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2024年度の「学習教材『ラファエック』を通した自立支援事業」の活動を報告します

当財団は、CARE東ティモール事務所とともに「学習教材『ラファエック』を通じた自立支援事業」を実施しています。長年にわたる皆さまからのご支援に、改めてお礼申し上げます。

学習雑誌「ラファエック」は、都心から離れた地域も含めた、全ての幼稚園・小学校、そしてコミュニティに届いている唯一の読み物です。現地の言葉である「テトゥン語」で書かれた定期刊行物がほとんどない中、学校や家庭での学習を助けるだけではなく、読み書き計算が難しい大人たちにとっても貴重な情報源となっています。

この度、本事業の2024年1月から12月までの活動報告書が完成いたしました。ぜひ、ご一読いただき、アジアで一番若い国「東ティモール」の子どもたちの学び、そして未来へとお心をお寄せいただけましたら幸いです。

主な成果

配布実績(年3回)

雑誌名 対象 配布数(3回合計)
ラファエック・キーク 未就学児~小学校低学年 366,144 部
ラファエック・プリマ 小学校3年~6年生 414,000部以上
ラファエック・バ・マノリン 教師 34,951部
リヴル・セマティク・バ・マノリン 教師(年1回のみ) 9,104部
ラファエック・コミュニティ 成人 317,442部


学習雑誌「ラファエック」は、全国1,769校のすべての幼稚園および小学校に配布されており、、ラファエックを効果的に活用するために手助けとなるラファエック・ポスターも各学校に25,000枚以上提供されました。

これに加えて、教育パートナーや、政府機関や自治体、市民社会組織などのステークスホルダーにも広く配布され、今後の参考教材や最新情報を得るためのリソースとして活用されました。


コミュニティとの連携
◆対話型ワークショップ

全国で14の対話型ワークショップを開催し、計720人(うち女性445人)が参加しました。参加者に占める女性の割合は6割を超えます。

ワークショップでは、「ラファエック・コミュニティ」の掲載内容の理解促進を目的に、内容への質問や、経験や知識の共有、今後への提言がなされました。コンテンツとしても取り上げられているジェンダー平等、女性の経済的エンパワーメント、社会的包摂、ジェンダーに基づく暴力 (GBV)の防止についての啓発する機会ともなりました。

さらには、知識の共有だけでなく、料理実演も行い、食生活の改善や副収入を得るための手段として有効な技術を学びました。

◆ラファエック・ジャーナリスト

学生たちがロールモデルとなる人や政府関係者にインタビューするイベントを数多く企画し、その様子がラファエックの誌面に掲載されました。

その一つとして、「ラファエック・キーク・ジャーナリスト」として小学生の男女がロールモデルへのインタビューの機会を得ました。生徒たちの自信を育み、将来の夢を思い描き、明確な目標を設定させることを目的に、例えば、女性のリーダーシップと意思決定の役割について、ロールモデルにこれまでの経験や見解をインタビューしました。こうした経験は、生徒たちのコミュニケーション能力を向上させることにもつながります。
さらに、「ラファエック・ユース・ジャーナリスト」として4人の若者が著名なゲストへのインタビューを担当しました。そのうちの一つには高名な枢機卿との「東ティモールにおけるジェンダーに基づく暴力(GBV)の防止に男性や少年をどのように参加させるか」に焦点を当てたインタビューがあります。このインタビューには障がい者を支援する地元団体職員なども参加し、深い議論が行われました。

このほか、影響力のある人物との人脈形成や関係構築を目指し、主要な政府関係者や外交官へのインタビューを実施しました。若者の自信とスキルを強化し、彼ら、彼女らの将来のキャリアを志すきっかけを作りました。

モニタリング結果

本事業を効果的に実施するため、モニタリングを行いました。対象者は、「ラファエック・キーク」が全国の幼稚園と小学校1~2年生の生徒340人(うち女子173人)、「ラファエック・プリマ」が小学3~6年生の生徒409人(うち女子219人)、そして「ラファエック・バ・マノリン」が対象校161校の教員183人(うち女性104人)、「リヴル・セマティク・バ・マノリン」が「ラファエック・バ・マノリン」と同じ対象者のうち166名(うち女性99人)となりました。また、「ラファエック・コミュニティ」は、特に農村地域を中心に161回もの現地訪問を経て、合計290人(うち女性199人)へのインタビューを実施しました。

