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スペシャル・リポート

スマトラ沖津波 緊急・復興支援活動報告

昨年12月26日のスマトラ沖地震・津波発生から早くも5ヶ月が過ぎました。 出張先のスリランカで津波に遭遇し、緊急支援活動に参加する中、自ら被災しているにもかかわらず避難所で生活する人々のために懸命に働くスタッフに幾度となく勇気づけられました。また、CAREの事業地域で、若者が「すべてを失ってしまった。けれどもCAREのおかげで知識やノウハウを身につけたから、もう一度最初からやり直す自信がある」と断言したときには驚きました。 2週間、眠る間も食べる間も惜しんで活動し続け、ほっと一息つくときに、「ああ、CAREで働いていて良かった」と感じることができるのを幸せに思いました。

現地で支援活動中、大勢の皆様からのご寄付が日本の事務所に届いていることを知り、感謝の気持ちでいっぱいになりました。また、1月7日に帰国してからいろいろなところで講演会や写真展をさせていただき、参加してくださった多くの方から励ましのお言葉をいただきました。皆様に心より感謝申し上げますとともに、海外・国内での活動についてここにご報告をさせていただきます。

津波がニュースから消えてしまったこれからが大事な時期です。人々の生活が元に戻るには3年から5年、もしくは10年かかると言われています。
引き続き、ご協力いただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(財)ケア・ジャパン 事務局長   野口千歳
  スマトラ沖津波 緊急・復興支援活動報告写真

津波にも消すことができない輝く笑顔と未来(スリランカ)写真 多くの命が奪われた孤児院(スリランカ)写真
津波にも消すことができない輝く笑顔と未来(スリランカ)   多くの命が奪われた孤児院(スリランカ)
     
破壊された家の前で途方にくれる老婆(スリランカ)写真   避難所で息子を抱きかかえる母親(スリランカ)写真
破壊された家の前で途方にくれる老婆(スリランカ)   避難所で息子を抱きかかえる母親(スリランカ)
    all photos © Harsha De Silva

地震・津波データボックス*
地 震:
津 波:
被 害:
2004年12月26日 08:00発生、マグニチュード9.0
波の高さ最大約35メートル
死者 合計176,459人、行方不明者 合計49,869人
(インドネシア165,708人、スリランカ35,262人、インド16,389人、タイ8,240人、その他729人)
被災者: 国内避難民 合計1,723,543人
(インドネシア532,898人、スリランカ519,063人、インド647,599人、その他23,983人)
  *各国政府発表情報
  地図

現地支援活動報告

緊急支援活動

CARE Internationalでは、津波が発生した直後、現地事務所のある被災国5カ国で瞬時に緊急物資を配給しました。5月末現在、合計55万人以上の被災者(インドネシア約30万人、スリランカ約13万人、インド約7万人、タイ約1万人、ソマリア約4万人)がCAREの支援を受けました。ケア・ジャパンでは、特に被害の大きかった3カ国に総額USD31,000(約3,280,000円)の支援を行いました。
配給物のリスト
インドネシア 水、食料(ビスケット、麺類、米、食用油など)、医薬品、 生活必需品(バケツ、衛生キット、蚊帳、調理器具など)、テント
スリランカ 水、食料(米、レンズ豆、砂糖、魚の缶詰、茶など)、医薬品、 生活必需品(衣類、蚊帳、寝具マット、衛生キットなど)
ソマリア 水、食料、調理器具など タイ: 水、食料、医薬品、寝具など
インド 水、食料、医薬品、寝具マット
スマトラ沖津波 緊急支援活動報告写真
photo © Harsha De Silva

復興支援活動

CAREは災害発生直後の調査段階から中・長期的視野に立った支援の必要性を認識し、人々の生活の復興と自立発展を目指した活動を行っています。国や地域により活動内容は異なりますが、主に以下の分野に注力しています。

1.住居 避難所や仮設キャンプ(テント)で避難生活を強いられている人々
が中期的に生活できる仮設住宅、トイレ、井戸などを修復・建設。
2.生活手段 収入源を失った被災者を対象に、道路や家などの瓦礫除去をする日雇い労働の機会の提供や職業訓練。漁民や農民に対して魚網・船の修繕や購入、クワ・種・肥料の購入支援、漁業・農業組合へのサポート。
3.心のケア 心理的・精神的な傷を負った被災者に対する心のサポート
4.アドボカシー 土地の登録や家の補償などに関する情報提供や手続き支援

