ウクライナ国内で支援を行う職員からの最新報告
CAREのパートナー団体である「People in Need」のピーター・ステファンより、数日前までウクライナ西部で展開した緊急支援について現状報告と考察が届きました。
🎤ウクライナの人々が、今、最も必要としているものは何ですか?
東部の人々は、紛争地帯の只中にいます。彼ら・彼女らは、食糧、水、現金そして心のケアへのサポートを必要としています。西部では、多くの人々が緊急避難所に逃れてきています。そこで人々は疲れがとれるまで休息し、さらに西部や他の国へと進みます。また、家に帰れるようになるまで、ここで様子をみたいという人もいます。
避難所で最も必要とされているものは、マットレス、枕、ベッドシーツ、ヒーターなどの暖房機器です。18歳から60歳までの男性が軍に徴兵されているため、避難民の多くは女性と子どもです。男性は家族に別れを告げなければならず、離れ離れになっています。そして、女性と子どもたちは先の見えない未来に向かうしかありません。
🎤人道支援を行ったときに出会った人々について教えてください。
私(ピーター・ステファン)は、主にウクライナ西部で女性と子どもたちに会いました。彼女たちは皆、私たちの支援にとても感謝してくれています。紛争地帯においては、どこも同じように、彼女たちは侵攻が始まってから、時には何日もの間、隠れていなければなりませんでした。子どもたちと一緒に地下室に留まる人もいれば、避難所や防空壕に5日もの間、身を寄せる人もいます。
彼女たちは、砲撃、戦闘、空爆の音を度々耳にし、恐怖におびえていました。長い間、身を潜めた後、そこを去ることにした人々は電車に乗り、何時間もかけてさらに西へ向かうことになるでしょう。暖房のない凍える電車で30時間過ごしたという話も聞いたことがあります。電車は混み合い、子どもたちは泣いていたそうです。
🎤どのような物資が緊急に必要ですか?
人々が今、最も必要としているのは、食糧と水ですが、衛生用品も喜ばれています。特に、おむつは非常に必要とされています。
私たちが提供する心のケアへのサポートも必要です。今後、サポートを拡大し、個人またはグループのカウンセリングにモバイルチームで対応したいと考えています。なぜなら、母親は子どもたちに戦争をどう伝えるべきかわからないと言っているからです。これは難しい問題です。
子どもたちは、何かが起こったことを知っています。逃げなくてはならないことも知っています。そして、子どもたちはトラウマを抱えています。トラウマは、まだ表面化してはいないかもしれませんが、数週間または数か月で現れるかもしれません。人々は、専門家の助けを必要としています。
🎤ウクライナの人々をサポートするための最も効果的な方法は何ですか?
支援したいという人々の活動は、私もよくこれまで見てきました。しかし、小さなバンに荷物を積み込んでウクライナに行くのは意味がありません。これは国境検問の負担を増やすだけです。私の母国であるチェコ共和国では、すでに私的な援助物資を持って国境に来ることが禁止されています。
一方で、我々のような支援団体の緊急支援を通じて、例えば、寄付などで活動に参加していただければ、より効果的に、より迅速に支援を届けることができます。
「People in Need」は、すでに支援物資を満載した貨物列車数台をウクライナへ届けています。そして、 CAREは、これからも「People in Need」とともに、ウクライナと近隣諸国の女性と子どもたちを支援していきます。
クレジットカードでのご寄付の場合:
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各種クレジットカードをご利用いただけます。
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<口座番号> 00150-4-49006
<加入者名> 公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
※郵便局窓口にて、振込手数料が無料の口座である旨お申し出ください。
※お振込いただく際は、振込み用紙の通信欄に必ず「ウクライナ(W)」と明記してください。記載がない場合は一般寄付としてお取り扱いいたします。
寄付金については「寄附金控除」の対象となります。
個人および法人の皆さまからのご寄付は、確定申告の際に、寄付金控除の対象となります。なお、個人の皆さまへの領収書は、ご希望いただいた方にのみ発行させていただきます。必ず通信欄にその旨明記していただくようお願い申し上げます。
【領収書発行を希望する皆様へ】
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・郵便局からのご寄付の場合:振込用紙の通信欄に「領収書要」と明記して下さい。
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