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スタッフが描くアフガニスタンのリアル ―芸術は人々に手を差し伸べ、国内で起きていることを示すもうひとつの方法です

政変からまもなく2年を迎えるアフガニスタン。
CAREアフガニスタンで、アドボカシー・マネージャーを務めるメリッサ・コルネは、「絵」を同国の実情を伝える手段として用いています。

2021年のクリスマス・イブ、メリッサはひとり、毛布にくるまって暖をとっていました。

街には電力はなく、メリッサも自家発電機を持っていなかったため、その夜、カブールにいた他の多くの人々と同様、暖房も電気もありませんでした。

4か月前にタリバンが政権に復帰して以来、カブールでは夜間外出禁止令が出されていました。メリッサは建物から出ることも、友人に会うこともできなかった。彼女は実家から持ってきた5、6冊の本をすでに読み終えていたので、他にすることもなく、子どもの頃以来していないことをしました。

ペンを手に取り、絵を描き始めました。

過去5年間カブールで暮らし、様々な人道支援団体で働いてきたメリッサは、ユニークな立場にいました。崩壊前からカブールに住んでいた彼女は、政変後、再びカブールに戻ってきました。

メリッサはリアルタイムで変化を目の当たりにし、芸術を通してこの歴史的な時代を記録できることに気づきました。

「アドボカシー活動は難しいです。人々が気にも留めないようなことにも耳を傾けてもらわなければなりません」と、最近ではCAREアフガニスタンのアドボカシー・マネージャーを務めるメリッサはいいます。「そして、人々が事実や数字に飽きてしまったとき、芸術は人々に手を差し伸べ、国内で起きていることを示すもうひとつの方法なのです」

以下は、メリッサのスケッチブックからの抜粋と、彼女がアフガニスタン国内を旅していた場所と見たものについての簡単な説明です。


カンダハルの2人の女性

2022年8月、カブール陥落から1年を迎える前夜、私は南部の都市カンダハル郊外を訪れました。国内で最も保守的な都市のひとつであるこの街で、伝統的なブルカに覆われていない女性を見かけることは稀です。


ガズニのミナレット

12世紀に建てられ、千年の歴史を持つガズニのミナレットは、アフガニスタンの文化遺産の一部ですが、残念ながら放置されています。長きにわたる戦争により保存と修復作業が妨げられていました。紛争の終結は、この古代遺産の保存に希望の光をもたらしています。


児童労働、カブール

政変以来、アフガニスタンは経済危機に見舞われています。すでに常態化していた児童労働が爆発的に増加しました。ゴミ拾い、靴磨き、ハンカチ売り、ペン売りなど。


コースト

2022年6月、パキスタン国境に近いコースト州とパクティカ州で大きな地震が発生し、1,000人以上の死者と数千人以上の負傷者が出ました。何百もの家族が、ここスペラ地区のように、破壊された家の中庭でテント生活を余儀なくされています。冬が近づき、雪が降る中、避難所の再建が急務となっています。


食糧配給

2021年8月以降、経済的・人道的危機が始まって以来、最貧困層、特に女性、そのなかでも未亡人、障がい者などを支援するため、食糧配給が各地で増えています。


カブール郊外での取材日

取材で訪れたカブール郊外の街並み。スケッチ左のパン屋はこの国らしく、おいしい地元パンの看板。


テレビの丘からのカブールの眺め

カブールでは、貧しい人々は山の頂上に建物を建てます。高ければ高いほど眺めはよいが、水や電気を利用できる世帯は少ないです。


関連情報

アフガニスタン政変から1年:成果レポートが届きました ―健康、経済的エンパワメント、生計、ジェンダーに基づく暴力からの保護、教育を支援
アフガニスタンの女子高生のための学校は閉鎖されたままです 
紛争・自然災害への対応



本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
Email: info@careintjp.org
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