2020年度最も報道されなかった10の人道危機に関する調査報告書を公表しました
2020年は、新型コロナウイルス感染拡大が世界中の主要メディアの報道を占めた一年でした。その一方で、このウイルスの感染拡大と気候変動の影響により、人道支援を必要としている人々の数は、40パーセント増加しました。これは、年間での史上最大の伸び率となります。国連は、2021年には2億3,500万人以上もの人々が人道支援を必要とすると予測しています。
CAREは、5年目となる2020年も、最も報道されなかった10の人道危機を発表しました。
10件のうち、6つはアフリカ大陸で起きています。中央アフリカ共和国は、5年連続でランクインしました。マダガスカルとブルンジ(2020年の1位)は、4回目の登場となります。これらの国々に関心が向けられないことにより、新型コロナウイルス感染拡大と気候変動の影響がより深刻化しています。
1位:ブルンジ(429件)* *数字は報道件数
世界で5番目に貧しい国。農地不足と自然災害により飢饉発生。230万人の人々が人道支援を必要としています。
2位:グアテマラ(542件)
貧困が急激に加速。自然災害に対して非常に脆弱。1,000万人もの人々が貧困ラインを下回る生活を送っています。
3位:中央アフリカ共和国(621件)
世界から忘れられた人道危機。4人に1人が国内や隣国で避難生活を送っています。
4位:ウクライナ(702件)
ヨーロッパで最も貧しい国の1つ。高齢者が自力で生きていくことを強いられています。340万人の人々が人道支援を必要としています。
5位:マダガスカル(1,464件)
気候変動により国が疲弊。第2児のほぼ全員が発育不足に苦しんでいます。
6位:マラウイ(1,473件)
自殺者と早期婚が増加。22019年から未成年の妊娠も11%増加しています。60万人の人々が食糧支援を必要としています。
7位:パキスタン(1,515件)
紛争や自然災害の脅威。年間300万人の人々が自然災害の被害を受けています。人口の4分の1にあたる4,900万人の人々が食糧不足に直面しています。
8位:マリ(1,816件)
暴力行為と新型コロナウイルス感染拡大が状況を悪化。130万人の人々が飢餓の危機に瀕しています。
9位:パプア・ニューギニア(2,014件)
様々な課題に対し資源不足。第2児のほぼ全員が発育不足。46%の人々しか改善された飲料水にアクセスできません。
10位:ザンビア(2,143件)
異常気象により食糧不足。260万人の人々が食糧支援を必要としています。33%の人々しか基本的な衛生サービスを利用できません。
メディアが取り上げないこのような人道危機に対し、CAREは国際NGOとして、グローバルネットワークとこれまでの支援実績を活かし、人道支援活動を行っています。
国際社会から関心が払われていなくとも、真に支援を必要としている人々がいます。
「緊急支援基金」へのご協力をお願いいたします。
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