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ガザに「安全地帯」を作るという一方的な提案に、CAREを含む18の人道支援組織は参加しないと声明を発表しました

ケア・インターナショナルのソフィア・シュプレヒマン-シネイロ事務総長を含む、国連機関間常設委員会(IASC*)の18の国連機関およびNGOの代表は15日、イスラエルとガザでの武力衝突における「安全地帯」には、援助の安全かつ広範な提供を確保するための基本的条件が満たされない限り、参加しないとの声明を以下のとおり発表しました。
*IASCとは、1991年に国連総会決議(46/182)に基づき設置された組織。国連機関やNGOなど複数の機関にまたがる人道支援にかかる諸事項・任務について、各機関が協議・調整を行う統括組織として機能している。

人道支援活動を先導する私たちの立場は明確です。すべての当事者の合意なしに、また、安全やその他の必要不可欠なニーズが満たされることを保証する基本的な条件が整えられ、その実施を監督する体制が確立されない限り、私たちはガザにおけるいかなる「安全地帯」の設定にも参加しません。

現状では、ガザに「安全地帯」を一方的に設置する提案は、多数の命が失われるなど、民間人に被害をもたらす危険があり、拒否されなければなりません。

適切な条件がなければ、激しい敵対行為のなかで、そのような地帯に民間人を集中させることは、攻撃やさらなる被害のリスクを高めることになりかねません。一方的に宣言されたり、武装勢力の存在によって強制されたりする「安全地帯」は、真に安全な場所ではありません。

「安全地帯」をめぐるいかなる議論も、民間人がどこにいようとも守る、また、支援を必要とするすべての民間人への迅速かつ安全で妨げのない人道的アクセスを可能にすることをはじめ彼ら・彼女らの最低限必要なニーズを満たすよう、常に配慮する、という当事者の義務から逸脱するものであってはなりません。

激しい敵対行為と民間インフラの大規模な破壊が、多数の民間人が避難を余儀なくされています。現在、ガザでは160万人近くが避難民となっています。ガザの市民は、食糧、水、シェルター、衛生、健康、支援、安全など、生存に必要なものを手に入れなければなりません。人道支援組織は、支援を届け、基本的なサービスを提供するために、十分な量の燃料を入手できなければなりません。私たちは、民間人やその他の被保護者がどこにいようと、その支援と保護に引き続き全力を尽くします。人道支援活動従事者は、国際人道法の要件に従い、その任務を遂行するために不可欠な移動の自由が確保されなければなりません。

私たちが代表を務める人道支援組織は、ガザで想定される「安全地帯」あるいは「人道地帯」とされる場所に、避難民が到着する準備に関与していません。

「安全地帯」とは、民間人を安全に保護し、敵対行為から免れることを目的とした一時的な地域のことです。

「安全地帯」にいるすべての避難民には、以下の条件が整っていなければなりません:

・当事者が、当該地帯およびその周辺での敵対行為を自制し、かつ当該地帯の文民的性質を尊重することに合意すること
・食糧、水、シェルター、衛生、保健、安全など、生存に必要な支援を提供すること
・避難者が自由に移動し、自主的に可能な限り早く居住地に戻ることを認めること

これらの基本的条件を満たさない場合は、国際人道法および国際人権法の違反となる可能性があります。


私たちはまた、苦しみを和らげ、人道活動を促進するための人道的停戦と、すべての人質の解放を改めて求めます。

この声明の要素は、国連緊急援助調整官が2023年11月15日に発表した声明においても明確に示されています。

署名:

• Mr. Martin Griffiths, Emergency Relief Coordinator and Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs (OCHA)
• Ms. Sofia Sprechmann Sineiro, Secretary General, CARE International
• Ms. Jane Backhurst, Chair of ICVA Board (Christian Aid)
• Mr. Jamie Munn, Executive Director, International Council of Voluntary Agencies (ICVA)
• Ms. Anne Goddard, Chief Executive Officer and President a.i., InterAction
• Ms. Amy E. Pope, Director General, International Organization for Migration (IOM)
• Ms. Tjada D’Oyen McKenna, Chief Executive Officer, Mercy Corps
• Mr. Volker Türk, United Nations High Commissioner for Human Rights (OHCHR)
• Ms. Janti Soeripto, President and Chief Executive Officer, Save the Children
• Ms. Paula Gaviria Betancur, United Nations Special Rapporteur on the Human Rights of Internally Displaced Persons (SR on HR of IDPs)
• Mr. Achim Steiner, Administrator, United Nations Development Programme (UNDP)
• Dr. Natalia Kanem, Executive Director, United Nations Population Fund (UNFPA)
• Mr. Filippo Grandi, United Nations High Commissioner for Refugees (UNHCR)
• Ms. Maimunah Mohd Sharif, Executive Director, United Nations Human Settlement Programme (UN-Habitat)
• Ms. Catherine Russell, Executive Director, United Nations Children's Fund (UNICEF)
• Ms. Sima Bahous, Under-Secretary-General and Executive Director, UN Women
• Ms. Cindy McCain, Executive Director, World Food Programme (WFP)
• Dr. Tedros Adhanom Ghebreyesus, Director-General, World Health Organization (WHO)


関連情報

本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
Email: info@careintjp.org
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