さらに、74校での授業モニタリングも実施。教師の指導法、クラスマネージメント、子ども中心の教育実践、生徒の参加、教材へのアクセス、ジェンダーに配慮した実践、生徒を管理するための身体的・言語的手段の使用、試験などの評価を行いました。

97.8%の生徒が学校や家庭でラファエックを利用していると回答し、91.5%の生徒が保護者も一緒に雑誌を読んでいると答えました。この結果は、ラファエックが学校レベルでも家庭レベルでも適切かつ重要であり続け、親子での家庭学習において重要な役割を担っていることを示しています。

生徒

・年3回雑誌を受けとった:97.7%(キーク)、99.1%(プリマ)
・雑誌を学校や家庭でラファエックを利用している: 98.2%(キーク)、97.8%(プリマ)
・雑誌のおかげで学校に通うのが楽しい:99.8%(キーク)、98.1%(プリマ)
・家に持ち帰っている回答者のうち、自宅で親が一緒に雑誌を読んでいる:91.5%(キーク)
・親が「ラファエック・コミュニティ」を読んでいるところを見た:86.4%(プリマ)
・雑誌を読んでリーダーシップや意思決定能力が向上した:71.1%(プリマ)

教師

「ラファエック・バ・マノリン」を活用した授業の実践
・教師用雑誌などの教材や地域のリソースを授業に活用している:82.0%
・ゲームなどを用いてより活発な教室環境作りに努めている:85.0%
・実習を交えながら授業を展開し、学習をより魅力的なものにしている:83.1%

「リヴル・セマティク・バ・マノリン」(ガイドブック)
・雑誌を受け取った:84.34%
・授業を進めるうえで改善に役立った:84.34%
・積極的に活用している:83.13%

成人(コミュニティ・メンバー)

・雑誌は健康・栄養習慣を改善するうえで貴重な情報源である:82.07%
・(手洗いやバランスのとれた食事の準備、家族計画、 清潔な環境の維持など)掲載された健康・栄養情報を実践している:71.72%
・(植物の栽培方法やレシピの使用など)掲載された農業の専門知識を活用している:61.72%

このほか、回答者の75%以上が、女性や女子が機械工や電気技師、溶接工、運転手といった従来の枠にとらわれない役割を担うことができると答え、性別役割分担について進歩的な見解を示しました。また、男女ともに80%以上の回答者が、無断で家を出る、子どもの世話をしない、性交渉を拒否するといった理由による女性への身体的暴力に反対していることが分かりました。

調査結果から、「ラファエック・コミュニティ」が健康や栄養、農作業、女性のエンパワーメント、あらゆるジェンダーに基づく暴力への反対という点において、大きなプラスの影響を与えていることが分かります。

今後に向けて

ラファエック事業の持続性を担保し、東ティモール国内の教育分野への長期的な効果を発揮していくため、現在、本事業の実施主体をCARE東ティモールから、独立した地元財団である「ラファエック財団」へと移行するための準備を進めています。本件については、CARE東ティモールを管轄するCAREオーストラリアによる調査が完了し、承認が下り次第、東ティモール法務省に必要書類を提出し、審査と承認を得る予定です。すべての登録手続きは2025年9月までに完了し、その後「ラファエック財団」が正式に発足する見込みです。

ご寄付のお願い

2001年よりラファエック事業を開始してから東ティモールの成人識字率に改善は見られるものの、子どもたちの就学率や退学率においては課題が残り、特に農村地域に置ける状況は深刻です。本事業を継続し、困難を抱える子どもたちへ自立に向けた後押しができるよう、皆さまの温かいご寄付をお待ちしております。


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※寄付の使途で「備考欄にご記入ください:上記以外の事業指定の場合」を選択し、備考欄に「ラファエック事業」とご記入ください。

フルバージョンの報告書はこちらからご確認いただけます。

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公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 目白カルチャービル5階
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
Email: info@careintjp.org
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