寄付で支援する はじめての方へ
Facebook
X
Instagram
Youtube

開始から1年。東ティモールの駐在員に「遠隔集落における生業改善事業」の進捗を聞きました

東ティモールのエルメラ県アッサベ郡で「遠隔集落における生業改善事業」を開始してから1年。同国駐在が4年目に入った伊藤現地総括に近況を聞いてみました。

Q:今はどのような活動を行っていますか?

現在アッサベ郡の4集落で支援活動を実施しています。「村落貯蓄貸付組合」の活動では、各集落、23人から30人のメンバーが毎週、決められた金額の範囲内(2.5ドル~12.5ドル/週)で持ち寄リ、貯金をしています。また、グループ毎にメンバーが借りられる金額にも最低50ドルから1,000ドルまでと決まリがあり、その範囲内で順番に借入をしています。借りたお金は、伝統織物のタイスやコーヒーの売買などの小規模ビジネス、子どもの学費の支払いなど、様々な用途に使われています。

2024年5月から6月にかけてグループを設立し貯金を始め、1グループ当たりの預金額は11月末には4千ドルを超え、年明けの1月にシェアアウト(貯金と利息で得た資金の分配)を行いました。

「農民グループによる野菜栽培と販売」の活動では、25人から 31人のメンバーが、すでに昨年11月から収穫した野菜を販売しています。少ないグループで月90ドル、一番多いグループで195ドルを売り上げています。野菜は、学校給食、地元市場、 近所の人たちに販売しています。

▼入金を確認するメンバーたち



Q:前事業の「農業用水改善事業」と比べると、農民の人々の意識の違いなどを感じますか?

「遠隔集落における生業改善事業」では村落貯蓄貸付組合の活動があるので、この組合に参加すると基本的に途中で辞めることができません。また、この組合メンバーと農民グループのメンバーはほぼ同じなので、農民グループの活動も必然的に辞めることができず、毎週、村落貯蓄貸付組合の会合で顔を突き合わせて話す機会があるため、前事業と比較して、農民グループの活動が活発になったと感じています。

▼市場調査を行うメンバーたち



Q:伊藤さんの生活は、前事業と比べると変わりましたか?
東ティモール駐在は4年目になりましたが、今、生活の面での楽しみには何ですか?
また、首都のディリにおられるときの平均的な1日のスケジュールを教えてください。

私生活ですが、前事業の時と同様、驚くほど単調な生活を送っています。スケジュールが許す限り、毎月アッサベに5日から10日くらい滞在し、それ以外をCARE東ティモール事務所があるディリで過ごしています。アッサベ滞在中は、できる限りコミュニティを訪問し、現場の状況を把握するように努めています。

生活の面での楽しみは、ご近所さんと一緒にご飯を食べたり、猫や犬の世話をしたりすることです。他には、ダイビングに行ったり、10月から11月の東ティモールの海域をクジラが通る季節には、クジラと泳ぐツアーに参加したリします。猫や観光地の動画をYouTubeやTikTokに投稿したりするのも楽しんでいます。



Q:日本の支援者へのメッセージをお願いします。

私たちの活動地のアッサベという場所は、東ティモールの山の中で、東ティモールの中でも特に美しい場所ですが、かなりの遠隔地です。頻繁に停電し、インターネットも使えなくなったり、雨期には土砂崩れや豪雨による川の増水で道が寸断されたりと、生活するにはかなリ大変な場所です。そのような厳しい環境にもかかわらず、フィールドスタッフたちは、アッサベの町からさらに奥地にある集落まで住民を支援するために奮闘しています。また、活動に参加する村落貯蓄貸付組合や農民グループメンバーたちも、貯蓄をして小規模ビジネスを始めたり、野菜栽培をして売って収入を得たリと、自分たちの生活状況を改善するために一生懸命がんばっています。東ティモールの皆さんのがんばりをこれからも応援していただけますようお願い申し上げます。



関連情報

活動レポート一覧に戻る

最新レポート

  • 東ティモール「遠隔集落における生業と食の改善事業」

    東ティモールで「栄養と食習慣の改善」にも取り組みます

  • ニュースレター48号発行

    ニュースレター「CARE World」48号(東ティモール駐在員の1日 特集号)を発行しました

  • NL48_東ティモール「遠隔集落における生業改善事業」進捗

    開始から1年。東ティモールの駐在員に「遠隔集落における生業改善事業」の進捗を聞きました

  • NL48_ガザ_ウクライナ_緊急支援_進捗

    緊急支援事業:ガザとウクライナのチームは、圧倒的な支援ニーズに対応するため、たゆまぬ努力を続けています

  • インターンが解説!動画でみる2024年度年次報告

    インターンが解説!動画でみる2024年度年次報告が完成しました

あなたのチカラで
女性と女子を支える

最も弱い立場におかれた女性と女子に支援を
届けるために、あなたのサポートが必要です。
月1,000円からのサポーターになりませんか?

寄付について詳しく知る

©︎Juozas Cernius/CARE