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2006年 1月号



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     ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
**読むだけで国際協力**  2006年1月1日
< http://www.careintjp.org >

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A HAPPY NEW YEAR 2006
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新年あけましておめでとうございます。年末はたくさんの方に「スマトラ沖
津波1周年イベント」にお越しいただき、ありがとうございました。今年も
皆さんの国際協力の一助となるようなメールマガジンを目指しスタッフ一同
頑張りたいと思います。2006年もCARE International Japan、そしてメール
マガジン「読むだけで国際協力」をどうぞよろしくお願いします!!

┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■今月のPICK UP!!
▼女性の社会進出
▼観光と開発
■国際協力用語事典
「持続可能な開発」
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■□■ 今月のPICK UP!! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━

女性の社会進出

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21世紀は女性の世紀だと言われています。今まで世界中の多くの国で、「男
は仕事・女は家庭」という役割分担の固定観念が根強く残っていました。男
女が対等な立場で責任を担う社会を実現するためには、単に女性が職場に進
出して仕事を持つだけでは不十分といえます。男性中心であった政治・経済
の舞台をはじめ、社会のあらゆる場に進出して、女性も意思決定・方針決定
の過程に参画することが望まれます。

1960年代にアメリカを発祥として、女性の社会参加・職業参加と男女の本質
的平等を主張する運動が展開され、世界中の先進諸国に大きな影響を与えま
した。アメリカの女性の労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)
は1960年には38%でしたが、1998年には60%を超えました。近年、医者や弁
護士など高収入の職業がアメリカの女性には人気で、起業を希望する女性も
多いといいます。実際に高い地位・収入の職に就く女性が増え、女性の仕事
の量・責任も増えました。「人間開発報告書2004」によると、全体に占める
女性の議員・高官・管理職の割合は日本では10%ですが、アメリカでは46%
となっています。

ドイツの女性の労働力率は、1982年の52.1%から2002年には64.4%に上昇し
ました。ドイツは日本同様に世界で最も少子化が懸念されている国ですが、
少子化の要因のひとつに女性の社会進出の進展が挙げられています。以前、
ドイツ政府は、働く女性の負担を減らすための仕事と子育ての両立支援や、
女性管理職を増やすための情報提供などの取組みを進めてきました。しかし、
近年では、女性・高齢者・若者といった働く全ての人にとって、仕事と生活
が両立しやすい制度や支援策を提供する環境の普及に取り組んでいます。こ
の背景には、国民にとっての生活満足度を高めることが国力の強化には必要
であるとの政府の方針が存在します。

先進国の中で、特に女性の社会進出が進んでいるのは北欧諸国です。男女
平等法が世界に先駆けて整備されたこれらの国では、仕事と家庭を両立でき
る産児・育児休暇制度も充分に整っています。男女共に育児休暇の取得率が
高く、スウェーデンでは、母親の 90%、父親の 70%が育児休暇を取るとい
われます。北欧諸国にならって欧米先進国の多くでは女性の社会進出は進み、
社会進出に対する男女間の格差は縮小傾向にあるといえます。

女性の社会進出の目安として、その国の国会議席数全体の中で女性が占める
割合が挙げられます。アジア諸国の中で全国会議員に対する女性の割合が高
い国を紹介します。ラオスで22.9%、パキスタンで20.8%、中国で20.2%、
フィリピンで17.2%、マレーシアで16.3%となっています。また、女性の議
員・高官・管理職が全体に占める割合では、フィリピンで58%、タイで27%、
シンガポールで26%、マレーシアで20%となっています(人間開発報告書
2004より)。

こうした国の中には、全国会議員に対する女性の割合が先進国並に高い国も
ありますが、アジア諸国では一般的に、都市に住む女性と農村地方に住む女
性の間での識字率・就学率・収入などにおける格差は顕著です。多くの女性
たちにとって地位向上は依然として大きな課題です。アジアの途上国では、
家父長制度によって女性たちの地位は男性に従属するものとみなされます。
女性の多くは農村に暮らし、子どものころから家庭内労働や農作業に携わっ
ています。資源が乏しく貧しい地域では、男児は財産と考えられますが、
女児は重荷とみなされる場合もあります。男子に比べて教育を受ける機会
も限られ、女子の識字率は低いままです。教育を満足に受けられず、読み
書きができなければ、安定した収入を得られる仕事に就くことは難しく、
安い賃金で働かざるを得なくなります。女子への教育が普及することで、
彼女たちの職業の幅が広がり、本人や家族に収入をもたらし、家庭内での
発言力も増してゆきます。途上国では、まずは全ての女性が貧困の悪循環か
ら抜け出すことが必要とされています。男女が対等な立場で責任を担う社会
の実現のためには、文化・慣習などによって形成された社会全体で共有され
ているような価値観の見直しや、女性と男性双方の意識の変革も必要となっ
てくるのです。

