毎年9月8日は「国際識字デー」!東ティモールの子どもたちに、学習雑誌を届けよう!
東ティモールは、2002年に独立したアジアで一番新しい国です。インドネシアの隣国で、海に囲まれた島には、美しい自然を残しています。
16世紀にポルトガルに植民地化され、第二次世界大戦中は日本軍に占領されていました。植民地から解放され独立を宣言した矢先、インドネシアに併合され、2002年まで約400年間占領時代が続きました。
そして、独立からもうすぐ20年が経とうとしている現在も、なお、アジア最貧国の一つに数えられます。特に、農村地域の貧困は顕著で、市場へのアクセス、教育や医療など生活に必要なサービスへのアクセスが限られています。子どもの栄養状態も悪く、ジェンダーに基づく暴力が、深刻な問題となっています。
人口130万人ほどの東ティモールですが、19才以下が占める割合は48.3%にまで及びます。日本とは異なり、東ティモールの人口ピラミッドは、きれいな三角形を成しています。
私たちは、東ティモールの子どもたちに確実に教育の機会を届けることが、中長期的には、人々の自立と貧困からの脱却を助け、国全体の未来を明るくすると信じて、東ティモールの独立以前より、学習雑誌「ラファエック」の配布を中心とした教育支援を続けています。
学習雑誌「ラファエック」は、都心から離れた農村地域のすべての学校の子どもたち(幼稚園~小学校6年生)や教師、そして地域の人々に対して配布しています。現地の言葉であるテトゥン語で書かれた数少ない読み物でもある「ラファエック」は、学校において補助教材としても活用されると同時に、識字率が低い大人たちにとっても、貴重な情報源となっています。
そして、近年では、紙媒体としての「ラファエック」に加えて、デジタル版についてもラファエックの公式ウェブサイトで公開しています。また、主に都市部の若年層(13歳~34歳)向けに、日々の生活に必要な情報などをテトゥン語で伝える公式Facebookページも開設。既に14万人ものフォロワー(国内第4位!)を擁し、417万人にリーチするなど、人気を博しています。
「ラファエック(LAFAEK)」は、テトゥン語で「ワニ」という意味。東ティモールでは、ワニは神聖な生き物として大切にされています。そして、「ラファエック」のキャラクターとしても、味わい深いタッチで描かれたワニの仲間たちが多数登場します。
子どもたち向けの雑誌では、読み書き計算や工作コーナー、また読み物などを中心に構成され、小学校や家庭での学習を助けています。一方、成人向けの雑誌では、農業の知識、家計管理、栄養、料理、病気と健康管理に関する情報など、生活の知恵が幅広く紹介されています。また、内容についての確実な理解と知識の定着に向けて、地域の人々を対象に、成人向けラファエックをテキストにしたワークショップを開催するなど、丁寧にフォローアップを行っています。
この1年間、コロナ禍に加えて、50年に1度と言われる甚大な豪雨災害にも見舞われた東ティモールですが、私たちCAREは、日本の支援者の皆さまからのご支援も得て、3回にわたり、子どもたちと教師、計57万人、そして農村地域を中心に計29万世帯に対して、学習雑誌を配布することができました。
昨年からの続くコロナ禍において、国内では度々ロックダウンや厳しい移動制限が敷かれる中、インフラ整備が極端に遅れている農村地域に暮らす人々は、これまで以上に情報や社会的なサービス、そして教育などへのアクセスの機会から遠ざかる危機に直面しています。
そのような中、東ティモール全13県での学習雑誌の配布を中心に、ウェブサイトやFacebookなども活用して教育コンテンツや生活に必要な情報を提供する意義は、ますます高まっています。
特に、新型コロナウイルスへの感染予防のための正確な情報を伝えるための媒体としても、重要な役割を担い、例えば、石鹸を使用した手洗いやマスク着用の励行など、衛生啓発にかかるコンテンツも多数掲載し、発信を続けています。
さらに、豪雨災害の際には、過密状態が懸念される避難所に身を寄せる子どもたちに、ラファエックを配布。読み聞かせや読書会なども企画して、感染予防を啓発するとともに、子どもたちの心のサポートも行いました。
小学校5年生のヴェンセスさん。学校から帰ったら、弟妹と一緒に欠かすことなく毎日、ラファエックを読みます。最近では、短編小説 「fahi oan rua 」の中のF、G、H、J、Kで始まる単語、音節を学んだり、色鉛筆で陰影をつけながら分数を学んだりしています。
「ぼくには簡単に感じられました。数学や文章の読解力を高めてくれるラファエックをもらえるのは、本当に嬉しいです」と、目を輝かせました。
中でも、太陽系に関する内容についてとても関心が強いヴェンセスさんは、「木星は太陽系最大の惑星で、土星には環があり、海王星は地球から最も遠い惑星です」と、自信たっぷりに教えてくれました。ヴェンセスさんの将来の夢は、警察官になることです。
私たちは、毎年9月8日「国際識字デー」に、東ティモールの人々の教育支援を継続するために必要な活動資金を募っています。どうか、私たちと一緒に、東ティモールの子どもたちの学びを、応援してください!(ご寄付は、年間を通じて受け付けております)
例えば、5,000円のご支援で、約30人の子どもたちに学習雑誌「ラファエック」を届け、貧困のない未来に向けて、東ティモールで暮らす人々の可能性を拡げることができます。
どうか、あたたかいご支援をよろしくお願いします。
下記の3つのうち、いずかの方法でご支援いただけます。
①【クレジットカードで寄付をする】
※支援の種類→「今回の寄付」、寄付の使途→「他の事業指定の場合は以下の備考欄にご記入ください」を選び、最下部の備考欄に、「ラファエック寄付」とご明記ください。
②【郵便振替で寄付をする】
ゆうちょ銀行の振込用紙に、以下情報をご記入の上、お振込みください。
00150-4-49006 公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
・お名前 ・ご住所 ・お電話番号 ・メールアドレス
※必ず、通信欄に「ラファエック寄付」とご明記ください。
※窓口で手続きをすると手数料免除となります。
※領収書が必要な方は、その旨通信欄にお書きください。
③【Tポイントを使って寄付をする】
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