寄付で支援する はじめての方へ
Facebook
Twitter
Instagram

ガザ情勢:発生から2か月、女性は最後に食べ物を口にし、子どもは最初に命を落としています

避難、飢餓、医療と安全な水の欠如、そして冬の到来が、女性と子どもたちの対処能力を極限まで引き伸ばしています。ガザに住む230万人のパレスチナ人全員が緊急の人道支援を必要としていますが、戦闘は女性と子どもに不釣り合いな影響を与えています。  

「1か月前、これ以上苦しみは深まらないと思いましたが、負のスパイラルは悪化の一途をたどっています。私たちは、ガザ地区全域の女性や子どもたちが、想像を絶する恐怖に直面し、大きなストレスを受けているのを目の当たりにしています。子どもの死亡率、飢餓、心理的トラウマは、すべて前例のない高水準に達しています。現在の状況は、彼ら・彼女らを限界まで追い詰め、生存に集中する以上のことを不可能にしています」と、CAREヨルダン川西岸・ガザ事務所のヒバ・ティビ所長はいいます。  

イスラエルでは1,200人以上が殺害され、イスラエル人や外国人の人質の家族は今も解放を必死に待っています。

ガザでは、1日平均115人の子どもを含む、少なくとも16,248人がわずか2か月の間に殺害されたと報告されています。10月7日以降、ガザで殺害された人のほぼ7割が女性と子どもです。

「ガザでは、女性が最後に食べ物を口にし、子どもが最初に命を落とします。子どもたちの悲惨な現実は、爆撃から生き延びるために身を隠し、死んだ親や兄弟を悼み、家族とともに逃げ、遊んだり学校に行ったりする代わりに、暖をとるために薪を集めていることです。今日が最後になるかもしれないとおびえる子どもたちにとって、教育は忘れられた夢なのです」と、CAREヨルダン川西岸・ガザ事務所のアーロン・ブレント所長代行はいいます。  

世界食糧計画(WFP)によると、飢饉の危険性が高く、脱水症状や栄養失調のケースが急増しています。「母親たちは、子どもたちの健康のために1日1回しか食事をとっていません。医療、衛生、栄養失調の欠如と、過密な避難所での生活は毒のミックスであり、予防や治療が可能な病気で死亡する女性や子どもの数が増加することを恐れています」とヒバ・ティビ所長は懸念しています。

ガザの全住宅の6割以上が深刻な被害を受けたり破壊されたりしているため、この2か月で190万人、人口のほぼ85パーセントに当たる人々が、しばし何度も、そしてますます圧縮された空間に避難しています。およそ120万人のパレスチナ人が156のUNRWAシェルターで暮らし、さらに19万1,000人が学校やコミュニティセンターに滞在しているほか、家族と避難場所を見つけ、しばしば30人以上の小さな部屋を共有しています。過密なシェルターは、プライバシーや尊厳を保つ手段を欠いており、女性や女子に対するジェンダーに基づく暴力や性的搾取・虐待のリスクを高めています。  

「母親たちは、子どもたちが見たこと、経験したことのせいで、話すことも食べることもやめてしまったといいます。また、大きな音を聞くたびに泣き叫ぶ子どももいます。2か月にわたる戦闘は、子どもたちの世代全体にトラウマを植え付けました」とヒバ・ティビ所長は訴えます。  

水道網、衛生施設、穀物工場など、重要なインフラが破壊されました。病院や医療施設の4割しか部分的に稼動しておらず、43,600人以上の負傷者と毎日180人の出産する母親の多くが、安全な医療や出産支援を受けられないままです。「私たちのチームは、麻酔なしで帝王切開を行わなければならない医師や、新生児を生かすための保育器を動かす電力がないため、出産直後に子を失う母親たちを見てきました」とヒバ・ティビ所長は付言します。

CAREは、すべての当事者に対し、民間人の命を守ることから始まる国際人道法上の義務を守るよう引き続き求めます。2か月前のイスラエルでの忌まわしい攻撃の後、不法に連れ去られた人質は、直ちに無傷で解放されなければなりません。レイプやジェンダーに基づく暴力の疑惑は、迅速かつ徹底的に調査されなければなりません。人道支援は、最大の国境であるケレム・シャローム検問所を皮切りに、ガザにあるすべての検問所を、小出しにするのではなく、通さなければなりません。最後に、永続的な停戦のみが、ガザのパレスチナ人住民の計り知れない苦しみに取り組み始め、完全な人道的惨事を回避することができます。あれから2か月、ガザの人々には、悠長なことを考えている時間はありません。今すぐ停戦が必要です。


パレスチナにおけるCAREの活動

ケア・インターナショナルは、1948年以来、ガザとヨルダン川西岸地区で活動しています。2023年10月7日までは、私たちはガザで約20万人のパレスチナ人を支援し、ヨルダン川西岸では約30万人を支援していました。基本的な食糧需要を満たし、農業を改善し、女性が収入を得られるようにし、女性のリーダーシップを支援し、ジェンダーに基づく暴力、性と生殖に関する健康、子どものメンタルヘルスに焦点を当てた保健プログラムに取り組んでいました。   


紛争が激化して以来、ガザのCAREチームは、6,500個の衛生キット、3,000人分の毛布やマットレスなどのシェルター用品、154,000リットルの水を、弱い立場におかれた避難民に配布しました。各キットは、5人家族が1か月間に必要な衛生用品をカバーしています。CAREはまた、2つの移動診療所に医薬品を供給し、1か月間でおよそ4,000人の患者にサービスを提供しました。


関連情報

本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
Email: info@careintjp.org
ニュース一覧に戻る

最新のニュース

  • 東京レガシーハーフマラソン2024 寄付金及びチャリティランナー募集!

    【募集!】東京レガシーハーフマラソン2024 寄付金及びチャリティランナーを募集しています

  • 東京レガシーハーフマラソン2024 チャリティに参加します!

    東京レガシーハーフマラソン2024 チャリティに参加します

  • ガザ:戦闘開始から半年、高齢者と子どもたちは病と飢えに苦しみ、死と隣り合わせに

    ガザ:戦闘開始から半年、高齢者と子どもたちは病と飢えに苦しみ、死と隣り合わせに

  • 事業部 東ティモール駐在事業統括者を募集します

    【急募】事業部 東ティモール駐在事業統括者を募集します

  • 4月、株式会社クニエ様のクリック募金「One Click for Smile」にご参加ください

    4月、株式会社クニエ様のクリック募金「One Click for Smile」にご参加ください

あなたのチカラで
女性と女子を支える

最も弱い立場におかれた女性と女子に支援を
届けるために、あなたのサポートが必要です。
月1,000円からのサポーターになりませんか?

寄付について詳しく知る

©︎Juozas Cernius/CARE