ウクライナ危機緊急支援事業 活動報告
2022年2月24日のロシアによるウクライナへの軍事侵攻直後より、CAREは、現地のパートナー団体とともにウクライナ国内および周辺国で支援活動を行っています。同年9月、事態の長期化と広範に及ぶ支援の必要性に対応するため、ウクライナ西部のリヴィウにCAREウクライナ事務所を設立しました。また、東部のヴィニツィアに出張所、ポーランドのジェシュフに越境拠点をおいて連携しながら、これまでに95万人以上に支援を届けることができました(2022年12月時点)。
氷点下20度という厳しい寒さの中、度重なる攻撃を受けたエネルギーインフラが十分に機能しない状況が続いています。各自治体では、電力不足に対応するために計画停電が実施され、人々は止まない砲撃の中、暗闇そして寒さとも戦わなくてはならない最悪の状況に陥っています。CAREとパートナー団体は、「独立以来最悪の冬」に直面しているウクライナの人々へ、衣類、毛布、暖房などを提供し、被害を受けた家屋やシェルターの修繕・改修を強化しています。
▲スタッフが実感する「難民の第二波」CAREが支援する、ポーランドのプシェムィシルにある一時宿泊施設にて
ユリアさんと5人の家族は、ウクライナ南部の戦闘が激しいスカドフスクから、50もの検問所を通過する危険なルートを辿って、リヴィウまで避難しました。
「私たちは、各検問所でチェックを受けました。私たちが笑っている写真でさえ、検問所の職員を刺激し、通過の可能性が低くなってしまうかもしれないと思い、携帯電話を初期設定にクリアしました。いつ撃たれるのか、爆弾が落ちるのかと不安でしたが、運良く通過することができました」
「(CAREが支援するシェルターで暮らすようになって)やっと安心できるようになりました。将来の計画は立てず、今は、子どもたちが喜ぶことをするだけです」
本年2月28日まで、3か月にわたり、ウクライナ難民の90%を女性と子どもたちの明日を支えるため、クラウドファンディングを実施しました。期間中、180を超えるあたたかい応援メッセージをいただき、大いに励まされました。この場をお借りし、支えてくださった全ての皆さまに心より感謝申し上げます。ウクライナの人々が厳しい冬を乗り越え、希望ある春を迎えることのできるよう、これからも支援を行っていきます。
©︎Juozas Cernius/CARE
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