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2006年 3月号



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     ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
**読むだけで国際協力**  2006年3月1日
< http://www.careintjp.org >

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いよいよ、花粉のシーズン到来です。今年は花粉の飛散量が例年に比べ少
ないそうですが、苦手な人には依然として辛い時期です。せっかくの春
ですから、花粉のことも忘れ、戸外でのんびり出来るといいですね。

┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■今月のPICK UP!!
食糧危機
■コラム
インドの交通事情
■用語事典
「排出権取引」
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■□■ 今月のPICK UP!! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━

食糧危機

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ここ三年ほど、東アフリカ、南アフリカの国々は深刻な食糧危機を迎えよう
としています。特にソマリア、ケニア、エチオピアの被害は甚大で、国連も
その規模の大きさを危惧しています。ソマリアで200万人、ケニアで350万人、
エチオピアで260万人もの人々が飢餓の危機に直面しているのです。被害も
また多岐にわたるだろうと考えられています。飢餓が起これば、家畜への
飼料もなくなり、家畜が餓死します。このため、人々は家畜を手放そうと
するので、肉の価格も急落するなど混乱が予想されます。また、飢餓を恐
れた人々が国境を越えて、飢えをしのごうとすることで被害が他国民へと
拡散する恐れも見込まれています。食糧や水などの援助体制を早急に整え
る必要があります。

アフリカの食糧危機は慢性的なものです。四年前の2002年に、アフリカ南部
で干ばつによる大規模な食糧危機が起こっています。二年前の2004年にも、
西アフリカでバッタの大量発生や降水量の不足で食糧危機が起こっています。
原因は多数あり、どれも連鎖的に反応しています。原因のひとつは、アフリ
カのような熱帯地域は、気候変動により最も打撃を受けやすい性質を持ってい
ることです。もともと作物は受粉が成功することで生まれるのですが、受粉
期にある一定の温度を超えると、受粉がなくなります。例えば、西アフリカ
は主要食品であるピーナッツは受粉期に気温が36℃を超えると、1℃上昇す
るごとに生産量が6%減ります。ところが、温暖化等の影響でこの地域の生
育期の平均気温は既に32℃を超え、受粉適正温度が限界に近づき影響が出や
すいのです。また近年、世界経済がグローバル化し分業体制が整い始めてき
たことで、地域ごとの農作物の選択と集中が顕著になり、食糧危機へのリス
ク分散がおろそかにもなっています。複数の作物を栽培していれば、特定の
種類が壊滅状態になったとしても、生き残る作物もまた多いはずです。ウガ
ンダのように、コーヒーと茶が輸出用農作物の100%を占めているような国
では、気温が2℃上昇するごとに大打撃を受けます。また、仮に豊作であっ
たとしても作物価格は暴落するので外貨を稼ぐことができなくなり、コーヒ
ーや茶では飢えをしのぐことが出来ず食糧危機に陥ることもあります。その
他、灌漑技術が限られていること、気象観測システムが不十分であることが
上述したようなリスクをさらに高めています。

局地的食糧危機には、二国間援助やNGOなどによる緊急の食糧援助も求めら
れます。世界全体の食糧生産量は誰もが十分な栄養摂取が可能な量である
はずなので、本来ならば欠乏を補うことができるはずなのです。しかし、
現実的には問題はより複雑になってしまいます。政治的問題、経済的問題
が絡み、国際機関や国際条約などが機能しないこともあります。例えば、
国の政治システムが民主主義でなければ援助できない、などの要望です。
また、食糧援助が行き過ぎ国内農業に大打撃となり、人々が農業を放棄せ
ざるを得なくなることもありました。米国の安い小麦が市場に出回り、
コロンビアでは小麦、ジャガイモ、大麦の生産が崩壊しました。人命
救助のため食糧危機には如何なる手段も考えられるべきですが、長期的な食
糧不足の問題解決には国際政治を視野にいれた対策が要求されるようで
す。

■□■ コラム ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

インドの交通事情

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私たちの生活には車、電車などの移動の足が必要不可欠です。また、交通事
情はその国の文化や習慣を反映しています。ここでは、途上国の中でも人口増加
が進み、経済発展も続いているインドの交通事情を紹介します。

インドのいくつかの路線では今でも蒸気機関車が活躍しています。ヒマラ
ヤ山脈のふもと近くを走るダージリン・ヒマラヤン鉄道が有名で、海抜2,044mの
ダージリンまで登る世界有数の高原鉄道です。紅茶の産地としてお馴染みの
ダージリンは、イギリスの統治時代から避暑地として栄えてきました。イン
ドの鉄道の歴史は意外に古く、1879年に着工され、1881年には全線開通して
いました。ただし、19世紀から活躍してきた蒸気機関も、2013年までには
全ての鉄道においてディーゼルや電気機関車に取り替えられるそうです。

