生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
女性企業家 x CARE事務局長 武田勝彦 リレー対談

第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

[ 2013.10.22 ]

CAREは「女性と子ども」に焦点をあてた活動を行っています。
社会で活躍されている女性企業家の方から、彼女らが日常どのように世界で起こっていることや国際協力などについて考えておられるのかを探っていきます。

渡邉さんのご紹介

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第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

11歳の時に初めて訪れたネパールをきっかけに、「豊かさとは何か」につき考え始める。大学・大学院で国際協力を学んだ後、コンサルティング会社に入社。新規事業策定や業務改善などのプロジェクトや社内でのプロボノ事業立ち上げに参画した後、約4年間の社会人生活に終止符。東日本大震災発生後は、支援活動に本格的に関わるようになり、2011年11月に一般社団法人re:terraを設立、代表を務める。

「豊かさとは何か」を考え続ける 渡邉さやかさん


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「豊かさ」とは何かを考え続ける
 カンボジア。気仙・三陸地域。渡邉さんは現在、これらの地で新たな産業づくりに挑戦しています。カンボジアでは、ネイルサロンを立ち上げたカンボジア女性の社会起業家とパートナーシップをくみ美容学校設立を目指す一方、気仙・三陸地域では、椿を使った化粧品づくりを通じて新たな産業を生み出そうとしています。
国内外を軽いフットワークで飛び回る渡邉さんの活動の原点はネパール。11歳の時に初めての海外旅行先としてお父様が勧めてくださった国でした。その当時の旅行記には、「豊かさとはなんだろう」というフレーズが書き綴られているといいます。
大学・大学院で国際協力を学んだ後、ビジネスを通じた国際協力を目指しコンサルティング会社に就職。新規事業策定や業務改善などのプロジェクトや社内でのプロボノ事業立ち上げに参画した後、約4年間の社会人生活に終止符。東日本大震災発生後は、支援活動に本格的にかかわるようになり、2011年11月に一般社団法人re:terraを設立、代表を務めておられます。
 ネパールから始まった「豊かさとはなんだろう」という追及は、途上国や被災地で新しい産業を産み出す挑戦においても常に根底にあります。そして、在職中に新規事業を立ち上げた経験や途上国や被災地での新たな挑戦を通じて学んだことは、「固定概念を取り払わなければ新しいことは生まれない」ということでした。
社内では熱い想いで経営陣の考え方を変えてプロボノ事業の立ち上げに至り、気仙・三陸地域ではこれまで道端に放置されていた椿の実を有効活用してハンドクリームを開発。商品開発の過程で、「よそ者を受け入れるばか者と若者がいなければ新しいことは生まれない」ということも気仙・三陸地域の女性たちから学んだといいます。「気仙沼椿ドリームプロジェクト」を最初に受け入れてくれたのも女性。どこの国でもよそ者を受け入れてくれるのはほぼ女性たちと渡邉さんは経験から語ります。特にカンボジアでは、内戦の影響で40-50代の男性が少ないこともあり、女性の経営者が多いといいます。そして、女性たちはとても働き者で元気。気仙・三陸地域の女性たちもしかり。元気な女性たちが新しい地場産業を担っています。

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途上国でも被災地でも支援の本質は変わりない
豊かさとはなにか。それは、地域の価値観を大切にし、その地域の需要に寄り添いじっくりと産業を育て発展していくことはでないか、いろいろな形の資本主義があってもいいのではないかと渡邉さんは考えています。資本主義に逆らうのではなく、企業と連携しながら様々なプレイヤーがかかわりながら新しい産業を産み出していくことが大切であり、その土地の規模感、スピード感により、資本主義や民主主義の発展の仕方があってもいいのではないかと、それが本当の豊かさにつながるのではないかと。
その過程で、NGOができることは、現地のスピードとドナー(企業)側のスピードをとりもつこと。そして、最終的には現地の人々がエンパワメントしドナー(企業)にもの言える、あるいは大きな資本主義から途上国や日本の地方のお母さんたちがお金を引き出せるような状況が生まれるのが理想だと考えています。この考え方は、CAREがカンボジアで実施したココン州青年男女の能力向上プロジェクトに通じるものがあります。このプロジェクトをとおし、小規模ビジネス運営のノウハウを習得した女子たちが食料雑貨店などの開業にこぎつけることができました 。

女性へのメッセージ
 カンボジアや被災地での活動を通じ、途上国や被災地における支援のアプローチに変わりはないと実感したという渡邉さん。そんな渡邉さんからの途上国の女性たちへのメッセージは、事業パートナーとして一緒にがんばりましょうというもの。みんながリーダーであると信じているという心強いものでした。

事務局長のコメント

CARE事務局長 武田勝彦

同じような視点を持つ方にお会いすると、対談はどんどんと流れ(筋書きのない対談ですが)から離れて深い話になってしまいます。渡邉さん、お付き合いいただきありがとうございました。 第二次世界大戦後に急激な経済発展を遂げた日本。経済的には豊かになったが、本当に豊かなのか。小さいころから「豊かさ」に疑問を持ち続ける渡邉さん。同じ疑問を持ち続ける方にお会いできて嬉しいです。私も海外旅行、留学、途上国での支援活動を通じて、日本は経済的豊かさと引き換えに「犠牲にしてきた豊かさ」があると思ってきました。この非経済的な豊かさは途上国の人々から知らされるものです。もっと途上国から学び、日本の二の舞を踏まないようにする義務が日本にはあると思います。
また、海外での支援が日本での支援に活き、逆もしかり。この点も渡邉さんと同じく成功体験を持つ私はとてもよくわかります。東日本での支援経験を通じて、先進国も途上国も本質的に支援と言うものは変わらない、まさに支援にボーダー(国境や境界)はないと実感します。
「生きるチカラを信じて支える」活動を行っている当財団としては、渡邉さんにも生きるチカラを信じて豊かな世界の実現にまい進してもらいたいです。渡邉さん、対談ありがとうございました。

第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

第13回対談 母里比呂子さん 株式会社hirondelle 代表取締役

第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

第11回対談 神宮司希望さん 株式会社eggcellent取締役最高執行責任者(COO)

第10回対談 古橋あや香さん SHY FLOWER PROJECT 代表

第9回対談 西出博美さん NPO法人 ぱぱとままになるまえに 代表

第8回対談 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

第7回対談 黒田幸さん 株式会社KARAFURU 代表

第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

第5回対談 林民子さん ダブルツリー株式会社 代表取締役

第4回対談 新舘祐子さん NPO法人「KIDS CHEER プロダクション」理事

第3回対談 山本麻理子さん プライベートフォトスタジオ「HOME」経営者

第2回対談 田中葉月さん 国際教育関連会社 理事

第1回対談 上野沙也加さん 有限会社ロイヤルガーデン代表取締役

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