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ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
「読むだけで国際協力」 2009年10月号

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ケア・インターナショナル ジャパン メールマガジン
* 読むだけで国際協力 * 2009年10月号
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┏━【CONTENTS】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 
■ 今月のPick Up!・・・ 国際保健医療協力
■ コラム・・・スポーツと国際協力
 
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■□■ 今月のPick Up! ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
国際保健医療協力
 
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保健医療分野での国際協力は、多くの人の生命を支える重要な試みであり、
各国でさまざまな取り組みが見られます。試行錯誤が繰り返されるこの分野で、
今どのようなアプローチが必要とされているか、今月号では取り上げます。
 
▼途上国での保健医療問題の要因
保健医療をめぐる国際協力は、一般に「効果的なアプローチ」のモデル化が
難しいとされる分野です。ある地域での成功事例をそのまま他の地域に取り入れても、
うまく機能しないことが少なくありません。保健医療を取り巻く状況は、
その地域ならではの社会や経済情勢、衛生環境、文化的背景などからも大きく
影響を受けているためです。
 
これについて、「内海成治編『国際協力論を学ぶ人のために』「保健医療」
(2005年)の中で中村安秀氏(大阪大学教授)は、途上国の保健問題を
「保健医療要因」と「社会経済的要因」の大きく2つに分けて解説しています。
 
保健医療要因は、その地域の保健医療の現状に直結した要因です。例えば、
そもそもの医療水準が低い、医療従事者が少ないなどが挙げられます。それに対し、
社会経済的要因は、その国の社会経済が相互に作用して保健医療に影響する要因です。
例えば、その地域全体の経済水準の低さ、急激な人口流入、衛生環境の悪化
などが挙げられます。
 
▼保健医療要因へのアプローチ
保健医療要因へのアプローチのひとつとして、医師・看護師・薬剤師・検査技師・
レントゲン技師などの医療従事者の育成が挙げられます。国や地域によっては、
医療従事者の分業がされていなく、医師が複数の業務をこなしているケースも
多く見受けられます。たとえば、ラオスではレントゲン技師はいないため、
レントゲンの撮影は医師が行っています。医師の業務負担が大きすぎる環境では、
医学研究への時間が十分に持てず、保健医療の質の向上を望めません。
 
こうした状況の改善のためには、医療従事者の養成機関を整えたり、医療従事者資格の
あり方を見直したりすることが必要となります。また、医療技術は日進月歩であり、
医療従事者が資格取得後も継続して教育を受け、最先端の知識を身につけていく
ことも不可欠です。
 
また、途上国の保健医療の問題として、巨大都市への医療の偏在があります。
このような偏在を改善するためには、地域保健医療システムの強化が必要となります。
有資格者である医療従事者だけでそれを構成するのには限界があるので、
住民の中からヘルスボランティアを募り、育成する取り組みなども見られます。
例えば、CAREのスーダン「帰還民のための水・衛生支援活動」事業では「衛生要員」
という名称のボランティア12名(初年度)が衛生改善活動を展開しています。
 
▼社会経済的要因へのアプローチ
保健医療を必要としている人が正当ではない理由で診療を拒否されることがあります。
それは、医療従事者までもが誤った医療知識を持ち、保健医療を必要としている
人たちに偏見・差別を持っているからです。これは単に保健医療だけの問題ではなく、
差別・偏見という社会問題に起因していると考えられます。
こうした問題に対して、保健医療を必要とする人たちが自ら立ち上がり自助グループ
として活動する地域もあります。社会が病気に関して正しい知識を持ってもらえる
ように働きかけています。
 
保健医療の現状だけに目を向けるのでは解決の糸口がつかめないのが、これらの
問題の難しい点でしょう。社会経済的な視点を踏まえた多角的なアプローチが
求められています。
 
 
【参考文献/URL】
中村安秀「保健医療」内海成治編『国際協力論を学ぶ人のために』
世界思想社(2005年)
 
天野博之「保健と医療」西澤信善・古川久継・木内行雄
『ラオスの開発と国際協力』めこん(2003年)
 
CAREスペシャルレポート
「ベトナム訪問記~HIV/エイズ 偏見と差別をなくすために」
http://www.careintjp.org/news/specialreport_15.html
 
CARE「ベトナムHIV/AIDSプロジェクト地からのストーリー THE IMMORTAL FLOWER」
http://www.careintjp.org/news/news_081014.html
 
