生きるチカラを信じて支える ケア・インターナショナル ジャパンは、貧困の根源の解決に向け、災害時の人道支援を行うとともに、「女性や子ども」に焦点をあてた活動を通して、最も困難な状況になる人々の自立を支援しています。

南スーダン:水と衛生改善事業終了報告

期間
2009年4月16日~2012年9月30日
地域
南スーダン共和国 ジョングレイ州トィッチイースト郡
対象者
同地域に帰還してくる難民・避難民および困難な状況に置かれた地域住民
ドナー
(特活)ジャパン・プラットフォーム 他
事業規模
約160,000,000円(3年間)

事業の背景

2011年7月9日、スーダンから南部が独立し、南スーダン共和国が誕生しました。2005年の包括的和平合意の締結後、国外へ流出していた難民や国内避難民の帰還は徐々に進みつつありますが、人々の帰還を妨げている要因の一つが、この地域での劣悪な生活環境です。

この事業の対象地である南スーダンのジョングレイ州トィッチイースト郡では、安全な水へのアクセスが極端に少なく、人々は河川や水たまりといった不衛生な水源に頼らざるを得ません。また、トイレなどの衛生施設の絶対的な不足と衛生習慣の欠如などが、地域の人々の健康を害する大きな要因となっています。ニーズが高いにもかかわらず、輸送手段が制限され、移動が困難であることから、援助団体の支援が限られています。また、政府の井戸掘削などの技術的能力もなく、対象地では十分な対応策が取られていません。

南スーダンの不衛生な水たまりの水

住民は、このような不衛生な水たまりの水をくみ、
飲料水として使っている

事業目標

トィッチ・イースト郡の5つの地区(パヤム)において、地域の住民と帰還民たちが安全な水を得ることができ、衛生施設を利用できるようになると同時に、正しい衛生知識と習慣を身につけることで健康的な生活を営めるようになることを目標としています。

主な活動

現地スタッフや住民と打ち合わせをする
ケア・インターナショナル ジャパンのスタッフ(手前)

上記の成果を出すために、次の活動を実施します。

1) 破損のために機能していない井戸の修復、新しい井戸の掘削と給水場の設置などを行います。また、地域住民で組織する水管理委員会を設立し、委員への技術指導を行うことで、住民自らが井戸の維持管理をしていくことができるように研修を実施します。

2) 学校などの公共施設へのトイレの設置を行い、あわせて正しいトイレの使い方などを伝えることで、衛生習慣の改善をはかります。

3) 井戸やトイレなどの水・衛生施設の設置と並行して、衛生教育活動を実施します。衛生的・健康的な生活を促進するため、啓発活動を通して、正しい衛生知識を持ち、正しい衛生習慣を実行できるようにします。

実績・成果

2012年9月末までに以下の成果を達成し事業を終了しました。

南スーダン1.jpg

1)16基の井戸の利用状況のモニタリング及び水管理委員会への指導・助言 
2009年4月~2011年6月までに、16基 (8基新設・8基修復)の井戸を設置し、16,000名の住民が衛生な水を利用できるようになりました。これらの井戸の設置により、これまで往復2時間以上も水汲みに時間を使っていた女性や子どもたちの労力が軽減され、子どもたちは学校を休まずに通学できるようになりました。
2012年3月~9月には、これら16基の井戸が正しく利用されていることをモニタリングしました。各井戸には地域住民5名(うち3名が女性)から成り立つ水管理委員会が設置されているため、これら16の水管理委員会の活動状況の指導・助言も行いました。具体的には、井戸の洗い場が清潔に清掃されていること、水管理委員会が住民から寄付を徴収して、井戸の維持管理費を安全に保管していることを確認しました。



南スーダン4.JPG


2) 107基の学校・公共施設のトイレの使用状況モニタリング

 2009年4月~2012年3月までに107基のトイレ(93基は学校用、14基は保健所・行政事務所などの公共施設用)を設置し、約29,000名の衛生状況の改善に貢献しました。トイレの設置により、月経期間でも女子生徒が通学できるようになったこと、また子ども・成人女性ともに森などで用を足すことがなくなり安全性が高まったことも、衛生面に加えて大きな利点となりました。
2012年3月~9月には、これらのトイレが清潔に清掃され、生徒・住民に利用されていることを確認するモニタリングを実施しました。全107基のトイレをモニタリングし、トイレの有効活用と女子・女性の衛生・生活の質に貢献していることが認識されました。

南スーダン3.jpg

3)衛生啓発活動の実施

 当事業では2009年4月より、32校の小学校および5つの地区にて衛生啓発活動を実施し、食事前・トイレ使用後の手洗いなど、健康を向上するための指導を徹底して実施しました。36,000名がこれらの活動に参加し、衛生についての知識を得て、習慣が改善されました。
2012年3月~9月には、生徒の衛生習慣の改善状況のモニタリングを実施しました。当事業開始前には、洗面器に貯めた水で複数の生徒が一緒に手を洗うというような習慣がありましたが、当事業による衛生啓発活動の結果、全員が清潔な流水で一人ずつ手洗いを行うようになっていることがモニタリングにより確認されました。  

関連情報

南スーダン「水と衛生改善事業」帰国報告会を開催しました(2012年4月25日)

南スーダン「水と衛生改善事業」帰国報告会を開催しました(2011年7月28日)

南スーダン:世界で最も新しい国家の誕生

南スーダン「水と衛生改善事業」帰国報告会を開催します

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