生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
女性企業家 x CARE事務局長 武田勝彦 リレー対談

第8回対談 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

[ 2014.8.20 ]

CAREは「女性と子ども」に焦点をあてた活動を行っています。
社会で活躍されている女性企業家の方から、彼女らが日常どのように国際協力について考え、また実際に関わっておられるのかを探っていきます。

堀江由香里さんのご紹介

第8回 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

大学卒業後、人材派遣会社に就職。その後、ワークライフバランスコンサルティングや病児保育事業に取り組むNPO法人フローレンスへ転職。多くのワーキングマザーと出会う一方で、妊娠を機に仕事を辞めてしまう女性が7割もいる現状に直面。この状況を改善したいとNPO法人Arrow Arrowを設立、代表を務める。

"中小企業にむけて産休・育休取得のコンサルティングを行う 堀江由香里さん

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主な活動は、中小企業に向けた産休・育休取得のコンサルティング。大企業に比べ、中小企業における育児休業取得者の割合は圧倒的に低いのが現実です。

中小企業を主な対象とする理由は、成果が見えやすい、初めてのケースが成功事例となって次につなげていく制度設計がしやすいという利点があるからといいます。また、総じて中小企業は、スピード感のある企業が多く、一旦決定されると物事が早く進む傾向もあるようです。

現在、Arrow Arrowの評判は口コミで広がり、企業側からのオファーにつながっています。

「女性が活躍する環境」「新しい働き方」
堀江さんは、中小企業の経営者にアプローチする際に、「ワークライフバランス」という言葉はあまり使わず、あえて「女性が活躍する環境」「新しい働き方」というような言葉に言い換えて、タイミングを逃さないように戦略的にアプローチされているといいます。

タイミングを逃さないとは、「この人がいなくなると困る」「ぜひとも残ってもらいたい」という時に、経営者の方と一緒に女性が活躍できる職場づくりを考えていくことを意味します。

女性のライフスタイルは、結婚、出産・育児、介護といったライフイベントに左右されやすいものです。結婚や出産などでライフステージが変化しても、女性がその職業能力を維持し、社会で活躍できる環境を作ることはCAREが目指しているところでもあります。

CAREが目指す職員が働きやすい環境
2013年9月、当財団は、職員がその能力を発揮し、仕事と生活の調和を図り働きやすい雇用環境の整備を行うための行動計画を発表しました。目標として、さらに働きやすい環境を継続・発展させていくために、全職員に育児休業・育児短時間就業・介護休暇等制度の周知と利用しやすい環境を作ること、そして、男性の育児休業取得を促進するため周知勧奨を行うことを掲げています。

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また、初の試みとして、ママインターンの採用も始めています。これは、NPO法人Arrow Arrowが立ち上げている「ママインターンプロジェクト」に通ずるものがあります。

このプロジェクトでは、用意された託児所にお子さんを預け、出産・育児によって仕事を中断した女性が、職務復帰する一歩として、NPOで戦力として働いてもらうという仕組みです。

CAREがママインターン制度を充実させるためのアドバイスとして堀江さんからご指摘があった点は、お子さんを預かる場を用意すべきというもの。CAREがこの点をクリアするにはまだまだ時間を要しますが、幼い子を持つお母さんが再び働き始めるために乗り越えなければならない最大の壁の一つが託児所の確保であるということを再認識させられました。

子どもを安心して預けられる場所が特に都市部ではまだまだ足りていないという現実を鑑みると、やはり女性の職場復帰は個人の問題ではなく、社会の問題であると。堀江さんがこれからも女性をめぐる様々な社会問題に向き合い続けるのと同様に、CAREもジェンダー平等と女性のエンパワメントを進めるリーディングNGOを目指していきたいと思っています。

女性へのメッセージ
「選択肢」「可能性」が人生のキーワードだと思っています。また、選択肢や可能性のある社会であって欲しいと願っています。
「選択肢」や「可能性」は個人の純粋な想いから出てくるもので、それらが自身の道を切り開くポイントだと思います。その一方で、その想いを我慢している女性が多いのではないのでしょうか。ご自身だけはその想いを信じて、肯定してあげて欲しいと思います。そして、それぞれのジャンルで一緒にがんばっていければと願っています。

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お仕事中の堀江さん

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NPO法人ArrowArrowの3周年イベント

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女性向けキャリア講座「生き方デザイン学」の様子

事務局長のコメント

CARE事務局長 武田勝彦

今回のゲスト堀江さんのNPOは我々とは異業種なのですが、「そうなんですよ」「わかる、わかる」「でしょ」という言葉を私が何度も連発してしまうほど接点があまりにも多くて驚かされました。

最初に、社会的な課題を解決するのだ、敢えて課題が多いところ(中小企業)を対象とするという使命感は、CAREのDNAを彷彿してしまいました。どうしてそんなハードルの高いところで活動するのか。それはそこに満たされないニーズが存在するからです。

また、「ワークライフバランス」という言葉が中小企業の経営者や管理職には抵抗感があるというお話は、まさに「ジェンダー」という言葉で苦戦している我々と同じ悩みです。堀江さんは「女性社員の活用」等の別の言い回しでコミュニケーションを図るそうで、我々も言葉の置き換え方法を参考にさせてもらわなければと思いました。

最後に、「いろいろ選択できる自分、社会でありたい」というメッセージはとても印象的でした。女性のエンパワメントを堀江さん風に表現するとこうなるのかもしれません。

堀江さん、お忙しい中、対談ありがとうございました。女性社員と中小企業のために今後もご活躍を祈っています。

第14回対談 猪熊真理子さん 株式会社OMOYA 代表取締役社長

第13回対談 母里比呂子さん 株式会社hirondelle 代表取締役

第12回対談 駒崎クララさん 株式会社KoLabo代表取締役社長

第11回対談 神宮司希望さん 株式会社eggcellent取締役最高執行責任者(COO)

第10回対談 古橋あや香さん SHY FLOWER PROJECT 代表

第9回対談 西出博美さん NPO法人 ぱぱとままになるまえに 代表

第8回対談 堀江由香里さん NPO法人Arrow Arrow 代表理事

第7回対談 黒田幸さん 株式会社KARAFURU 代表

第6回対談 渡邉さやかさん 一般社団法人 re:terra 代表

第5回対談 林民子さん ダブルツリー株式会社 代表取締役

第4回対談 新舘祐子さん NPO法人「KIDS CHEER プロダクション」理事

第3回対談 山本麻理子さん プライベートフォトスタジオ「HOME」経営者

第2回対談 田中葉月さん 国際教育関連会社 理事

第1回対談 上野沙也加さん 有限会社ロイヤルガーデン代表取締役

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