生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。
支援者の声

「CARE支援組織代表者」座談会

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2014年6月17日、当財団事務局(東京都豊島区)において、CARE支援組織の代表者の皆様にお集まりいただき、設立時の想いや日頃の活動についてお話を伺いました。





(写真左から、五月女理事長、渡邊様、安倍様、加藤様)

◆座談会にご参加いただいた皆様
安倍洋子様(ケア・フレンズ東京 会長 / 当財団評議員)
加藤睦子様(ケア・フレンズ岡山 名誉会長 / 当財団評議員)
渡邊美佐様(株式会社渡辺プロダクション 名誉会長 /当財団評議員)

◆進行
五月女英介(当財団理事長)

理事長  まずは、1992年11月、最初のCARE支援組織としてケア・フレンズ岡山を設立された加藤様にお伺いします。当時の設立経緯や皆様の想いは?

加藤様  主人が農林大臣時代に、よく一緒に海外に赴いた際、「ボランティアをしていますか?」と諸外国のご夫人方に本当によく聞かれました。そのようなこともあり、最初は、「自分も、何かのボランティアをしたい」と思ったことが、ケア・フレンズ岡山設立のきっかけです。

1.kato.JPG 日本では当時、国際協力の市民団体の存在がまだ珍しい時代でした。会の設立時には、メディアの方々にもたくさんお集まりいただきました。本当にボランティアをしたいと思っている人が岡山の地で30~40人ほど集まり、活動をスタートさせました。その後、会長は変わっていますが、設立当時の仲間は、今もほとんど変わることなく、会員として一緒に活動しています。

当時、ケア・ジャパンといっても「介護の団体?」と聞かれることが多く、日本では全く認知されていませんでしたが、毎月の例会や講演会などを通じて、様々な活動を重ねるごとに、会員や支援者の意識の高まりを感じています。

理事長  安倍様にお伺いします。岡山設立から約6年後の1998年10月に設立されたケア・フレンズ東京の場合は、設立の経緯、また発起人の皆様の想いはどのようなものだったのでしょうか?

安倍様  加藤様と同様に、主人が外務大臣の時、海外でよく、どういうボランティアに入っているのか聞かれました。そのような中、加藤様と当時のケア・ジャパンの遠藤事務局長から、東京での支援組織設立のお話をいただいたのがきっかけです。

2.abe.JPG 加藤様にも色々と教わりつつ、まずは身の回りから友人10人くらいが集まって、発起人会を設立しました。そして、それぞれの発起人が、さらに仲間を募って、2~3ヵ月間で50人くらいの会員を集め、会を設立しました。

会員一人ひとりが、「何か少しでも貢献したい」、そして「恵まれない人の為に少しでも助けになるのであれば」という気持ちでした。「1日1杯のお茶を節約してボランティア」という気持ちで、現在まで何とか活動を継続しています。


理事長  お二人は、その後の新しい支援組織の設立にあたっても、多大なるご尽力をいただいています。現在では、長野、大分、熊本、金沢、そして2013年には千葉が産声を上げたばかりですね。心から、感謝申し上げます。
さて渡邊様におかれましては、現在、ケア・フレンズ東京の相談役として様々なご指導をいただいています。相談役の視点からケア・フレンズ東京の活動をご覧になっていかがでしょうか?


渡邊様  2007年度からご一緒させていただいております。ケア・フレンズ東京の活動の合言葉は、「心一つに」。この言葉を心の支えとして、国内外において、緊急支援や自助努力を支援する素晴らしい団体だと存じております。

3.watanabe.JPG そして毎年、力を合せてチャリティ講演会やバザーを開催し、心を込めた手芸品を出品されています。私自身も、バザー用品の提供や、講演会チケットの販売等、微力ながら協力をさせていただけることに感謝して、務めさせていただいています。

バザーで得た収益を寄付する、この当たり前のようなことを、お仲間とご一緒に様々な経験をしながら行う。それが少しでも人様のお役にたてるのならば、これほど嬉しいことはありません。お声を掛けていただいた、安倍様、加藤様には、心から感謝しております。

理事長  では次は、お三方にお伺いしますが、これまでの長きに亘る支援組織の活動の中で、最も記憶に残っている海外支援事業や、国内での活動に関するエピソードなどがありましたら、教えて下さい。

加藤様  2003年2月、当時支援していた「移動教育事業」の視察で、初めてタイ東北部のウボンを訪れました。日本から寄付をするだけではなく、しっかりと現地の皆様の自立を支援しているCAREの活動を拝見し、大変感銘を受けました。

4.thailand.jpg 安倍様  タイの「移動教育事業」では、岡山からは環境教育読本を、そして東京からは移動教室で使うワゴン車を寄贈しました。視察した山間部の奥地で、日本から支援したたくさんの本や文具を積んだ車両が活躍していました。子どもたちが、本当に純粋な笑顔で迎えてくれたのを、今でも鮮明に覚えています。

加藤様  現地の方々が、メコン川沿いのものすごい傾斜の道を下って、大変な思いで水を汲んでいる場面に遭遇しました。CAREの支援においては、緊急支援も大事ですが、このように途上国の人々の日々の生活を立て直し、長い目で自立に向けた支援することも、本当に必要だと強く感じました。

