「国際ガールズ・デー」モザンビーク:生理中に水が使えない負担
本日、10月11日は「国際ガールズ・デー」。
国際ガールズ・デーは、女子の権利やエンパワメントの促進を、広く国際社会に呼びかける日です。この日に寄せて、モザンビーク北部のカボ・デルガドに住む女子の声をお届けします。
ファルサナさん(15歳)の学校は12時半から始まります。午前中は両親の畑仕事や収穫の手伝いをしています。彼女の通うカボ・デルガドの学校は生徒数が過密で、子どもたちは2交代制で授業を受けています。それでも人数が多すぎる状況です。しかし、この地域には他に教育機関がないため、総勢100人の生徒が教室に押し寄せます。2人かけのベンチを4人で共有しなければなりません。
生徒の年齢差も大きいです。教育を受けられる中等学校がありません。また、実家ではたらかなければならなかったり、紛争の影響により親と一緒に避難してきたため数年間学校にいけない子どももいます。
「水道はありません。雨季には雨水を集めますが、一年中、子どもたち全員分の水はありません」
と、校長は言います。
「暑い日には、飲み水、手洗い、便所用に、少なくとも1日1,000リットルの水が必要です」。
水不足はファルサナさんにとって大きな問題です。
「簡単なことではないです。水がまったくない週もあります。手も洗えないし、飲む水もない。村のどこかで水を探さなければならない。飲むものがないときは集中できません」と彼女は言います。
学校の給水タンクが空になると、子どもたちは学校から水を運んでくるよう言われます。各クラスが毎週交代で給水を担当するシステムになっているとのことです。ファルサナさんは自分のクラスの番になると、バケツに20リットルの水を入れて学校のタンクに運ぶます。
「時々、十分な水がある水飲み場を見つけます。川まで行くこともあるし、買わなければならないこともあります」と、彼女は言ます。
CAREオーストリアは学校とともに、オーストリア開発庁からの財政支援を受けて、生徒たちに水を供給するための穴を掘るのに適した場所をこの地域で探しています。このプロジェクトでは、CAREはカボ・デルガドのコミュニティ、学校、診療所の水インフラの建設と修理を支援しています。特別に任命された水委員会のメンバーは、将来的に自分たちで維持管理できるように訓練を受けています。ファルサナさんの学校では、CAREは貯水タンクを改修し、容量を5,000リットルから15,000リットルに増やし、雨水収集システムを改善する予定です。
学校のトイレには水道はありません。このような状況では衛生管理も難しい状況です。「生理中の女子生徒にとって、水が使えないことは負担です」と校長は言います。生理用タオルとして使う布を洗うのに、学校には十分な水がありません。
「私は布をビニールで包んで家に持って帰り、そこで洗っています」とファルサナさんは説明します。
しかし、洗濯用の石鹸は買わなければならないため、彼女はいつも石鹸を持っているわけではありません。CAREは、トイレを拡大し、水道に接続し、廃棄物管理システムを設置する計画を立てています。
ファルサナさんは、CARE職員から月経衛生について教わっている学校の女子生徒のグループの一員です。彼女はまた、下着、洗える布ナプキン3枚、生理周期記録計が入った生理用品キットを受け取っています。彼女は以前、伝統的な布を足に巻いていました。「でもそれは衛生的でも安全でもありませんでした」とファルサナさんは言います。
彼女はすでにCAREプロジェクトの完成を心待ちにしています。水供給のための新しい設備は、彼女の生活をより良くします。それは飲料水や衛生面だけに当てはまるものではありません。
「水は健康でいるために重要です」とファルサナさんは語りました。
モザンビーク北部のカボ・デルガドは2017年後半から、武力紛争、不安定な治安状況、そして暴力が影響を及ぼしています。非国家武装集団(NSAG)による民間人や民間インフラに対する暴力、放火、略奪、さらに犯罪活動が、住居、生計手段、市場、そして基本的なサービスを破壊されたため、CAREは現地支援活動を続けています。
プロジェクトページ:https://care.at/projekte/hilfe-zur-selbsthilfe/
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