 
(担当:トリ)
要因を分析してアプローチするのは、社会開発全般に言えると思いました。
 
 
■□■ コラム ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
スポーツと国際協力
 
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秋らしくなってきた今日この頃、芸術の秋、食欲の秋、読書の秋、みなさん
どのような秋を過ごされていらっしゃいますか。コラムでは、スポーツの秋に
ちなみ、スポーツと国際協力について触れてみたいと思います。
 
▼国際コミュニケーションツールとしてのスポーツ
スポーツは、世界各地で言語や文化の違いを超えたコミュニケーションの手段
として楽しまれています。例えば日本では、留学生とのスポーツ交流事業、
途上国に暮らす子どもたちへのスポーツ用具寄付活動、スポーツチームと
国際協力団体の連携によるチャリティイベント開催など、スポーツを通して
国際情勢や異文化への理解を深めようという数多くの取り組みが行われています。
 
そして、世界に目を向けると、カンボジアで1996年より開催されているアンコール
ワット国際ハーフマラソンでは、参加費による収益を地雷被害者の義手義足支援と
地震被災者の社会復帰及び自立支援、青少年エイズ予防支援活動に使用するなどの
取り組みも見られます。この大会では「非人道的な対人地雷の使用禁止」を
呼びかけ、障がいをもつ人たちのスポーツ参加を広く国際社会で促進するとともに、
開催地域への社会貢献を目指しています。
 
また、CARE Canadaでは、2005年よりCARE Kilimanjaroというファンドレイジング
イベントを開催しています。このケニアとタンザニアの国境に位置するアフリカ
最高峰・キリマンジャロ登頂をめざすイベントの、昨年度の寄付目標額は15万ドル
でした。集められた寄付金は、CAREの「日々"険しい山"に直面している、貧困状態に
ある女性や少女の地位向上のための」活動資金に当てられています。
 
▼スポーツ産業における児童労働
しかし同時に、スポーツ産業において企業が生産・流通の合理化を追求するあまり、
多くのスポーツ用具やウェア商品の生産が、途上国の児童労働を引き起こしている
ことも事実です。
 
例えば、国際サッカー連盟(FIFA)は世界各地で行われる公式試合において、手縫い
ボールの使用を義務づけています。しかし、その約8割のボールが、サッカー発祥地
であるイギリスの旧植民地インド及びパキスタンで、低賃金労働や強制労働などの
不正な条件の下、子どもたちによって縫製されていることが、1994年の報道で
明らかになりました。サッカーボールを巡る先進国と途上国の相関図が問題視される中、
1996年、FIFAとその他国際機関4者は、FIFAのライセンス契約下にある下請け企業を
含む全てのサッカーボール製造業者に、児童労働や強制労働を禁止する国際労働基準の
厳守を義務づけました。
 
その後も、国際労働機関(ILO)や国連児童基金(UNICEF)などの国際機関や人権NGOなどが、
サッカーボールの生産基準の制定や、フェアトレード認定を受けたサッカーボールの
販売、利用促進などに取り組んでいます。同時に、児童労働の根本にある貧困削減・
根絶に向けた支援も重要視されるようになりました。
 
スポーツを国際協力・国際交流の手段としていっそう広めるためにも、国際機関や
各国政府、NGO、スポーツ用品企業、スポーツ団体、そして市民が連携し、誰もが
フェアにスポーツを楽しむことができる環境づくりが不可欠だと言えるでしょう。
 
 
【参考文献/URL】
香川孝三「パキスタン・インドにおけるサッカーボールの生産と児童労働」
『国際協力論集』第10巻 第2号
 
国際労働ILO駐日事務所
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/
 
特定非営利活動法人ACE
http://acejapan.org/
 
特定非営利活動法人ハート・オブ・ゴールド
http://www.hofg.org/jp/
 
CARE Canada CARE Kilimanjaro 2010
http://care.ca/main/index.php?en&climbforcare
 
 
(担当:たみこ)
運動不足な毎日ですが、スポーツの多様な側面を知る事ができ、勉強になりました。
 
★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 
*新型インフルエンザが猛威を振るっていますが、意外に身近では誰でも
感染していません。(トリ)
*最近、BBQに凝っています。野外で食べるごはんは格別です。(たみこ)
*帰国して早1カ月。2カ月半のイギリス滞在がもう遠くに感じます。(ミヤタケ)
 
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