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2003年 3月号(「水問題」特集)



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 ケア ジャパン ニュースレター

        **読むだけで国際協力**  2003年3月1日
       (http://www.CAREjapan.org)
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◇◆◇◆◇◆おかげさまで「読むだけで国際協力」創刊1周年!◆◇◆◇◆◇

 今月号のメールマガジンでは、3月16日から23日まで京都で開かれる
「第3回世界水フォーラム」にちなんで「水問題」を取り上げます。

 【コンテンツ】
  ★数字で見る「水問題」
  ★「水問題」あれこれ
  ★農業開発の失敗〜インドの例〜
  ★CAREのプロジェクト
  ★水問題に対する世界の動き
  ★世界水フォーラム


【数字で見る「水問題」】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「水問題」の話題に入る前に、水にまつわる基礎知識から紹介します…といっ
ても、まずは具体的な「数字」に焦点を当て、水問題の現状を把握してみたい
と思います。

〈水にまつわるキーナンバー〉
◆0.01%◆
〜地球上にある全ての水のうち、飲料水として利用可能な水の割合〜
※地球上の水は97.5%が海水、残りも北極・南極の氷などがほとんどで、飲
料水として利用できる水はごくわずかなのです。

◆31か国◆
〜現在、水が絶対的に不足している国の数〜

◆322リットル◆
〜日本人1人当たりの1日の生活用水使用量〜

◆10億人◆
〜安全な水を利用できない人の数〜

◆438億トン◆
〜日本が1年間に間接的に海外から輸入している水の量(推定)〜
 ※ミネラルウォーターなどの水を直接輸入する事だけでなく、農産物や工業
製品を外国から輸入するという事も、それらを生産するために使う水を間接的
に輸入する事であるとも考えられます。

上の数字を見て、水は貴重な資源である事、水を満足に利用できない人がたく
さんいる事、日本人が多くの水を使っている事などがわかるかと思います。
また、今日の私達の生活が、多くの国の貴重な水資源によって支えられている
事も理解しなければなりません。水問題は、他人事ではなく、もはや私達日本
人の問題でもあるのです。

基礎知識を押さえた所で、いよいよ本題「水問題」について考えてみましょう。

【「水問題」あれこれ】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
日本では、上下水道もほぼ完備されており、蛇口をひねれば簡単に水が手に
入るため、世界の水問題がいかに深刻かを実感しにくい状況にあります。
しかし実際には、世界各地で水不足や水質汚染、森林伐採による洪水被害の
増大などの水問題が発生しています。特に、人口増加や都市化、産業発展に
伴う水不足は深刻です。

〈水問題の概略〉
世界中にはどのような水問題が存在するのでしょうか。
主な水問題として
・水不足
・水へのアクセスが困難な状態
・水質汚濁
・細分化された水管理体制
・資金源の減少
・政策決定における認識の不足
・世界の平和と安全保障の危機
・不衛生な水と疫病の発生  …などが挙げられます。

ここでは水不足、洪水、不衛生な水と疫病の発生を取り上げてみたいと思いま
す。

(1)水不足
現在、途上国を中心に人口の急増と産業の発展が急激に進んでいます。その結
果、アジア、アフリカの途上国を中心に31か国が深刻な水不足に直面していま
す。また水不足による食糧難も拡がっています。
一方、水不足を解消しようとして無理に地下水をくみ上げるため、地下水位の
低下や地盤沈下、地下水の水質悪化や河川流量の減少などの問題も起こってい
ます。
水不足は現在世界規模の問題となっています。21世紀には水不足がさらに深刻
化し、世界規模で水をめぐる争いがおこるとも言われているのです。

(2)洪水
洪水被害もまた大きな問題です。人口が増加した地域では、都市化が進んで土
地利用が変化して、森林が伐採されたり、危険な氾濫地域にまで人が住むよう
になったりしました。そのため、森林によって維持されてきた保水能力が低下
し、洪水が発生しやすくなりました。
近年、主なものだけでも1998年にはバングラディシュで、2000年にはモザン
ビークで大洪水が発生しました。更に地球温暖化が気候に影響を与え、水の循
環が洪水や渇水被害をより大きくし、かつ頻発させる原因となると考えられて
います。バングラディシュ、中国、エジプト、ナイジェリアのような標高の低
い沿岸地域に多くの人々が住んでいる地域では、大規模な氾濫が発生する事が
心配されています。

(3)不衛生な水と疫病の発生
水は人々の衛生環境を確保する上で非常に重要なものです。しかし、安全な水
にアクセスできない人は世界中に10億人以上いると言われています。また地球
上の全人口の約半数が十分な衛生環境を得ていません。
さらに、都市部では下水道の設備が追いついていないため、水質汚濁が深刻に
なっています。不衛生な水環境は、ボウフラを発生させ、疫病の被害が拡大す
る原因になるのです。

このように、乾燥地域や都市化が急激に進んでいる地域では水問題が特に深刻
です。その一例として、無理に地下水を利用した結果、農業開発に失敗したイ
ンドの例をみてみたいと思います。

