ウクライナ支援:「独立後最悪の冬」を支えた冬対策プログラム
さらに、エネルギー供給を含む重要なインフラに対する頻繁な攻撃により、多くの地域で生活環境が悪化しました。氷点下20度以上にもなる厳しいウクライナの冬を乗り越えるため、ウクライナの人々が必要としている暖かく、安全で、尊厳のある生活環境を提供し、避難所や衛生、心のケアに対するニーズに応えるため、CAREは「冬対策プログラム」を実施しました。
「冬対策プログラム」は、ウクライナ中央部(ドニプロペトロフスク、ポルタヴァ、ザポリージャなどの地域)に居住または避難している人々に、回復力の構築と防寒対策を通じて包括的な人道支援を提供することを目的としました。
さまざまなレベルのニーズに対応するために、「一律」のアプローチを避け、支援の階層を分けた「多層型」の構成になっており、心のケアや法的サポート、またシェルターの修理対応や防寒キット、衛生キットなどの配布も含まれます。
6月上旬のカホフカ・ダム決壊による洪水被害の影響を受け、衛生キットなどの配布活動は予定より遅れが生じました。遅れた分については7月に準備し、8~9月で配布を完了する見込みです。
また、依然として不安定な安全保障状況は、支援活動における大きな懸念材料になっています。CARE は、ッパートナー団体を含む全スタッフを対象に、定期的なセキュリティに関する説明会を実施し、体系的なセキュリティ・ブリーフィングを行っています。
紛争が激化する以前、Olenaさんは靴屋を営んでいました。しかし、イジウムへの砲撃が始まると、ロケット弾が彼女の店に命中し、店とすべての商品は焼け落ちてしまいました。彼女の夫もビジネスをしていましたが、彼の商品もOlenaさんの店の倉庫に保管されていました。
イジウム占領後、町の80%の家屋が被害を受けましたが、Olenaさんと夫が所有するアパートと家も、その中に含まれていました。絶え間ないミサイル攻撃が始まったとき、Olenaさんと夫は町を出ました。
「家には地下室がなかったので、私たちは階段の下に座っていました。水道もガスも止まりました。食料もなかったので、逃げることにしました」
現在、Olenaさんと夫は市内に戻り、アパートを自分たちで改築中です。イジウムは彼らの家なので、彼ここに留まる予定です。起業家として 20 年の経験を持つOlenaさんは、会社を設立するための助成金を申請しました。
「私たちは今、機会を探しています。私たちは再び納税者になりたいと思っています。以前のように自分たちを養いたいのです」
CAREはまもなく、彼女のアパートの改築を開始する予定です。窓とドアを取り替えて、次の冬に備えます。
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