貧困削減

@Josh Estey/CARE

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世界では、およそ10人にひとりが1日1.90米ドル未満で
生活しています。貧困層の7割が女性と子どもです。

女性の社会的、経済的なエンパワメントが、生活の向上に大きく寄与することから、女性の意思決定の場への参画を促し、経済的な自立を支援しています。

実施中の事業東ティモール:遠隔集落における生業と食の改善事業

女性の経済的エンパワメントと農業の多様化を通じて、貧困削減を目指す

 首都ディリから南西45キロに位置するエルメラ県アッサベ郡は、県の中心部からさらに離れた山岳遠隔地にあります。住民の大多数が零細農家で、貧困に苦しむ農村地域です。同地の農業は、自給自足に留まり、また、近年の気候変動とそれに伴う災害の多発により農業生産性は安定せず、農民世帯の生業も安定していません。
 そのため、雨期の天水に頼った穀物の生産だけではなく、農業を多様化し、年間を通じ作物が収穫できる環境への改善が求められています。
 また、東ティモールは、栄養失調の割合が世界で最も高い国の一つとされ、食料不足や食料の入手困難さ、栄養や衛生に関する知識の欠如、安全な水の不備、そして、女性や子どもへの配慮の欠如などの問題を抱えています。

活動地域 東ティモール エルメラ県アッサベ郡内4集落
実施期間 2025年3月1日〜2027年2月28日(2年間)
対象者 4集落の村落貯蓄貸付組合(VSLA*) メンバーとその家族およそ650人
ドナー 外務省、株式会社INPEX、個人等
事業規模

総事業規模:157,352千円

事業目標 生業手段の多様化に向け、乾期の野菜栽培と、農民を市場に繋ぐ環境を整備することにより、遠隔集落の農民世帯の生業状況と栄養と食習慣の改善を目指し、女性の経済的エンパワメントを促進します。

* VSLAとは、Village Savings and Loan Associationの略。村落貯蓄貸付組合を表す。

具体的な活動内容
  • 生業支援


    天水頼りの自給自足農業から乾季には野菜を取り入れた農業に転換することで、年間を通して収穫が得られるようにします。そのうえで、農民を市場に繋ぎ、収入創出の機会を拡大します。具体的には、農業用水設備の維持管理、道路や橋の改修等、生業活動の土台となるインフラを整備し、野菜栽培の技術やビジネス研修、販路拡大支援等の活動を実施します。

  • 女性の経済的
    エンパワメント

    生業支援の取り組みにあたっては、女性の経済的エンパワメントを促進し、女性農民の家計に関する意思決定への影響力を高めます。具体的には、女性農民への村落貯蓄貸付組合(VSLA)の金融サービスの提供や、野菜販売グループ活動による収入の創出支援、配偶者を巻き込んだジェンダー平等研修等の活動を実施します。

  • 食の支援
    (栄養と食習慣の改善)

    野菜の栄養価を活かし適切に栄養が摂取できる食事について、農民および授乳期にある女性や妊婦を含む集落住民に、栄養啓発や調理実演等の活動を実施します。

世界60か国以上に広がったVSLAとは

1991年に⻄アフリカのニジェールでCAREが初めて立ち上げた貯蓄貸付の仕組み。1グループは15~25人で構成され、メンバーは貯金をするだけではなく貸付も行い、返済金の利息がもたらす収益はメンバー間で分け合います。VSLAは、従来型の銀行には融資してもらえず、マイクロファイナンス機関も利用できないほどの僻地では、現地の銀行として機能しています。

農民グループの会計を務めるオデテさん

竹など地元でとれる建材を利用し、グループで作った苗畑でポーズをとる一児の母であるオデテさん。CAREの研修で帳簿を付け方を学び、ポエプソ農民グループの施設管理委員会の会計を務め、グループで得た収益を管理しています。オデテさんのグループは、収益でこれまで栽培したことのない野菜の種を買い、苗を育てて、収穫した野菜を地元の学校に給食用の食材として販売したり、市場への販路を拡げたりなど、様々な挑戦を計画しています。

活動報告

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