アフガニスタンの政変から2年:大きな困難にもめげず、女子たちは学びを続けています
私は無学で、読み書きができませんでした。学校は遠く、治安が大きな懸念となり、学校に行くことが許されませんでした ーアミナ
アフガニスタンでは、戦争、退避、自然災害などで、国全体に貧困と困窮が広がっており、教育へのアクセスは、すべての子どもたちにとって常に大きな課題となっています。
この課題は、女子にとっては特に深刻です。
この国の女子の30%近くが初等教育を受けたことがありません。14歳のアミナ(仮名)もその一人です。
しかし、コミュニティベースの教育は、アミナをはじめ、アフガニスタンで「正式な」教育を受けたことのない多くの女子たちに変化をもたらしています。
アミナは昨年の2021年3月21日に開始されたLeave No Girls Behind(LNGB+)イニシアチブの一環であるCAREのAccelerated Learning Program(ALP)に参加しました。
この事業は、女子が6年生までの初等教育を修了できるよう支援するものです。
LNGB+は、アガ・カーン財団、CAREアフガニスタン事務所、カトリック・リリーフ・サービス、セーブ・ザ・チルドレンを含むパートナーのコンソーシアムによって実施されています。ALPは、障がいのある64人の女子を含む、学校に通っていない極めて疎外された女子合計1,451人と、57人のALP教師とともに活動しています。
アフガニスタンの多くの学校は、政権が交代した2021年8月に閉鎖されました。
その後の数か月で、男子や若者のための学校は徐々に再開しましたが、女子や女性のための教育機関については、再開する計画があったものの実現には至っていません。
2021年9月、現政権はアフガニスタンの12歳以上の女子に対するあらゆる形態の正規の教育を停止し、110万人の女子と若い女性が正規の教育を受けられない状態になりました。
そして2022年12月、女子の大学教育は再通知があるまで停止され、政府や私立の高等教育機関に通う10万人以上の女子学生にも影響が及びました。
それ以来、12歳以上の女子や若い女性は家で待機し、学校や大学が再開されるのを待つことを余儀なくされています。
現在、学齢期のアフガニスタンの女子と若い女性の80%にあたる250万人が学校に通っていません。
アフガニスタンは、女子や女性の教育へのアクセスを禁止している世界で唯一の国であり、アフガニスタン経済に推定54億ドルの損失をもたらしています。
アミナは学校で勉強する機会がありませんでしたが、地域に根ざした教育プログラムを通じて、基本的な読み書きと算数を学ぶことができました。
今では読み書きができるようになっています。
彼女は、この道のりで家族の支えがあったことを幸運に思っているといい、新しく身につけたスキルで兄弟に教え始めています。
「ここで学んだことを、家で弟や妹たちに教えています」と彼女はいいます。
今でも正規の教育は中断されていますが、アミナは明るい未来に希望を抱いています。
「私はここにいられてとても幸せです。12年生まで学校に通いたいです。そこで止まりたくありません。大学で勉強して、卒業したいです」
「この国に平和が訪れ、学校にも大学にも行けるようになることを願っています」
CAREは1961年にアフガニスタンで活動を開始し、1989年以来同国で活動を続けています。
アフガニスタンにおけるCAREのプログラムは、女性の社会的・経済的エンパワーメント、保健、生活支援、脆弱な世帯への現金支援、防寒キット、必要な食糧品の提供に重点をおいています。
2023年現在、CAREは支援を必要としている115万人以上のアフガニスタンの人々を支援しており、その中には75万8,000人の女性と女子が含まれています。
©︎Juozas Cernius/CARE
Copyright © CARE International Japan, All rights reserved.