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ケア・ジャパン ニュースレター
**読むだけで国際協力** 2004年1月1日
< http://www.carejapan.org >
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あけましておめでとうございます。本年もケア・ジャパンのメールマガジン
「読むだけで国際協力」をよろしくお願いいたします。(編集スタッフ一同)
【コンテンツ】
★ 日本のお正月
★ 赤い下着とお正月〜イタリア
★ 十二支がプレゼントに大人気〜ロシアのお正月
★ 1年間で4回もお正月がある国〜マレーシア
皆さんはどんなお正月を迎えていらっしゃいますか?地元に戻ってのんびりす
る人も、海外のリゾートで過ごす人も、お仕事中の方もいらっしゃるでしょう。
同じ日本の中でも多様なお正月を迎えますが、今月号のテーマは「世界の正月、
日本の正月」として、4つの国からお正月をレポートします。
【日本のお正月】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
昨年末のクリスマスを過ぎたあたりから段々とお正月の雰囲気が色濃くなって
きて、年賀状の準備に、家の中の掃除に、そして注連飾り(しめかざり)や門松
などを飾るなどして忙しかったのではないでしょうか?
ところで、今みなさんの周りには門松、鏡餅そしてお雑煮などがあると思いま
すが、なぜそのような習慣があるのか考えたことはあるでしょうか?最近はこ
れらを自分で作ることが少なくなり、出来合いのものを買ってきて済ませてい
るために、その習慣の意味するところを考える機会が無くなっているのかもし
れません。
実は、普段何気なく飾っていたり、食べていたりする「門松」「鏡餅」そして
「お雑煮」には意外な共通点があるのです。今日はその辺りから見ていきまし
ょう。
【門松】
年の瀬になるとお店の入り口などに飾ってあるのを目にしますが、本来は単な
る飾り物ではないのです。年頭にやってくる「年神さま(歳神さまとも言う)」
が天空から降りてくるときの依代(よりしろ=神霊が招き寄せられて乗り移るも
の)の役割を果たすものなのです。
【鏡餅】
鏡餅はご存知の通り正月のお供え餅です。昔の銅鏡から連想した丸くて平たい
形の餅で祭礼などの供物にも用いられていますが、正月に「年神さま」に供え
るものが一般的です。1月11日の「鏡開き」の時に、「年神さま」に供えた鏡
餅をお下がりとして食べ、その餅を食べた人は力を授けられると言われていま
す。ちなみに鏡開きは、もともと武家の間で行われていた習慣でしたが、後に
商人の間にも広がって一般的になったと言われています。
【お雑煮】
魚貝、野菜など数種類の材料を煮合わせた汁に餅を加えた熱いお吸い物です。
雑煮餅とも言います。地域ごとに中に入れる餅の形、具、そして汁の仕立て方
などが異なります。詳しいことは料理本に譲ることにして、やはりこれも年頭
の「年神さま」を迎える供物として床の間や神棚に供えて、そのお下がりを食
べるようになったことから始まります。
さて、この中に頻繁に出てくる「年神さま」とは一体何者なのでしょうか?全
国各地に様々な形をした「年神さま」は存在しますが、一番イメージしやすい
のは秋田の大きな出刃包丁を手に「泣ぐ子はいねがぁ〜」で有名な「ナマハゲ」
でしょう。この「年神さま」は各家庭を訪ね歩き、家族がそれをもてなし、そ
の1年の健康、繁栄、豊作をお願いします。
もう少し詳しく言いますと、「年神さま」は冬至から立春までの間に、遠くの
他界(つまりあの世)から非常に優れた不思議な力を持ってきて、各家庭に幸せ
を与えてくれるという存在なのです。
その「年神さま」は二つの神が合わさったものと考えられています。一つは、
日本は水田稲作が中心の生産活動や生活を送っていましたから、稲は非常に重
視されその稲の神を「年神さま」と考えるようになりました。二つ目は、近世
になると日本的な祖先の霊を万能の神とする祖霊信仰が結びついて、「年神さ
ま」を祖霊の一つとして考えて年中行事や民間信仰の中に組み込んでいったよ
うです。
また「年神さま」は天空から降りてくると考えられていたので、玄関先に門松
を置いて迎え入れ、家の中の神棚に米、鏡餅そしてお雑煮などをお供えしまし
た。これが現在の正月行事の基本になっているのです。
【赤い下着とお正月〜イタリア】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
イタリアの街では、クリスマスから1月6日に行われる「エピファニア」(キ
リスト教の宗教行事)が過ぎるまでクリスマスツリーが飾られています。クリ
スマスにはミサに行き、家族と団欒して穏やかに過ごしますが、31日から1日
