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世界人道デー:南スーダン、アフガニスタン、ミャンマー、ウクライナは人道支援従事者にとって試練を伴う事業地となっています

8月19日は、国連が定めた「世界人道デー(World Humanitarian Day)」。
世界人道デーは、世界各地で起きている紛争や自然災害などの人道問題に焦点をあて、支援の輪を広げるとともに、困難な現場で人道支援に携わる人々に思いを寄せるための日です。

CAREが人道支援従事者の安全に関するデータに基づいて行った分析によると、南スーダンは、引き続き人道支援従事者にとって最も死者の多い場所の一つになっています。2022年初頭から世界中で44人の人道支援従事者が命を落としており、そのうちの11人が南スーダンで、8人がアフガニスタンで、7人がミャンマーで亡くなっています。この3か国は、人道支援従事者にとって最も危険な場所の一つであるだけでなく、市民にとっても信じられないほど困難な場所であり、これらの国々では約4,000万人が飢餓に直面しています。

南スーダンでは

CARE南スーダンのアベル・ワンデ事務局長は、「南スーダンは、11年前の独立以来、最悪の飢餓危機に直面しています。人道支援従事者の安全が確保されないということは、重要な支援活動に支障をきたします。南スーダンでは774万人が深刻な飢餓に直面しており、この問題は、一部の人々にとって生死を分けることになりかねません。そして今年、ウクライナ危機の影響が状況を悪化させ、食糧や燃料の価格が急上昇し、さらなる痛みと苦しみをもたらしています」と指摘しています。

南スーダンでは

アフガニスタンでは

2022年2月24日、アフガニスタンで、ポリオワクチン接種を行う医療従事者8名が家庭訪問中に殺害され、最も多くの人道支援従事者が犠牲になった日です。アフガニスタンは、野生型ポリオウイルスが常在する2つの国のうちの1つ(もう1つはパキスタン)で、ポリオワクチン接種を行う医療従事者が頻繁に標的になっています。

CAREアフガニスタンの人道支援アドバイザーであるメリッサ・コルネットは、「今年に入ってアフガニスタンで8人の人道支援従事者が亡くなったことは、とてもショックなことです。1,900万人近くが深刻な飢餓に直面し、経済はほぼ崩壊し、被災したコミュニティは7月の大地震からまだ立ち直れず、食糧や生活必需品の価格はこの1年で急騰するなど、複雑な人道危機の真っ只中にある国で、人道支援従事者は非常に重要な活動をしていたのです。危機の時代には女性や女子が不当に影響を受けることが多く、今回の危機も例外ではありません。家族が生き延びるために、女子が幼いうちに結婚させられているという報告を引き続き聞いています。女性や女子に支援の手を差し伸べるために不可欠な女性を含む全ての人道支援従事者が保護され、救命活動を継続できるようにすることが不可欠です」と訴えています。

アフガニスタンでは

ミャンマーでは

2022年にミャンマーでは、これまで、7人の人道支援従事者が亡くなっています。「ミャンマーでは現在100万人が家を失い、1,300万人以上が飢餓に直面しています。人道支援従事者が保護され、人道支援団体が被災したコミュニティに自由にアクセスし、重要な活動を行うことが極めて重要です」とCAREミャンマーのネイト・レイブ事務局長は述べています。

ミャンマーでは

ウクライナでは

ウクライナでは、2022年に入ってから3人の人道支援従事者が攻撃で死亡しており、これは、2014年以来の人道支援従事者の死亡例になります。「2022年2月に紛争が激化して以来、人道支援従事者の安全状況は急激に悪化しています。ウクライナ人の3分の1が家を追われ、数百万人が国内に留まる中、人道支援者が重要な仕事を遂行できるよう安全を守ることがこれまで以上に重要です」と、CAREのウクライナ代表のリチャード・シンプソン氏は述べています。

「ウクライナの多くの人々が非常に困難で不安定な状況にある一方で、悲劇的なことに、いくつかの援助国政府が、特に自国の危機に対応するために海外開発援助を再分配し、他の人道的危機に対する資金に間接的に影響を与えているのを目の当たりにしています。その結果、ソマリア、マリ、ニジェール、アフガニスタン、南スーダンなど、最悪の飢餓・飢饉の状況にある国々の人道支援は大幅に不足しています」と、ケア・インターナショナル人道政策アドボカシーコーディネーター兼国連代表のデルフィーヌ・ピノーと強調しています。

2022年の世界人道デーのテーマ「#ItTakesAVillage」は、「It takes a village to raise a child」から着想を得ています。同様に、人道的危機にある人を支援するには村を必要とします。援助機関、地域のボランティア、緊急サービスなどが集まり、緊急の医療、シェルター、食糧、保護、水、生計手段など、さまざまなものを提供する必要があります。ピノー氏は、「世界が未曾有の飢餓の危機に直面している今、国際的なドナーコミュニティは、資金調達の決定が政治的に左右されず、厳密にニーズに基づいて行われるようにするために、重要な役割を担っています」と訴えています。


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〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
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