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ウクライナの女性や女子に対する持続的な人道支援の必要性を訴える

2024年4月16日に、欧州委員会人道問題担当上級事務局(ECHO)が主催するブリュッセルでの第4回人道問題担当上級事務局会議(SOM)に集うにあたり、CAREは、ウクライナの紛争の影響を受けているすべての人々に対する継続的な人道支援が緊急に必要であることを強調しています。さらにCAREは、活動をリードする存在であると同時に、危機による影響を最も受けやすい「女性や女子」への特別な配慮をもって、支援活動を行う必要性を訴えます。

ウクライナでの戦争は、性的暴力やジェンダーに基づく暴力(GBV)のリスクを高め、特に女性や女子に大きな影響を与えています。2024年の人道ニーズ・対応計画(HRP)によると、約250万人*1がGBVの予防や対応、リスク軽減を必要としています。しかし、HRPは、GBVサービスを必要とする人々のうち約3分の1、約81万1千人にしか資金提供を割り当てることができていません。

*1 https://www.unocha.org/publications/report/ukraine/ukraine-humanitarian-needs-and-response-plan-2024-december-2023-enuk 
*2 https://reliefweb.int/report/ukraine/ukraine-humanitarian-response-and-funding-snapshot-january-december-2023-enuk

2023年当初の計画よりも、実際には多くの人々がGBVに対する支援を受けることができた一方で、支援に必要な資金調達は、わずか33%*2に留まっています。そのため、GBVに直面している人々が必要とするすべてのサービスが、本当に当人らのニーズを中心に据えた形で提供されているのだろうかと疑問が残ります。

「現在、ウクライナの最前線と西部の両地域で、人道的ニーズが上昇し、民間インフラへの砲撃がますます頻発し、罪のない民間人の死亡につながっているにもかかわらず、ウクライナへの寄付による支援は減少しています。国内避難民の女性、子ども、高齢者は、避難先で安全かつ尊厳ある生活を送るための十分な援助を受けられないため、しばしば危険な地域にある自宅に戻らざるを得ない状況です。基本的ニーズ(食料、宿泊施設、健康など)がますます満たされなくなり、既存の国内避難民や新たに国内避難民となった人々、そして帰還民、特に女性と女子は、紛争に関連した性的暴力を含む、保護とジェンダーに基づく暴力(GBV)のリスクの増大に直面しています」

と、CAREウクライナのフランツィスカ・ヨーンズ副代表は言います。

CAREは寄付者に対し、ジェンダーに基づく暴力の予防と対応サービス一式を含むウクライナの支援計画に全面的に資金を提供し、ニーズと提供されている援助との間に広がるギャップを埋め、GBVの最低基準を守るよう強く要請します。

「これを怠れば、性的搾取、虐待、ハラスメント(SEAH)などのリスクが増大し、2年以上にわたる暴力、移住、困窮によってすでに疲弊し、トラウマを抱えているGBV被害者にさらなる被害をもたらす可能性があります。これは、今後、ウクライナの女性主導組織(WLO)への資金提供の拡大がさらに必要になることを意味します。WLOはGBVへの対応を主導していますが、今は、少ない資金でより多くのことを行うことを余儀なくされ、多くの場合、わずかな資金で活動し、不合理なリスクを負っている状況です」と、ヨーンズは続けます。

再建のための資金は追加的なものでなければならず、保護やGBVを含め、現在増加している人道的ニーズへの対応は、待ったなしの状況です。

「男女を問わず、これほど多くのGBVの被害者が未だにトラウマを抱えたまま、これから、どうやって国を再建できるのでしょうか?」このようにヨーンズは、問いかけます。

GBV予防への対応に積極的に参加するよう、地元の組織、特に女性が主導し、女性の権利に重点を置く組織を支援する必要があります。これらの団体は、GBVを予防し、問題を対処する上で極めて重要であり、被害を受けたコミュニティに不可欠な支援を提供しています。

しかし、彼らの声は人道支援の調整や復興のような重要なプロセスでしばしば軽視されます。これは資金へのアクセスが制限されているためです。

「資金がなければ、ウクライナの女性主導の団体 (以下、WLO) や女性の権利団体 (以下、WRO)はスタッフを増員することも、業務を効率化する機器を調達することもできません。しかし、必要性はますます増加しているため、WLOやWROのスタッフは自分自身を追い込んで、限界まで仕事をこなします。また、WLOを率いる女性やそのスタッフは、しばしば家族の主要な収入源であり、世帯主でもありながら、コミュニティのリーダー、ボランティア、カウンセラーなどであり、戦争から直接影響を受けながら、他の人々のニーズに応えるという二重の重荷に直面しています」

と、CAREのパートナー組織 "Girls "の副代表ダリア・チェカロワは、厳しい現状を伝えます。

各所からの支援はWLOのプログラムを支援するだけでなく、組織開発と組織強化を支援するために、WLOへの質の高い資金提供の量を増やさなければなりません。 

スタッフのバーンアウト(燃え尽き)を回避し、あるいはそれに対処するための心理社会的支援のための予算や、関連する調整メカニズムへの女性リーダーの参加やWLO間のネットワーク強化のための予算が含まれるべきです。人道的な決定に女性組織を参加させないことは、単に女性と女子のニーズに応えないことを意味することが多いです。ジェンダーの正義は、人道支援フェーズから復旧・復興フェーズへの移行期においても、中心的なものであり続けなければなりません。

CAREは、男女平等と連帯を含む包括性の原則を支持することの重要性を強調します。ウクライナ再建への道筋において、女性主導、女性の権利団体、疎外されたグループを代表する団体を含め、誰一人取り残されないようにすることが不可欠なのです。

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〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
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