安倍様  最近でも、現地では当時支援したCAREロゴが付いた車両が活躍していると耳にしています。とても嬉しいことです。

5.cambodia.JPG 2007年8月には、カンボジアの「女子教育事業」も視察しました。貧しい暮らしを強いられている女の子たちに奨学金を支給し、初等教育を支援する事業でした。現場に到着すると、とても澄んだ瞳が印象的な奨学生の少女が、一輪の赤いバラの花とともに一行を迎えて下さり、堂々とみんなの前で挨拶のスピーチをしてくれました。女の子は労働力として見られ、学校には行かせてもらえないという状況の中、CAREの支援を受けて、状況は変化していました。「今、こうして毎日学校に通えているのは、夢にまでみたことです。すべてCAREの支援のおかげです」という少女の凛とした言葉に、教育の大切さを心の底から実感することができました。

加藤様  このようにCAREでは、しっかりと寄付が、目に見える形になって有効に使われていると実感できました。現地ではたくさんの感動をいただき、さらなる支援ができるように頑張らなければと、決意を新たにしました。時に、寄付をしても、その後、どこでどう使われたか分からない場合や、不正に使われて本当に支援を必要としている人のもとに届かない場合もあると聞きますが、CAREでは、そのようなことはありません。

6.france.JPG 渡邊様  私は、2009年9月、CAREフランスに訪問した際のことが印象に残っています。パリのアンヴァリッドにあるサン・ルイ教会堂で、CAREフランス主催のチャリティコンサートが開かれ、またロスチャイルド邸に招かれての懇親の機会もありました。14の加盟国メンバーが協力し、約70ヶ国で6,500万人を支援しているというCAREの先輩加盟国の1つであるフランスの皆様のご活躍を拝見でき、大変有意義でした。またボランティア精神の重要性や価値が、フランスにおいて、広くそして深く周知されているのを感じました。フランス企業による支援の多さにも目を見張りましたが、この点については、ケア・ジャパンにとっても大きな課題にもなるかと思います。

理事長  安倍様と加藤様にお伺いします。今現在、支援組織の活動として最も注力されていることを教えて下さい。

加藤様  ケア・フレンズ岡山では、中島美子会長とともに、小嶋由美さんと末長百合子さん両副会長を中心に、会員が協力して、毎月2~3回会合を行っています。毎回、講演会やバザーの準備を行っていますが、直前には、副会長の自宅などでバザー用のパウンドケーキや佃煮などを作ることもあります。そして年に1回、チャリティ講演会とバザーでは、その収益金をCAREに寄付しています。

さらに、地元岡山のホテルや喫茶店、レストラン、病院、映画館など各地に、募金箱(オレンジボックス)を置いていただき、地域で支援の輪を拡げています。この方法は、特に地方において支援を拡げる上では、とてもよい方法だと思っています。

安倍様  ケア・フレンズ東京でも同様に、チャリティ講演会の際には、オレンジボックスを会場において募金を行っています。特に講演会後に、寄付をして下さる方が多いような気がします。この募金箱を通じて集めた資金は、急なCAREからの緊急支援要請の際に支出するなどして、とても役立っています。

加藤様  今後、注力していきたいこととしては、47都道府県に支援組織を作ることです。現状の7つのみでは、支援の限界もあると感じています。新しい組織を設立することは容易なことではありませんが、一端、組織として回り始めれば、可能性は大きく広がると思っています。

7.all.JPG 安倍様  同じく、地方においても、CAREの認知度を上げていくべきだと考えています。ケア・フレンズ東京は、70人の会員を抱えていますが、やはり既存の組織でできることには限界があると感じています。既存の組織をより大きくすることを考えるより、もっと面で考え、県レベルで支援の輪を拡げていきたいと思っています。すでに今、新しい支援組織設立の準備も動き始めています。

理事長  最後に皆様にお伺いします。今後、CAREに対して、期待することについて、漢字1文字で表すと何になりますでしょうか?ぜひひとことずつお聞かせください。

加藤様  2文字になりますが、「継続」です。まさに、継続は力なり。ボランティア活動も、国際協力活動も、続けないと意味がありません。

安倍様  「心」です。皆で、「心を一つ」にして、同じ目的のために活動を行うことが一番大切だと思います。

渡邊様  「絆」ではないでしょうか。まずはCAREの加盟国との絆。支援事業を行う上では、CAREとしての誇りと意義、責任を認識。そして、日本での活動においては、ご支援をいただいている法人会員様、個人会員様など多くの支援者の皆様への感謝の気持ちを忘れずに、また支援組織間の絆をより深め、今後のコミュニケーションをより大事にしていければと思っております。

理事長  「継続」、「心」、「絆」、3つの非常に大切なお言葉をいただき、ありがとうございました。チャリティ講演会や支援組織代表者会議でも、支援組織の皆様の絆が、本当に素晴らしいといつも感じています。まさに、そのネットワークが、皆様のチカラです。

8.rijicho.JPG さて今日は、進行を務めさせていただきましたが、「1日1杯のお茶を節約してボランティア」、「心一つに」という皆様の原点の話を伺えたことが、とても印象に残っています。また支援している活動が目に見えて実感できることも、非常に大事であると再認識した次第です。これからも、支援者の皆様に、現地に行っていただけるよう、企画したいと思います。さらに、支援組織を47都道府県に、という大変ありがたいお言葉もいただきました。まさにそのようになりますことを願っておりますので、ぜひご協力をお願いします。CAREとしても、初心に立ち返って、これからも国際協力支援に邁進して参りたいと思います。ありがとうございました。



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