にかけては友人たちと大騒ぎし、楽しく新年のカウントダウンをするのが一般
的です。
31日の夜には家の窓から通りに向かって花火をバンバン打ち上げて、窓から使
わなくなったお皿や時にはテレビまで、いろいろな物を放り投げます。こうし
て気分を新たに新年を迎えるのです。夜の12時が近づくにつれ、町の一番大
きな広場にはお酒を手にした人々がたくさん集まってきて、いよいよ新年が訪
れると花火や爆竹で盛り上がります。この花火や爆竹はあまりに激しいため毎
年、けがをする人が絶えません。
またイタリアでは31日から1日にかけて赤いもの、特に赤い下着を身につけ
ていると新年に幸せが訪れると古くから言い伝えられています。年末の下着売
り場は、家族や友人、恋人へプレゼント用の赤い下着を選ぶ人々でにぎわいま
す。若い人の間ではパーティーでお互いに気に入った者同士で赤い下着を見せ
あうこともあります。
12月31日を盛大にお祝いするので元旦は疲れて、大抵の人々はお昼過ぎまで
寝ているため街中はひっそりと静まり返っています。2日からはすべてのお店
がオープンし、人々は通常通り働き始めます。
新年の大騒ぎが済むと、今度は「エピファニア」が始まります。この日は東方
の三博士がイエスに捧げ物をしたことにちなんだ祭日で、子どもたちに新年の
お祝いを贈ります。イタリアの子どもたちは、クリスマス・イブではなく1月
5日の夜に靴下を用意して眠ります。贈り物を入れるのは、ベファーナと呼ば
れるお婆さん魔女です。ベファーナは子どもたちから恐がられていて、良い子
にはプレゼントと砂糖のお菓子を、悪い子には黒い炭をおいていきます。今で
は、悪い子にも本物の炭ではなく黒い炭の形をした砂糖菓子を入れます。
1月6日を過ぎると、新年とクリスマスの飾り物が一斉に片づけられ、2月に行
われるカーニヴァルまでの間、街には静けさが戻ります。
【十二支がプレゼントに大人気〜ロシアのお正月】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
新年を迎える1月1日、この日はロシアの人々にとって一年の中で最も重要な
祝日です。12月25日に特にクリスマスを祝わない代わりに、1月1日に新年と
子どもたちのための祝祭であるヨールカ祭りとを盛大に祝います。
ロシアのクリスマスツリーはヨールカと呼ばれるもみの木です。ヨールカには
電飾や人形、お菓子や小さなミカン、リンゴそして張子人形のクマが好んで飾
られます。12月31日にはサンタクロースではなく、民話の中の登場人物であ
るマロース(ロシア語で厳寒の意味)おじいさんと雪娘ちゃんが子どもたちにプ
レゼントを配ります。12月末から1月初めに学校や職場などで行われるお正月
を祝う行事ではこの二人が必ず登場します。
12月31日の夕方になると、家族や友人たちで集まって12時になるのを待ちま
す。12時になるとテレビではクレムリンの鐘が12回鳴るのを放映します。こ
の鐘が鳴っている間に願い事をすると、必ず実現するといわれています。新年
を迎え皆で乾杯をした後に朝までつづく長い食事が始まります。ロシアには
「新年のテーブルにある料理が一年の間に食べることができる料理」と信じら
れているので、どこの家庭でも豪華な食事が用意されます。
豪華な食事の他に、ほとんどの家庭ではペリメニ(シベリア風水餃子)が食べ
られます。ロシアの代表的な家庭料理であるペリメニを、家族全員で集まって
楽しく作ります。ペリメニはサワークリームやマヨネーズをつけたり、バター
をまぶしたりして食べます。ペリメニの他にイクラやキャビア、肉の大皿料理
が用意されます。また、どの家庭でも新年の夜のシャンパンは欠かせないそう
です。
ロシアでは、クリスマスではなく新年にプレゼントを贈ります。1月1日にな
ると子どもたちはヨールカの下に置かれたプレゼントを開けることができます。
大人も新年のプレゼントを楽しみにしており、親しい人達の間ではお互いにプ
レゼントを贈ることが慣わしです。新年のプレゼントとして意外にも人気があ
るのは、中国から伝わった十二支の小さな置物です。年末になるとカレンダー、
ぬいぐるみ、ペンダントといった干支のグッズは市内のデパートはもちろん、
駅のキオスクでも売られています。
1月7日はロシア正教のクリスマスです。ロシア革命までは旧暦を使っていた
ロシアでは、今でも欧米より二週間ほど遅れてクリスマスがやってきます。ソ
連時代には宗教行事が禁止されていた名残で、この日は祝日でもあまり騒がず
静かにお祝いをします。旧暦のお正月にあたる1月14日は特別なことはなく普
通の一日です。そして、旧正月が過ぎると1ヶ月近くにわたって飾られていた
ヨールカも片づけられます。
【1年間で4回もお正月がある国〜マレーシア】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