ケア・ジャパンでは、現在、以下の復興事業を実施中。
スリランカ
学校における
子どもの心のケアプロジェクト


心理的・精神的な傷を抱える子どもたちが生活のリズムを取り戻し、心身ともに健全な生活を送れるようになることが目標。学校コミュニティ(親や先生、学校職員)が一体となり、参加型アクションプランの作成と実施を通して子どもの心のケアを行う。
インドネシア
国内避難民のための
水と衛生のプロジェクト


仮設住宅などで生活する国内避難民が健康な生活を送れるようになることが目標。安全な水の供給、清潔な排泄施設の管理などのハード面とともに、水と衛生についての知識を身につけるための情報提供などソフト面での支援を行う。

現地の状況と今後の対応

世界中の注目が集まった津波被害に対して多額の支援金が集まりました。多くの支援団体が活動を行う中、少しずつインフラが修復され始め、漁業や農業の復興の兆しも見えてきています。
同時に、現地ではいくつかの重要な問題が浮上しているのも事実です。インドネシアのアチェ州やスリランカ北東部では、津波発生前から存在していた少数民族あるいは武装勢力と、多数民族あるいは政府軍との間の対立が土地政策や支援金などの配分をめぐって激化する兆しが見え始めています。また、政府、国際機関、国際NGO、現地NGO間の調整が不十分な中、それぞれが独自に活動を展開しているため、現場での混乱や支援の質の低下が生じています。
CAREでは上の事情を鑑み、十分な調査と分析を行い、関係機関と調整し、人道支援に関する世界的基準(SPHEREグローバルスタンダード)を適用しています。
  スマトラ沖津波 現地の状況と今後の対応写真1
© 2005 CARE/Josh Estey
スマトラ沖津波 現地の状況と今後の対応写真2
© 2005 CARE/Josh Estey

国内活動報告

講演会

「生きる力〜スリランカ津波被災の現場から〜」と題して、事務局長野口が自ら目撃した津波の様子、被災したコミュニティの状況、そしてCARE緊急物資の配給活動を通して感じた支援のあり方について語りました。学校や教会・寺院に避難している人々を訪問した野口は、「被災者だからといって必ずしも無力なわけではない。人は誰も『生きる力』を内面に持っている。支援を行う側としては『可哀そうな人に恵んであげる』という意識ではなく、彼らの生きる力を信じて同じ人間として支え合っていく姿勢が大切」 というメッセージを来場者に伝えました。   国内活動報告講演会写真
1/25 (株)生活の木 2/18 Think the Earth セミナー
1/28 白百合学園   2/11 アメリカンスクール イン ジャパン (ASIJ)
2/3 日本外国特派員協会 (FCCJ)   3/21 西町インターナショナルスクール
2/6 チャリティ・クラシック コンサート      

写真展

野口とともにスリランカで津波を体験した写真家ハーシャ・ダ・シルバ氏が、津波直後から一ヶ月間被災地域を訪れ、CAREの支援活動、津波の破壊力と人々の力強く生きる姿をカメラに納め提供してくださいました。ケア・ジャパン主催の写真展は以下で開催されました。 国内活動報告写真展写真
2/18 日本外国特派員協会 (FCCJ)
  2/11 アメリカンスクール イン ジャパン (ASIJ)
  3/26-5/31 生活の木 (表参道本店、飯能店)
  4/9 西町インターナショナルスクール

チャリティーコンサート

CAREの津波支援のためのチャリティーイベントが以下のとおり開催されました。 国内活動報告チャリティーコンサート写真
2/6 チャリティ・クラシック コンサート
(北村恵美様・ご友人)
  2/21 カンツォーネ・シャンソン コンサート
(関口桐子様・ご友人)
  3/27 スリランカ・チャリティー・ミュージックフェスティバル
((株)生活の木の関係者およびご友人・知人の方々)

