6月20日は「世界難民の日」~難民として子どもを産み、育てるということ
6月20日は「世界難民の日」。世界の難民は2022年上半期に1億300万人を突破しました。紛争や災害によって、住み慣れた家を追われ、避難を余儀なくされる人が日に日に増え続けていますが、その中には妊産婦や、幼い子どもを抱えた母親も多くいます。彼女たちはどのような困難に直面しているのか、ぜひ現地からの声をお聞きください。
「難民用の病院で出産したんです。その時産まれた赤ちゃんは自動的に登録されるからです。もし自宅で出産していたら、この子は人道的支援を受けられなかったでしょう」
「私の家族には十分な飲料水がありません。1日1食しか食べられません。私たちは希望を失いました。ここに長く居すぎたのです。もし、この世界で何かを望むとしたら、いつか一度でいいから、現代の世界を見てみたいです」
「結婚したとき、私の唯一の願いは、自分が成長する過程で手に入れることができなかった機会を子どもたちに与えることでした。でも今は、子どもたちを学校に通わせる余裕はありません。子どものうち3人は喘息持ちです。1人は交通事故で体が不自由になり、リハビリのための手術に多額の資金が必要です。自分が負担する出費を考えると、息苦しくなるんです」
夫は3年前にケンカの末、彼女と子どもたちを置いて出て行ってしまいました。頼る人も帰る家もなく、将来への希望も持てないNouraは、しばしば罪悪感や悲しみ、責任の重さに圧倒されて絶望的な思いに駆られていました。
「こんな惨めな生活を送るくらいなら、家の中で死んでいればよかったと思うこともありました。家が壊れてから、ここに来るまでに2回ほど転居を繰り返しました。子どもを連れて畑の中を2日近く歩き、大変でした。精神的にも肉体的にも大変で、常に自殺を考えていました。自分の人生を終わらせたかったです。自分と子どもたちに起きたことすべてが嫌でした」幸いNouraは、CAREがキャンプで提供している、心のケアと社会的なサポートプログラムに助けを求めました。彼女はカウンセラーやグループの他の女性たちに悩みをさらけ出し、不安な気持ちをコントロールして、子どもたちや他の人たちとのコミュニケーションをうまくとることを学びました。
「自分が生きていて、子どもたちに責任を持つことを選択したことを誇りに思います。 確かに、子どもたちを学校に通わせることはできませんが、それは私の手には負えません。このプログラムは生きているという事実を尊重し、人生をうまくやるべきだということを教えてくれました」
様々な困難を抱えながらも懸命に生きる子どもたちやその家族が、安心できる日常を手に入れ、希望ある未来を描くには、継続した支援活動が必要です。ぜひ、ご無理のない範囲で、あなたの力を貸してください。
※今回の春募金へのご寄付は、CAREの活動全体へのご支援として大切に使用させていただきます。
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