【農業開発の失敗〜インドの例〜】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
農業は本来、雨の多い所や川の近くなど、水の多い所で営まれる産業でした。
しかし、農業技術の発展によって、灌漑(かんがい)農業と呼ばれる、用水路
や井戸などを用いて人工的に水を確保して営む農業が現在広い地域で行われて
います。増え続ける人口、高まる食糧事情に対応するため、今日、灌漑農業は
なくてはならないものとなりました。

世界一のペースで人口が増え続けているインドでは、井戸水による大規模な灌
漑農業が行われてきました。インド政府が農民に対し、井戸の採掘にかかる費
用に補助金を出すなどした結果、1960年代初めから1980年代中頃までに、灌
漑農業を行う耕地は10倍以上に広がりました。

しかし、地下水を大量に使ったこの農業は長くは続きませんでした。各地で井
戸が枯れ、農業用水が確保されなくなっただけでなく、海に近い地域において
は、井戸に海水が浸入し、飲み水も被害を受けました。
さらに、地下水の枯渇は、農民の貧富の差を広げる事にもつながっています。
井戸が枯れると、裕福な農民は競って深く井戸を掘ろうとします。しかし、井
戸を深く掘るには莫大な費用が掛かるため、貧しい農民にはそれが出来ません。
貧しい農民の中には、生活のため、やむなく大農夫の小作人になる人達もいま
す。

【CAREのプロジェクト】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
CAREの水と衛生環境のプログラム(Water, Sanitation and Environmental
Health Program)は1950年から、30カ国の約1,000万人に安全な飲料水への
アクセスを提供してきました。そして、このプログラムによって20,000の自
治体が各々のウォーターシステムを確立しました。このプログラムは水に関連
した病気にかかる危険性を下げる事、また、水の収集に費やす時間を減らす事
によって、家族が生計を立てられる可能性を高める事を最終目標としています。
そして、全てのプロジェクトが健康と衛生の教育を含んでいます。CAREは直接
的に、また郊外の地域住民が構成している地元のNGOを通して、低予算の水と
衛生のシステムを建設・運営できるように援助や訓練をしています。CAREは
この建設に補助金を出していますが、地域社会も資金面や労働面で目覚しい
貢献をしており、作業やメンテナンスの全額を負担しています。村はシステム
を運営する地元の水委員会を結成し、他の地域社会に声をかけ始めています。
このプログラムは社会が健康にも大きく関わる水と衛生の問題を認識し、公衆
衛生の質を高める手助けをしています。1999年には36カ国で2,100万人が、
翌年2000年には31カ国で3,100万人が、CAREの活動によって改善された水と
衛生のサービスが受けられるようになりました。

【水問題に対する世界の動き】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
1970年代以降、国際社会の環境問題に対する関心が高まり、「持続可能な開発」
のスローガンの一貫として水問題が国際的問題として認識され始めました。
その後、1990年代に入り、水問題に対する国際社会の取り組みが不十分で
ないか、有限な水資源が誤って管理されているのではないか、といった疑問が
指摘されるようになりました。
そこで、世界の水問題の解決に向けて、国連を中心とした取り組みだけでなく、
水関係のあらゆる分野の専門家、あらゆる水の利害関係者が共に活動する仕組
みが求められてきました。 このような情勢の下で、世界の水問題の専門家、
学会、国際機関が中心となって、水に関する国際シンクタンクを目指して、
世界水会議(WWC:World Water Council)が1996年に誕生しました。

【世界水フォーラム】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
そのWWCなどが主催して、3月16日〜23日に「第3回世界水フォーラム」が
京都、大阪、滋賀の琵琶湖畔・淀川流域を中心に開催されます。主要テーマ
には「水と貧困」「水と平和」「水と食料・環境」などがあり、トピックとしては
「ダムと持続可能な開発」などがあります。
また「世界水フォーラム」のグループの1つである「Youth Water Japan」では、
若者の水問題に対する意識の喚起を目的とし、「開発」「文化」「ライフスタイル」
「グローバリゼーション」などに対してこれからとるべき対応が模索されます。

〈関連リンク〉
・第3回世界水フォーラム< http://www.worldwaterforum.org/jpn/ >
・Youth Water Japan < http://www.youthwater.jp/ >

私達にとって水は大変身近な存在でありながら、多くの人はあまり関心を示し
ません。しかし生きていく上では水は絶対に必要なものです。また、私達の
生活は、世界中の水資源に支えられているという事も忘れてはなりません。
この地球に住む全ての人が安全な水を満足に使えるよう、このフォーラムを
機会に私達も水について考えてみてはどうでしょうか。


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【編集後記】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
今年に入って、週末によく雨や雪が降っている気がするのは私だけ?
水は大切だけど、降る時を考えて欲しいな。(かとぅ)

うーむ(>_<)水の大切さを実感。 (松本)

水はたいせつに (三浦)

このメルマガも始めて1年が経ちました。
これからもよろしくおねがいします! (荒井)

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