地震から1か月:モンスーンの季節が近づくなか、ミャンマーで最も弱い立場におかれた人々が復興に向けて奮闘しています
マグニチュード7.7の壊滅的な地震がミャンマーを襲ってから1か月が経過。人道的ニーズは依然として満たされておらず、女性と女子が最も危険にさらされています。3,700人近くが死亡、4,800人が負傷し、数百人が行方不明となっています。
CAREと現地のパートナーが、最も被害の大きかったマンダレー、南シャン、サガインの3つの地域で実施したニーズ調査によると、調査対象となったコミュニティでは、被災者の大半が女性であることが判明。この調査結果は、女性や子どもたち、その他の脆弱なグループにとっての課題が山積していることも浮き彫りにしています。コミュニティはすでに重複する人道危機に直面しており、モンスーンの季節が近づくなか、健康リスクや生活環境の悪化とともに、さらなる避難など新たな脅威がもたらされます。
「暴力、虐待、搾取などの保護リスクは、特に女性、女子、社会的弱者に対するものですが、危機的な状況において増加し、追跡することが難しくなっている」とし、CAREミャンマー事務所のアリフ・ヌール所長は、次のように訴えます。
「マンダレーでは、私たちが話を聞いた人の6割近くが、女性や女子に対する暴力やハラスメントについて耳にしています。しかし、助けを求める方法や場所を知っている人は、わずか4分の1でした。専門的な支援へのアクセスは依然として限られており、特に障がいを持つ人々にとってはなおさらです。復興とは単に家を再建することではありません。私たちは、最も危険にさらされている人々、特に避難している女性と女子の安全、尊厳、保護を回復する必要があります」
▲女性と女子の保護にかかる啓発ポスター
28の地震被災地で、6,500以上の家屋と4,300以上のトイレが被害を受けました。深刻な住宅不足のなか、避難した家族は、空き地のある過密な避難所で親戚らと生活しています。CAREミャンマーのスタッフの報告によると、多くの避難所には壁や仕切りがなく、生理用ナプキンを交換するような基本的な活動でさえ非常に困難であるといいます。
食料、安全な水、保護が不足しています。多くの子どもたちが家族から引き離され、一人ぼっちであり、その65パーセントは女子です。最も多く報告されている保護リスクは、家庭内暴力、 早期婚、児童労働である。マンダレーでは、回答者の70パーセントが避難先では安全だと感じないと答えています。
「女性は安心できません。避難所は風や雨を防いでくれませんし、大家族や小さな子どもにとっては特に大変です。ベッドも枕も電気もない野宿で、天候や余震を心配しています。私たちは何もかもおいてきました。夜、トイレを探すのは危険で、水を求めて2時間歩かなければならないこともあります。入浴も難しいです。女性にとって、それはとても大変なことです」とミヤ・セイン(仮名)は訴えます。
©︎Juozas Cernius/CARE
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