える女性たちと出逢う。2014年にリクルートを退職し、株式会社OMOYAを設立。株式会社OMOYAでは、主に女性消費を得意とした、経営・ブランドコンサルティングや企画マーケティング、組織のダイバーシティーマネージメント改革、企業内の女性活躍推進などを行う。
著書に『「私らしさ」のつくりかた』(サンクチュアリ出版)。

「自分の生きる意味」をずっと考えてきた猪熊真理子さん

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昨今、巷でよく耳にする言葉、ワークライフバランス。
しかし、猪熊さんにとって、「ワークとライフの境目はなく、両者が混ざり合って、相乗効果を生み出せる方が心地いい」といいます。東京と京都を行き来する2重生活で、東京は仕事の場である一方、京都は主に休息と勉強の場になっています。このワークとライフの場で、それぞれ学んだことが影響し合い、いいシナジーを生み出しているそうです。

今では、キラキラ輝く女性の代表格として、様々な場所で講演活動を行っている猪熊さんですが、幼い頃は、自分に自信が持てず、「自分の生きる意味」をずっと考えていたそうです。その反面、どんな時でも猪熊さんを信じてくれる家族から沢山の愛情を受け、兄と弟に挟まれた3人兄弟の真ん中として、高校まで香川県でのびのびと育ちます。

「自分の力を最大限にだした精一杯な生き方をする」
inokuma_2.png 15歳の時に、焼き板に書いた「自分の力を最大限にだした精一杯な生き方をする」。今でもこの焼き板は実家に飾ってあるそうです。
自信のなさを補うように、その言葉通り、勉強にも部活にも何事にも一生懸命に取り組んだ猪熊さんは、体調を崩し、自律神経失調症を患います。この病をきっかけに、目に見えない心に興味が向くようになります。
高校卒業後は、臨床心理士を目指し、心理学のある東京の大学に進学します。大学で学ぶうちに、心を客観的に見るようになったといいます。そして、周りの女性たちも自分に自信を持っていないことに気づき、こんな豊かな日本なのにどうして女性たちは自信が持てないでいるのであろうかと考え続けます。その結果、物質的に恵まれていても心は豊かではない、いわゆる「先進国の心の貧困」への支援が必要だという考えに至り、在学中に、「女性が自由に豊かに生きられる社会へ」をキャッチコピーにブログを開設し、情報発信や講演活動を開始します。

猪熊さんの在学中は、学生起業も流行りつつあり、自身も当時から将来的には経営者になりたいと思っていたといいます。大学卒業後は、副業も認められ、また人を育て個性を引き出してくれると感じた(株)リクルートに就職し、7年間勤めます。多角的な視野で女性たちを支援したいという想いが通じて、上司からも本業と副業のシナジーを生むことを求められる恵まれた環境だったといいます。

声を失った女性の代弁者となる
inokuma_3.png 退職後は、株式会社OMOYAを立ち上げ、企業に対し、組織のダイバーシティーマネージメント改革や企業内の女性活躍推進についてコンサルティング業務を行っています。 女性活躍推進については、「企業側に危機感があるかどうかで進み具合が違う」といいます。特に、地方では、人口の減少により、働く女性が増えていく状況が現実にあります。人材の枯渇が危機感をもたらしている一方で、女性活躍推進をCSRかオプションのように捉えている企業も多いのも現状です。

株式会社OMOYAを経営する一方で、猪熊さんは、社会人女性が自ら主体性を持って人生を選択するための学びの場である「女子未来大学」のファウンダーの一人としても女性のキャリアや心理的な支援活動を行っています。ファウンダーとして、女性が「女子未来大学」で学び、モチベーションが上がっても、職場に戻ると声を失ってしまうという状況を多く見てきた猪熊さん。だからこそ、女性の意見を社会に反映させるために企業側に働きかけて、多様性を受け入れ、融合させ、新たな価値を生み出せるようサポートもしています。

inokuma_4.JPG しかし、猪熊さんは、女性が「働く」ということにこだわりを持っている訳ではなく、女性が家庭や社会、そして世界中で、「自分らしさ」を発揮できることを願っています。

猪熊さんは、性差も個性の一つを捉え、その個性を生かし、女性が自分らしく生きられるよう元気付ける努力をしていきたいと考えています。

CAREも猪熊さんに負けないよう、これからも、女性も女子も活躍する豊かな世界を目指して、世界中で活動を展開していきます。



猪熊さんから女性たちへのメッセージ
inokuma_5.JPG 男性も女性も「自分らしく生きる」方法を自分だけで見つけるのは難しいと思います。皆で協力していくことが、自己理解や他者理解につながっていくのではないでしょうか。可能性を閉じ込めないで、皆で支え合って、引き出し合っていける社会になることを願っています。 自分と自分の個性を理解し、異なる他者に対しても理解を深めることは、「人間を理解する」ことに通じ、自分をより深く理解することにもつながると思います。まずは、知らないことを知り、自分も相手も信じることが大切です。そして、自分にできることをやることがとても大切だと思います。女性の心が豊かになることを願っています。

事務局長のコメント

CARE事務局長 武田勝彦



偶然にも、このリレー対談の締めくくりにご登場いただき、本当にありがとうございました。女性をエンパワーする人物を挙げて下さいと言われたら、私はまず猪熊真理子さんの名前を挙げるでしょう。数年前にお会いして以来、FacebookやHPでご活躍を拝見していますが、自分では見えない、人それぞれの能力や役割を見いだせるようにサポートする達人です。これからも猪熊さんには多くの女性をエンパワーし続けて欲しいです。






■謝辞■
2010年から始めたリレー対談ですが、この14回目で終わりとなります。14名の女性起業家とお会いできたことは実に貴重な体験でした。日本においても女性が起業するにはまだまだ様々な障壁があることを実感する対談でした。それぞれの人が本来の自分を発揮できる世の中にしなければと言うのは、途上国も日本でも同じと感じます。それを気づかせてくれた14名の素晴らしき方々に改めて感謝を申し上げます。 また、リレー対談を企画し、運営して来た広報担当の甲斐さん、彼女の産休育休期間に手伝ってくれた木村さんにも、お礼を述べたいと思います。彼女たちの調整・事前準備・対談記録・編集なしにはこのリレー対談は成り立ちませんでした。リレー対談で得たものを活かして、これからも女性のエンパワメント実現に励んでいきます。

第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

第13回対談 母里比呂子さん 株式会社hirondelle 代表取締役

第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

第11回対談 神宮司希望さん 株式会社eggcellent取締役最高執行責任者(COO)

第10回対談 古橋あや香さん SHY FLOWER PROJECT 代表

第9回対談 西出博美さん NPO法人 ぱぱとままになるまえに 代表

第8回対談 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

第7回対談 黒田幸さん 株式会社KARAFURU 代表

第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

第5回対談 林民子さん ダブルツリー株式会社 代表取締役

第4回対談 新舘祐子さん NPO法人「KIDS CHEER プロダクション」理事

第3回対談 山本麻理子さん プライベートフォトスタジオ「HOME」経営者

第2回対談 田中葉月さん 国際教育関連会社 理事

第1回対談 上野沙也加さん 有限会社ロイヤルガーデン代表取締役

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