さて皆さん1年間で4回お正月がある国を知っていますか?それはマレーシア
です。その理由は民族や宗教の違いがあるからです。マレーシアは人口の約
60%がマレー系、約25%が中華系、約10%がインド系そしてその他、という人
口比になっています。訪れてみると分かるのですが同じ街にモスク、仏教寺院、
ヒンズー教寺院そして教会が混在しているのが目につきます。
イスラム暦の正月は「アワル・ムハラム」、中国暦の正月は「春節」、ヒンズ
ー暦の正月は「ディパ・バリ」、そして新暦の正月は私たち日本人と同じ毎年
1月1日となります。このため1年間に4回お正月があるのです。それではそれ
ぞれのお正月を見ていきましょう。(日付は全てマレーシアの国民の祝日に基づ
いています)
【イスラム暦の正月】
人口の大半を占めているマレー系住民はイスラム教徒であるために、イスラム
暦の正月(アワル・ムハラム)を祝います。しかし日本人の感覚から言えば、
「ハリ・ラヤ・プアサ」の方が盛り上がるため、お正月らしいという声もあり
ます。では「ハリ・ラヤ・プアサ」とは何なのか?それは、断食明けを祝う行
事です。この日は客人を広く招く習慣があり、首相、政府高官、各州の州首相
なども、一般人向けに無料食事会を行います。しかもイスラム教徒以外も参加
できるので、中華系、インド系マレーシア人の他、外国人も行くことができま
す。そのときは首相自らが一般人を握手で迎え入れることもあります。
イスラム暦は太陰暦をベースとしているので1ヶ月が30日か29日となり、年
間日数にすると354日になります。これは太陽暦と比べると11日少ないので、
イスラム暦の正月は毎年ずれ、西暦2004年は2月22日がイスラム暦のお正月
にあたります。
【中国暦の正月】
「春節」は旧暦の正月のことで、中華系マレーシア人にとっては年間で最大の
行事になります。旧暦で考えられているので毎年「春節」は異なり、西暦2004
年は1月22日・23日がお正月です。
この間1週間ほど仕事や学校は休みになり、ごちそうや新しい服を用意して、
親戚や友人を訪ね歩き、未婚の家族や友人には「紅包(ホンバオ)」と呼ばれる
お年玉袋を配ります。日本と違うのは、未婚であれば何歳だろうが、働いてい
ようが「紅包」をもらうことができるのです。
新年になる前に家のドアを開けて「年?(ニェンガオ)」と呼ばれるお餅を外に
置き、線香を焚いてお祈りをします。家の中は赤いもので飾り、お金の神様が
やってくるのを待ちます。新年になると子ども達は「紅炮(ホンパオ)」呼ばれ
る花火をします。長く燃え続けると良いとされているため、長いものでは30m
にもなります。
【ヒンズー暦の正月】
ヒンズー教の正月は「ディパ・バリ」と言い、ヒンズー教徒の最大の祝日で、
悪(闇)に対する善(光)の勝利を祝うので「光の祭り」とも言われています。
色をつけたお米を並べて絵を描いたり、寺院や各家庭の祭壇をろうそくなどで
明るくして悪を追い払い、幸福・富・知が来年も訪れることを神に祈ります。
当日は寺院へお参りをした後で、親戚や友達が集まり、特別な料理を食べて
お祝いをします。
ちなみにヒンズー暦は1年を冬・夏・雨の3季に分け、1ヶ月を30日として5
年ごとに閏月(うるうづき)を入れるために、やはりヒンズー教の正月も毎年ず
れますが、西暦2004年には11月11日にヒンズー暦のお正月を迎えます。
【新暦の正月】
そして最後になるのが新暦の正月です。これは日本の元旦と同じで1月1日で
す。国民の祝日ではありますが、1月1日を祝う人は特にいなくて、若い人た
ちだけが大晦日からやるコンサートやらパーティーに参加してカウントダウン
などをして楽しみます。そのため、1月1日のみがお休みで2日からは平常通
り仕事に戻ります。
ここまで、4カ国それぞれのお正月を見てきました。
国や民族、宗教、使っている暦などで日にちこそ違いますが、新しい1年の始
まりの日を祝って平和や健康を願い、豊作と繁栄を祈るのは世界中どこの国の
人も同じです。
この1年が、皆さんにとっても、地球にとっても健やかでステキな一年になり
ますように。
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【編集後記】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
餅嫌いで、お正月からそばを食べてる私は変?(トリ)
↑変だよ。(まい)
日本のお正月、知ってるようで意外と知らないこともありますね!(さちこ)
今まで何も知らずに食べていた雑煮と鏡餅。今年からは有り難くいただきます。
(カズ)
今年の新年の抱負は何にしようかな。(アツシ)
正月はゆっくり休んで体力充電します!!(ソノ)
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