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観光と開発

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近年、年末年始の休暇をはじめ、ゴールデンウィークや夏休みなどの長期休
暇を利用して、多くの人々が海外で過ごすようになっています。渡航先はさ
まざまですが、2000年の出入国管理統計年報によると、北米31.0%、ヨーロッ
パが13.3%なのに対し、アジア諸国が47.6%と一番多く、国別に見ると、1位
の北米を例外として、2位以降、韓国、中国、タイ、台湾と、アジア諸国が
続きます。また、渡航目的は、「観光」が約80%と圧倒的に多い状況です。

▼台湾における観光産業 

沖縄の南に位置する台湾は、NIES(20世紀後半に急速な経済成長を果たした
国・地域の総称)のアジア4カ国のひとつで、その景色の美しさは多くの
観光客をひきつけています。台北をはじめ烏来、花蓮、霧杜などの名所が多
く、また屋台や露店における「食」も大きな魅力の一つとなっています。

これらの観光名所はもともと、原住民族が暮らす地域でした。しかし漢民族
が観光開発のために原住民の土地に進出し、山を茶園やわさび農園にして
いったのです。宿泊施設などの観光リゾート施設は、主に漢民族が経営して
います。そして原住民たちは皆、彼らに低賃金で雇われる労働者となってい
ます。また、土地を奪われ生活が困難なために平地へ出て行った場合も、差
別や搾取、貧困に追いやられているのが現状なのです。

例に挙げた台湾だけでなく、世界の観光都市はさまざまな問題を抱えていま
す。アジアの観光王国タイでは、他国に先駆けて観光振興政策をとり、見事
に成功しました。豪華なホテルや観光施設が立ち並び、山にはゴルフ場の広
大なグリーンが広がっています。しかしこうしたタイ政府が次々と打ち出し
た観光開発によって、美しい海や自然環境は確実に破壊されているのです。
こうした現状に、原住民の人々は自分たちの土地や美しい海を取り戻そう
と、今なお必死で活動しています。

私たち日本のODAからも資金援助がされている観光産業。国によってはいま
や「観光」が国を支える大きな経済基盤となっているほどです。世界貿易
機関(WTO)は「旅行産業は途上国が一貫して貿易黒字を出している唯一の
経済分野である」としています。観光を通して他の国を知り、文化にふれる
ことは素晴らしいことです。しかし、これからの観光産業では、その土地に
暮らす人々の生活やありのままの自然との共生について考えていくことが必
須となるでしょう。

■□■ 国際協力用語事典 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━

持続可能な開発

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世界の国々の経済発展と比例するように、地球環境の悪化が懸念されるよ
うになりました。現在、砂漠化、オゾン層の破壊、地球温暖化、熱帯林の
破壊や生物の多様性の喪失など地球環境問題が極めて深刻化し、世界的規
模での早急な対策の必要性が指摘されるようになっています。途上国開発に
おいて、その国の経済的な成長は大きな指標となります。しかし、その成長
のための努力が、環境の悪化という結果を生むものとなってはならない、環
境と開発は共存し得るものであるという観点から目指された開発、それが、
「持続可能な開発」です。

1987年「環境と開発に関する世界委員会」により公表された報告書「われ
ら共通の未来」においてこの概念が提唱されて以降、1992年の国連環境開
発会議(地球サミット)や、それから10年後の節目に当たる2002年に持続
可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグサミット)が開催され
ました。これらの国際会議が開催されてきたのは、環境問題は国境を越えて
広がる世界共通の課題だという認識が国際社会のコンセンサスとなったため
です。工業発展に伴う自然環境の悪化だけでなく、観光産業の発展による文
化の変容、漁業やエネルギー産業など資源の乱獲に伴う資源の枯渇など、さ
まざまな問題を考慮した節度ある開発が重要であるという考えに立ち、自分
たちの世代だけが利益を得るのではなく、将来の世代も同様の利益を得るこ
とができるような「世代間の公平」を重視しています。そのためには、私た
ちの世代が、未来の負担軽減のために努力をしていくことが必要となるので
す。

「持続可能な開発」は元来、環境と開発の共存を目指し考案された概念です
が、現在ではその意味も広がりを持っています。先進国から途上国への技術
移転を進める場合、設備の維持や環境のことを考え、その技術を現地の人々
にとって継続的に利用可能なものにすべきであるといった技術の現地化への
努力が必要とされています。また、持続可能な開発には人的資源の開発が大
きな役割を持つと考えられます。森林の伐採をやめる、環境によい機器を使
用するといった実際的な処置をとることだけではなく、そういった問題に取
り組む人材を育成するということが、未来の環境問題解決のための大きな投
資となります。

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★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
日本における女性の社会進出の遅れは重要な問題ではないでしょうか?(トリ)
観光という華やかな一方で様々な思いがあることを知りました。(うめもと)
未来の環境を守るためには、もう一度現在の私たちの暮らしを見つめなおす
ことが必要ですね。(めぐ)
これからの女性の活躍に期待大です。(さちこ)

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