ケア・インターナショナル ジャパンは、ジャワ地震緊急支援活動として、ジャパン・プラットフォームからの事業支援金およびスターバックス コーヒー ジャパン 株式会社をはじめ協賛企業、また、個人の皆様からのご寄付をいただき、ジャワ島ジョグジャカルタにて支援事業を本格的に開始しました。現在、現地にて、ケア・インターナショナル ジャパン、プログラムコーディネーターの鈴木 幸子が他のCAREメンバーとともに活動を行っています。
以下は、現地からのジャワ通信第1号です。 |
ジャワ通信
ケア・インターナショナル ジャパン プログラムコーディネーター 鈴木 幸子
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| 現地にて活動を行うケア・インターナショナル ジャパン、プログラムゴーディネーターの鈴木幸子(右) |
配布活動は夜まで続く
5月27日の震災から2カ月が経過した8月上旬、被災地ではもはや震災直後の生命の危機の状態にはないものの、被災者の多くは井戸やトイレ設備が整わない一時的な住まいで長期的な生活を強いられている。震災直後インドネシア政府は、ジョグジャの震災で全半壊した世帯に15〜40万円相当の補償を約束したものの、財政上の問題から補償の目処は立っていない。CAREが支援対象としている地域の人々は、残った壁にビニールシートを被せるなどして即席で建てた粗末な住まいで暮らしている。特に貧困層にある人々は恐らく数年間このような住まいで雨風をしのがなければならないであろう。彼らは日々の生活費も大きな負担となっている。これらには水代あるいは井戸水などを沸騰させる燃料代も含まれる。
このような中CAREでは緊急支援プログラムの柱の一つとして、アイル・ラフマット(水の浄化剤)の配布・普及活動を実施している。アイル・ラフマットは1本で1世帯が1ヶ月で消費する量に相当する水を浄化することができる。価格も、1本40円(1.5gのミネラルウォーターが25円)と廉価である。

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| 支援活動に昼夜はない。 日が暮れてからも物資の配布は続く |
今日はこのアイル・ラフマットを含む物資の配布活動に同行した。この日向かったCAREが対象としている村は、アスファルト舗装が途絶えてからさらに数キロ奥へ入った遠隔地にある。配布活動と一口に言っても、物資を必要としている人々の手に「無事に」届くまでには多くの調整活動が必要となる。インドネシアでは、市町村、そしてその下位にあたる集落までしっかりした行政区分があり、支援活動も村長・集落長と、「何時・誰に・何を」配布するか調整したうえで行われる。このような調整にはそれ相応の時間がかかるが、緊急段階にあっても省くことのできないプロセスである。集落長の一人が私に語ったことがとても印象に残っている。「支援をいただけることには感謝しているが、支援によって集落の和に亀裂が入ることは避けなければならない」。CAREを含む援助機関の財政・人材的キャパシティは限られており、優先順位(子ども・女性・高齢者など脆弱な人々)をつけて支援活動をしなければならない。外部者であるCAREが、村長や集落長の合意なしに被災世帯に直接物資を配布していたら、コミュニティの間に支援をめぐる争いを引き起こしていたかもしれない。ジャワをはじめインドネシアの多くの地域では、多数決ではなく参加者全員が納得するまで話 し合いを重ねた上で物事を決定することが多い。コミュニティの行政が機能している状況の中では、コミュニティ住民自身が合意形成を行うことにより、支援物資の振り分けなど、住民が納得する形で進めることにより、争いの種を最小化することになる。ジャワ語の表現に”Mangan ora mangan kumpul.” というものがあり、意訳すると「一緒にいられれば飢えても」といった意味で、コミュニティのまとまりを重要視するジャワ人気質を表す表現とされている。コミュニティの調和を重視することはジャワに来る前から知識として知っていたが、この日身をもって経験した。
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「日本の市民からジョグジャの人々へ・・・応援しています」「よみがえれジョグジャ!」と書かれた横断幕をつけた運搬トラック |
CAREでは1日1,000〜1,500世帯に物資を配布することを目標にしている。最終便の物資運搬トラックが村に到着した頃にはとっぷり日も暮れていた。配布活動にはCAREスタッフをはじめ、パートナーNGOのスタッフ、ボランティアなど多くの人が関わっている。朝8時頃から夜8時、場合によっては9時10時まで働かなければならない重労働である。しかし、彼らはこのような支援活動に関わっていることを誇りに思いながら不平も言わず精一杯働く。支援を必要としている人々に迅速かつ確実に支援を届けるため。
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