
東ティモールの山岳部アッサベ。ここで野菜を育てる女性たちが、いま、自分たちの農産物を売るための新たな一歩を踏み出しています。
当財団が同地で実施する生業と食の改善事業では、事業開始当初から、女性たちとともにエルメラ県の県庁所在地があるグレノや首都のディリで市場調査を重ねてきました。

スーパーマーケットの担当者に直接話を聞き、市場で売られている野菜の種類や価格、求められる品質を調査。その結果、遠くディリまで運んで販売するには、輸送コストに見合う野菜を選ぶことが重要だと気づきました。
そこで栽培に取り組んだのが、ビーツや赤玉ねぎ。その成果は、少しずつ形になっています。
10月1日には、リーダースーパーマーケットとメイマートでビーツを販売し、売上は合計600米ドルに。
10月2日から4日には、ASEAN Cooperative EXPOに出展。ビーツなどの野菜に加え、女性たちが手がける伝統織物「タイス」も販売しました。
ビーツはスーパーマーケットに1キロあたり1.50米ドルで買い取られ、生産した農家の人々にも喜びが広がっています。
変化は売上だけではありません
市場調査に繰り返し参加してきた女性たちは、いまでは自らスーパーマーケットの担当者や市場の販売者に質問し、必要な情報を集め、自分たちが育てた野菜を積極的に売り込むようになりました。
EXPOでも、来場者にビーツの特徴や効能を熱心に説明する姿が見られました。さらに、他の協同組合のブースにも足を運び、販売されている商品を見たり、協同組合の活動について情報を集めたりするなど、自分たちの活動に生かせる知識やアイデアを積極的に学んでいました。

参加者のオデテさんは、スーパーマーケットを訪問した経験について、「以前は何を持ち込めるのか分かりませんでしたが、今は販売できる農産物について知ることができました」と話します。
また、10月19日に実施したグレノ市場での市場調査後には、販売者と直接話すことで自信がつき、どのような野菜が求められているのか、価格や品質についても理解が深まったと振り返りました。
野菜を育て、家族で食べる。そこから一歩進み、自分たちで販売し、収入を得る。さらに、村落貯蓄貸付組合(VSLA)から資金を借りて、畑を広げたり、小さなビジネスに挑戦したりする女性たちもいます。
自分で考え、選び、行動し、自分の力で収入を生み出す
3年間という限られた事業期間のなかでも、女性たちの自信と行動には、確かな変化が生まれています。
私たちは、野菜の生産量を増やすだけではなく、女性たちが自ら市場とつながり、将来にわたって生計を築いていけるよう、これからも支援を続けていきます。
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