ウクライナ産穀物の輸出再開:「黒海イニシアティブ」は世界的な飢餓危機への取り組みの始まりにすぎません
2022年8月1日、「黒海イニシアティブ(the Black Sea Initiative)」と呼ばれるウクライナとロシアの間の合意に基づき、ウクライナに滞留していた穀物を出荷する最初の船が、オデッサ港を出港しました。私たちCAREは、このニュースを歓迎し、すべての当事者に対して、合意を順守し、人員、物資、インフラの安全を確保し、ウクライナ紛争の平和的解決に向けて努力を続けることを強く求めます。
供給ルートの再開は、飢饉の危機に瀕している世界中の推定 5,000 万人の飢餓を緩和するための重要なステップです。その一方で、現在の世界的な飢餓危機は、ウクライナ紛争で始まったわけではなく、黒海イニシアティブで解決するわけでもありません。
今日、世界の飢えに苦しむ人々のほとんどは、紛争の影響を受けた地域に住んでいます。また、世界的に見て、女性や女子、身体障害者、先住民コミュニティ、マイノリティグループに対する不平等によって、これらの人々は飢餓の影響を過度に受けています。しかし、国際社会は、ジェンダー平等で、現地に根差した、持続可能なシステムの変化に投資することで、21 世紀中に飢饉を解消することができます。
CARE は、国際社会に対し、40 の国際 NGO が署名した 2022 年 5 月の行動要請で概説されている次の 4 つの具体的な行動をとることにより、紛争が飢餓を悪化させないための政策措置を実施するよう求めます。
1.食糧不安の根本原因に対処し、人々が食糧と生計を得る能力を保護するための外交を優先する。
2.食糧安全保障危機の短期、中期、長期の影響に対応するための資金を増やす。
3.それぞれの状況に合わせて食糧支援の方法を調整する。
4.国連安全保障理事会決議 2417 (2018年) および 2573 (2021年) を実施して、紛争が人道支援、農業生産、市場などの民間施設が安全に機能することを妨げないようにし、何よりも、食糧と飢えが決して戦争の武器として使用されないようにする。
飢饉を食い止めるには、国際社会は今すぐ行動しなければなりません。世界的な飢餓に対し、資源と政治的意思を投入することで、さらなる危機を防ぎ、何百万人もの人々の食糧不安に対する、永続的な解決策を築くことができます。
CAREは、世界100か国以上で活動し、人道的プログラムと開発プログラムを組み合わせた支援を行っています。このような活動を継続していくためには、皆さまからの尊いご支援が必要です。
引き続きのお力添えを、どうぞよろしくお願いいたします。
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©︎Juozas Cernius/CARE
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