事務局長 退任のご挨拶
2023年11月末をもって、ケア・インターナショナル ジャパンの事務局長を退任することとなりました。2年4か月の在任中、ご支援者の皆さまをはじめ各方面より当財団の活動に多大のご支援とご助言を頂戴したことに厚くお礼申し上げます。
昨年、当財団は創立35周年を迎えました。記念式典では私たちの活動の重点地域である東ティモールのダ・コスタ駐日大使をゲストにお迎えし、また同国で国連事務総長特別代表を務められた長谷川祐弘京都芸術大学教授に基調演説をいただくなど、同国とCAREとの絆を確認する有意義な機会とすることができました。
事業面では、東ティモールでの学習雑誌「ラファエック」事業や農業用水改善事業、タイにおけるリーダーシップ育成事業といった従来からの開発支援事業の継続に加え、ネパールでの学校校舎の補修を通じた学習支援事業などの新規事業展開により活動の拡大に取り組みました。一方で、アフガニスタンでの政変、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、また、トルコ・シリアやモロッコを襲った地震災害など、人道危機が著しく深刻化し、緊急人道支援への取り組みの抜本的な強化が求められる時期でもございました。
普及啓発面では、昨年10月の東京レガシーハーフマラソン2022と今年3月の東京マラソン2023から、寄付先団体としてチャリティーランナーの皆さまからのご寄付を受け入れられることとなりました。海外ランナーを含め多くのマラソン愛好家の皆さまに私たちの活動の意義をご理解、そしてご支援いただくことができるようになったことは極めて画期的であると考えております。
永らく人類の行動を大きく制限したコロナ禍がようやく収束し、CAREの各国組織間の対面での交流が再び活発に行えるようになりました。年次総会は2022年にフランス・パリ、2023年にモロッコ・マラケシュにおいて開催され、今後のCAREの世界組織の在り方などにつき活発な議論が交わされました。さらにレバノン・ベイルートでの事務局長会議、タイ・バンコクにおけるアジア地域会議にも参加し、各国のCARE組織との連携の強化に向けた努力を行っているところです。
後任の事務局長は12月中旬に着任の予定ですが、国際協力の分野において大変豊富な経験と高い知見を有する人物であり、当財団の成長をさらに加速し、活動内容を一層充実することを力強くリードいただけるものと考えております。
改めまして、在任中のご高配にお礼申し上げるとともに、今後とも変わらぬご支援・ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
河﨑 卓
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