ガソリン代が高いインドでは、バスに乗れば料金が安くてすみます。しかし、
主要都市では、バスは大混雑しています。乗客がすし詰め状態のバスは、人
々が特に集まる乗車口の方向に傾いてしまっている光景がよくみられます。
バス停ではいちいち停止せずにスピードを落とすだけなので、扉が開いたま
まで走っているバスに向かって飛び乗ったり、飛び降りたりしなければなりま
せん。混雑のピークを過ぎた時間帯であれば、座席に座れるので比較的安全
ですが、期待した時間にバスが来るとは限りません。
オートリクシャーは三輪のタクシーでインドの路上では多く見られ、一般の
市民よりも観光客が利用しています。乗り心地はあまり良くないし、騒音と
排ガスを出しながら荒い運転をするので、上等な乗り物とはいえませんが、
混雑した路地や渋滞をすりぬけて目的地に安い料金で速く到着することがで
きます。
インドでは少し都市から離れた道路の整備が不十分なため、乗用車は頑丈で
修理しやすいように作られています。トラックもよく見かけられますが、道
路状態が悪いにもかかわらず、荷物を満載して走行するため、積荷が崩れ、
バランスを失ってひっくり返ってしまう事故が頻繁に起こります。

近年、都市ではひと昔前に比べて、様々なモデルの車が走るようになってい
ます。日本企業の販売する乗用車も人気です。外国の車は、
インドではステータスの象徴です。車を買う余裕がない家庭も多く、そういった
家庭の交通手段は主にバイクです。その他にも、スクーターや自転車などの
二輪車が道路にあふれかえっています。今後は、購入の中心が二輪車から小
型乗用車、小型車から中型車へと変化していくと予想されています。
また、道路には乗用車やバス、トラック、リクシャー以外に、牛車や牛も見
ることができます。人口の80%以上がヒンドゥー教徒であるインドでは、牛
が神聖視されています。国内のほとんどすべての州では牛を擁護する法律が
存在し、道路においても牛が最も優先されます。荒い運転をするドライ
バーも牛を見るとスピードを落とし、牛を傷つけないように注意を払ってい
ます。

■□■ 用語事典 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

排出権取引

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1997年に温室効果ガスの削減を目的に採択、昨年2月に発行された京都議定
書については、皆さんも既にご存知だと思いますが、その中で注目されたのが
「排出権取引」でした。その排出権取引が、ついに日本国内で本格的に行われ
ることになり、再び注目を集めています。

排出権取引とは、有毒物質を排出する権利を国や企業が売買する制度のこと
です。対象となっている温室効果ガスは二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素
など6種類。EUでは2005年に二酸化炭素に限って始まっていて、日本は環
境省の主導で2005年度の準備期間を経て、2006年4月からINAXや山崎製
パン、日立製作所など34グループが参加して始まります。企業は国から補助
金を受けて準備し、排出枠を与えられ、実際の排出量がそれよりも低く抑えら
れた場合、余った枠を売ることができます。

京都議定書の法的義務がともなう国際的な排出権の売買が2008年から始まり
ますが、上記のような取引のほかにも、技術開発によって他国の排出量が削
減された際の削減分が開発国のものとなる「共同実施」(先進国間で行われ
る取引)および「クリーン開発メカニズム(CDM)」(先進国が途上国へ技術
を提供する取引)があります。排出権取引の市場規模は日本国内でも1兆円、
世界で数十兆円ともいわれ、「環境を守る」という概念はもちろんですが、
企業努力と技術開発が売買できるという、一つのビジネスチャンスとしても
多くの企業が注目しています。

京都議定書の議長国である日本の目標は、2008年から12年の間に1990年比
で6%の削減。「環境ビジネス」として企業が本腰をいれて取り組むことは目標
達成への大きな一歩ですが、「きれいな地球を引き継いでいこう」という一人
ひとりの気持ちを育てることが、揺るぎない環境対策につながるのではないでしょ
うか。

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★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
移動式住居に続き、昔ながらの自給自足の生活に、合理性を思い知らされま
す。(シロウ)
バスが少し遅れただけで怒ってしまうのですが、インドでは遅れて当たり前
なのですね〜! (さちこ)
二酸化炭素をやりとりするって、感覚的には不思議です。(りえ)

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