ネパール大規模洪水・土石流|口に出せない女子の尊厳を守るキット

その女子は今、実家や家族から離れて、親戚の家に身を寄せています。彼女には言語障害があります。生理が来たとき、彼女にはどうすることもできず、安心して打ち明けられる人も誰もいませんでした。
そこで彼女はトイレに閉じこりました。長い間。一人きりで、説明することもできず、恥ずかしさと声を出せないため、母親が様子を見に来ない限り、自分の家ではないその家で助けを求めることさえできませんでした。
彼女にとって、緊急時用「CAREパッケージ」に入っていた衛生キットは、彼女が言葉にできないときに代わりに語りかけてくれます。それは、彼女が頼んだり、説明したり、誰かに理解してもらったりする必要なく、必要なものを直接彼女の手に届けてくれます。尊厳とは、時に「声を聞いてもらうこと」ではなく、「そもそも話す必要がないこと」にあります。

小さなキット、真の尊厳
インフラの崩壊、財産の喪失、離散した家族、そして手一杯の地方自治体――こうした背景のなかで、CAREネパールが配布した緊急時用「CAREパッケージ」は、ささやかではあるものの不可欠な役割を果たしました。それらは灌漑用水路を再建したり、失われた農地を補填したりはしません。
その一方で、それがあったおかげで、ある母親は清潔な下着をとりに、半壊した家まで歩いて戻る必要がなくなりました。トイレに隠れていた女子が、古着の代わりに生理用ナプキンを使えるようになりました。すべてが廃墟と化したなかでも、乳児を抱える家族が、心配事を一つ減らすことができました。
水、土地、住居の喪失が特徴的なこの危機において、これらのキットは、それと同じくらい重要なもの――日々の生活における静かで平凡な尊厳、そして他のすべてが流されてしまったとしても、その尊厳を保ち続ける力――に寄り添ったのです。
ネパールにおけるCAREのこれまでの活動
CAREは1978年に、ネパールで活動を開始した同国初の国際人道支援団体の一つ。40年以上にわたり、CAREネパールは、困難な状況にあるコミュニティと連携し、貧困との闘い、平等の促進、実践的なスキルの指導、そして人々がより良い生活を築けるよう支援してきました。現在、CAREネパールは、ジェンダー、出自、居住地などに基づく貧困や差別の根本原因の解消に取り組んでいます。また、環境変化や自然災害への備えと対応についても、地域社会を支援しています。2025年度、CAREネパールは114万人に支援を届け、その53パーセントを女性と女子が占めました。
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