メディア

帰国直後から、野口は以下の新聞社の取材を受ました。
・毎日新聞(1/10,26) ・朝日ウィークリー(1/23)
・東京新聞(1/25,4/5) ・産経新聞(1/26)
・朝日新聞(2/16) ・The Family (5/5)
また、以下のラジオ番組で野口のインタビューが放送されました。
・FM埼玉(3/10) ・全国コミュニティFM局(4/16)

会場を提供してくださった方、イベントを開催してくださった方、参加してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。

皆様からのご支援

日本の支援者からのご寄付

津波発生直後(2004年12月29日)から行った募金協力の呼びかけに対し、皆様から
合計29,215,921円、813件(2005年6月初旬現在)
のご寄付をいただきました。内訳は以下のとおりです。

一般の方々: 合計7,451,311円

CAREの支援団体: 合計3,695,130円
ケア フレンズ岡山 ケア フレンズ・東京 ケア フレンズ札幌
ケア・サポーターズクラブ大分

法人・学校・その他団体: 合計17,485,346円
スターバックス コーヒージャパン(株)、(株)VSN、(株)生活の木、(株)イースクエア、 損保ジャパンちきゅうくらぶ、 花王(株)・花王ハートポケット倶楽部、マイクロソフト、ECC、とうあれじん、但馬長寿の郷楽しみ手づくり教室、ダンスメイト日進、ムサシ、田中外科(胃腸科患者・職員)、三井ホーム千葉、エクシム・インターナショナル、マネジメントブレーン、加藤製作所、DETON Kick Boxing Gym、スターバックス自由が丘店、GE Elfun Volunteers、Think the Earth、環境アリーナ研究機構、カンボジアに学校をたてる会、パブリックリソースセンター、わかばの会、アメリカン スクール イン ジャパン(ASIJ)、西町インターナショナルスクール、白百合学園生徒会、桐朋学園高21期卒業生同窓会、文教大学グローバルサークル&ボランティアース、文教大学グローバルサークルティームone、本荘市南中学校生徒会、戸山高校パイラス会、聖心会ヘルプライン、北九州市立大学有志一同、滋賀県大学生活共同組合、成沢育英会、桜ヶ丘小学校PTA、太田婦人会

その他: 合計584,134円
チャリティ・クラッシックコンサート(北村恵美様) 、カンツォーネコンサート(関口桐子様)、ミュージックフェスティバル(生活の木様)

ご寄付は、インドネシアの国内避難民のための水と衛生プロジェクト、およびスリランカの学校における子どもの心のケアプロジェクトに活用させていただきます。

この場をお借りしまして、皆様にお礼申し上げます。

世界の支援者からのご寄付

CAREの12カ国のメンバーを通し、世界中の支援者から合計約150億円の寄付が集まりました(2005年5月末時点)。

ケアの支援方針 〜プロの緊急・復興支援〜

1.CAREは迅速に対応します

CAREは世界70カ国以上に事務所を構え、約13,000人のスタッフが貧困・災害地域で活動を行っています。そのため災害発生時に瞬時に現場に駆けつけられるのです。

2.CAREは本当に必要な人々に、必要な支援を行います

CAREはまず被災者自身や村の指導者に聞き取り調査を行い、ニーズを把握します。一番支援を必要としているのは誰か、何が早急に必要かを正確に調べ、各被災地域に適した支援を行います。

3.CAREは確実に支援を届けます

CAREは緊急支援物資の配給において、一人ひとり手渡しをする、または信頼関係のある協力団体と協働で配布します。物資を受け取った人のリストを作成し、透明性とアカウンタビリティを確保します。

4.CAREはグローバル・スタンダードを適用します

CAREはプロジェクトの「質」を保つために人道支援に関する世界的基準を適用します。

5.CAREは人々の「生きる力を信じて支えます」

CAREは人々の「生きる力」を引き出し、彼らが自立発展するための支援をします。

中・長期的なご支援のお願い
現地の人々の生活が回復するには最低3〜5年かかるといわれています。ケア・ジャパンでは、今後もインドネシアとスリランカにおいて中・長期的な視野で支援をしていく予定です。
皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

● 郵便振込み(振り込み手数料免除)
口座番号: 00130−6−685603
口座名義: 財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン募金口

● 銀行振り込みをご希望の方は、お問い合わせください。

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